特集ドラマ「軍港の子 ~よこすかクリーニング1946~」制作開始のお知らせ
公開2023年5月10日午後0:00

孤児にとって、戦後こそが本当の戦争だった。

戦争で親を失い社会からも見捨てられた子供たちがいた。
歴史上初めて経験する敗戦と未曽有の食糧難に国中が大混乱した戦後の日本。大人たちが右往左往し生きるために必死となる中、孤児となった子供たちは大人からも社会からも見捨てられ、自分たちの力だけで必死に生き延びようとしていた。「戦争は終わったんじゃないのか!」戦後も子供たちを苦しめる戦争とは何か?
世界で戦争の悲劇が拡大し続ける今だからこそ、お届けしたいドラマです。
※実話を参考にしながらフィクションで構成するオリジナルストーリーです。



【あらすじ】

戦後の神奈川県横須賀。米軍が駐留しアメリカの意向に振り回される大人たちは、保護すべき子供にかまう余裕はない。自分たちの力だけで生き抜くしかない戦争孤児たちは、米兵の靴磨きやたばこ拾い、時に犯罪に手を染めていた。が、あるきっかけで「クリーニング」の仕事に出会う。犯罪ではなく汗を流して働き、人に感謝されてお金を稼ぐ。自分たちが“生きていても良い”と思える経験によって、孤児たちは笑顔を取り戻し始める。自分たちの稼ぎで「家を借りて暮らす」というささやかな夢を抱くようになった子供たちだったが、さらに過酷な現実に襲われることになり…



【出演】


 
小川今日一(きょういち)(13)役

小林優仁

空襲で母親を亡くし、戦後の横須賀でクリーニング店を営む親戚の家に引き取られる。親戚との暮らしになじめず家を飛び出し、他の孤児たちと一緒にクリーニングの技術で懸命に生き抜こうとする。

<小林優仁コメント>
今日一は、昔の人なんだろうか?明日のぼくたちなのではないか?登校する朝、ニュースを目にしたとき、常に怖い考えが頭をよぎります。考えすぎなのか?楽観的でいてよいのか?ぼくたちは、大切な人を守れるのだろうか。この疑問をみなさんと共有したくて、今日一の人生を生きてみることにしました。大河ドラマ『青天を衝け』、朝ドラ『らんまん』で主人公少年時代を演じた経験をいかして、最高のスタッフさんとともに万全の準備をして臨みます。ぜひ、ご覧ください。



 
高木誠司(13)役

髙橋來

フィリピンで母と姉を失い、日本に引き揚げてきた。街娼(がいしょう)の家に出入りし、アメリカ兵の闇取引を手伝うことで日々の糧を得るたくましい少年。



 
坂井凪子(12)役

村山輝星

裁縫が得意で、責任感の強い少女。幼い子供たちの面倒をよく見る、孤児たちの母親がわり。



 
岡田武弘(14)役

原田琥之佑

孤児たちをまとめあげクリーニングの仕事を軌道にのせようと奮闘する、子供たちのリーダー。



 
島田真吉(11)役

岡橋亮汰

明るく妹思いなムードメーカー。父親仕込みの料理の腕を振るい、孤児の仲間たちを元気づける。



 
西田耕平(11)役

阿久津慶人

現実主義のしっかり者。生き延びるために自分の意見をはっきりと言い、今日一らと対立することも。




【脚本・大森寿美男 コメント】

戦後を生きた子供たち、戦争孤児と呼ばれた人々の話です。歴史に名が残るようなモデルがいるわけではありませんが、軍港があった横須賀で、そして日本の各地で、あの頃、実際にあった出来事をモデルにしています。自分より若いプロデューサーやディレクターの熱意から、一つの物語が生まれたと感じています。実際に体験した方から直に話を聞くことが困難になっていると実感する中、戦争がまったく過去の出来事ではないことを痛感しながら、語り継ぐといえばおこがましいが、無名の人々に思いを馳せる義務が我々には残されていると、ドラマを見てそう感じていただければ幸甚です。




【音楽・渡邊崇 コメント】

ドラマの作曲をするという事は、そのドラマの登場人物に私自身が憑依する事だったり、その時代の空気になる事だったりします。戦中、戦後を逞しく生き抜いた子供たちの姿を描くこのドラマに携わる事で私は一体どんな体験をするのでしょう。きっと、色々と胸が苦しくなるんでしょうね。でも最後は希望を感じている事と思います。だって、彼らが居たから戦後の復興があった訳です。作曲を通して、彼らの生き様から多くの事を体験し、そしてそれらを子供達へ伝えていきたいと思います。




特集ドラマ「軍港の子 ~よこすかクリーニング1946~」

【放送予定】
2023年8月 [総合]
【原作】
西田彩夏
【脚本】
大森寿美男
【音楽】
渡邊崇
【出演】
小林優仁 髙橋來 村山輝星 原田琥之佑 岡橋亮汰 阿久津慶人 ほか
【制作統括】
桑野智宏
【演出】
田島彰洋