今回の放送は夏のハイシーズンを迎え、山の魅力と共に「より安全に、登山のノウハウも!」をテーマにしました。登山のノウハウを伝える際、「コーナーをどう面白くしようかな?」が前半の苗場山パートの悩みでした。
ただレクチャーするだけでは「面白味に欠けるな〜」と感じつつ、逆にふざけすぎるとただのコントになってしまうとも思いました。そこで、「これなら、有益な情報でも見ていて面白いんじゃないかな!?」と思い、コーナー「熊への対処法」でかわいい着ぐるみを使うことにしました。クマ役はじゃんけんで決め、中に入っているのはスタッフの歩荷(ぼっか)さんです。
撮影時は梅雨真っ只中でした。雨が降り、体はびちゃびちゃになり、着ぐるみの中は梅雨の湿気で蒸し暑く、まるでサウナのようでした。そんな劣悪な環境の中でも、見事に熊が乗り移ったかのようなすばらしい演技でした。きれいな山の景色あってこその番組ですが、コーナーも楽しんで見ていただけると幸いです。
(左)クマ役になり、ご機嫌斜めの歩荷さん (右)クマ役を逃れ、ご機嫌の歩荷さん
そして、梅雨といえば気になるのは天気です。「きれいな山の景色を届けたい!!」という思いも、雨が降れば晴れるまで待つしかありません。後半の谷川連峰パートでは、ロケ初日から快晴でした!そして、予報では曇りだった翌日の天気も快晴に変わっていました。「撮れる時に山頂を撮ろう!!」と提案してくれたのはカメラマンでした。初日ではありますが、予定変更し、山頂の撮影に備えました。
結果的に、大快晴のすばらしい景色を撮ることができました。その後のロケ日程はほぼ曇り。最初の2日間以上の晴れはありませんでした。
自然を相手にするロケは思い通りに行かず大変なこともありますが、その反面、予期せぬ幸運もあります。雨でも晴れでも、力を貸してくれるすばらしいメンバーがいるからこそ、番組を届けることができると、改めて実感しました。
ディレクター 瀬川翔太 満吉健太郎