7月2日(土) アンコール 犬養道子(評論家)
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7月9日(土) アンコール 水木しげる(漫画家)
7月16日(土) アンコール 日野原重明(医師)
7月23日(土) 宝田明(俳優)
平成27年に亡くなった水木しげるさん。「ゲゲゲの鬼太郎」で知られ、暗闇に潜む“人間以外のもの”の存在を微細な背景とともに描いた妖怪漫画は多くの人たちを魅了した。 水木さんは大正11年鳥取県境港生まれ。幼少期に「のんのんばあ」から聞いた妖怪や伝承話によって、豊かな感性が育まれた。太平洋戦争ではラバウルへ出征し、片腕を失う。戦後、漫画家になると、苦しい生活の中でも夢を失わず、「テレビくん」で講談社児童漫画賞を受賞。幼い頃から親しんだ妖怪世界を描いた「ゲゲゲの鬼太郎」で人気漫画家となる。その後、戦争で死んでいった仲間たちの姿を「総員玉砕せよ!」として描きあげた。
初回放送日: 2017年11月25日
平成29年7月に亡くなった評論家・犬養道子さん。世界の飢餓や難民救済に尽力し、草の根での支援活動を続けた。「憎しみの連鎖を断ち切る1本のマッチに私はなりたい」。 犬養さんは大正10年生まれ。祖父は5・15事件で暗殺された犬養毅首相。総理の孫として首相官邸で暮らしていた犬養さんは祖父の最期を見届けた一人だった。戦後ヨーロッパに渡り、聖書の研究に没頭、帰国後は評論家として活動した。しかし、テレビに映し出されたインドシナ難民の姿に衝撃を受け、58歳で難民救済のボランティアに参加。私財をなげうち、時には紛争地域へ赴くなど、生涯をかけて難民救済のための活動を続けた。
今年3月に亡くなった原田泰治さん。「原田泰治の世界」の新聞連載で知られ、全国各地を訪れて、日本のふるさとの風景を素朴で温かなタッチで描き、独自の世界を確立した。 原田さんは昭和15年長野県諏訪市生まれ。1歳のとき小児まひにかかり両足が不自由になる。武蔵野美術短期大学商業デザイン科を卒業し、24歳でグラフィックデザイナーとして独立。昭和57年、朝日新聞日曜版に「原田泰治の世界」の連載を開始。失われつつある日本の原風景を描いた作品は話題を呼び、2年半続いた。北米や中南米でも展覧会を開くなど国内外で精力的に活動。平成10年には「諏訪市原田泰治美術館」が開館した。
NHKに残る膨大な音声映像資料から歴史に残る著名な人々の珠玉の言葉を今によみがえらせ、永久に保存・公開する「日本人映像ファイル」を目指す番組です。