あなたが気になる“あの事件”の裏には、かならずもう一つの物語がある。
初回放送日:2020年12月22日
二・二六事件からまもない昭和11年5月、騒然とした空気に包まれた帝都・東京で事件が起きた!阿部定という女が情事の最中に愛人の男を絞め殺し、局部を切り取って逃走。厳重な報道規制が敷かれる中、なぜか連日報じられ、その後も小説や映画などで語り継がれていく。なぜ人々は定にひきよせられるのか?そして定はその後の人生をどう生きたのか?交流のあった浅香光代らの証言も交え、定の素顔と昭和という時代の陰影に迫る。
昭和11(1936)年5月20日に逮捕された阿部定。逮捕直後、笑みを浮かべた定の写真に人々は衝撃を受けた。 写真提供:毎日新聞社
事件現場である荒川区尾久のすぐ近くで生まれ育った女優・安藤玉恵。今年一人芝居で阿部定の人生を演じた。小さい頃から祖母の話を聞き育った安藤は阿部定のことを「スターな感じ」と印象を話す。妖婦と呼ばれた阿部定が人々を惹きつけた謎に迫る。
男女の愛をテーマに数々の小説を書く作家・村山由佳。阿部定本人が語った「予審調書」から女性としての阿部定の思いを読み解き、この事件が残す定のメッセージに迫る。
出所後の阿部定をよく知る女優・浅香光代。同じ時世を生きた女性だからこそ知る、波乱に満ちた阿部定の人生に迫る。