依存症は精神疾患の一つ。日常に支障をきたしているにもかかわらず、依存先への欲求が一生続く慢性的な脳の病気。アルコール、薬物、ギャンブル、ゲームは国際的に決められた診断基準がある。買い物や恋愛に過度にのめりこむことを、依存症とする考え方もあり! 自己責任? 一生治らない? 意外と身近なのに知らない依存症の世界をひもとく。
<番組の内容>
▶︎依存症予備軍チェック
▶︎意外と身近な依存症
▶︎そもそも依存症とは?
▶︎日常に潜む依存の誘惑を街ぶら検証!
▶︎海外と日本の依存症対策~回復と治療法
▶︎ギャンブル依存症アオさん・回復への道
▶︎依存症本当の回復とは~孤独にさせない社会って?
<出演者>
濱田マリさん(俳優)
清家英作さん(大阪マック施設長)
常岡俊昭さん(昭和大学附属鳥山病院 医師)
レモンさん(番組MC)
玉木幸則(番組ご意見番)
あずみん(番組コメンテーター)
依存症予備軍チェック
<スタジオ>
あずみん:ここで皆さんに質問です。緊張する時にタバコやお酒を手にできないと不安になる。
(レモン挙手)
あずみん:賭け事で負けを取り返そうと、勝つまでやめられなかった経験がある。
(玉木挙手)
あずみん:今日はやめたいなあと思いながらも、やめられないものや趣味がある。
(濱田挙手)
あずみん:実は一つでも思い当たれば、依存症の可能性があります!
意外と身近な依存症
<VTR>
今日のテーマは依存症(いぞんしょう)! 自己責任? 一生治らない? 意外と身近なのに知らない依存症の世界をひもとく~!
そもそも依存症とは?
<スタジオ>
レモン:ちょっと、手あげてました?
濱田:手あげてしまいました。私、物事にハマりやすいタチなんですね。濱田マリなんで。
レモン:(笑)自分で言うた、自分で言うた。
濱田: 10年ぐらいはまってるスポーツがあるんですけど。
レモン:何のスポーツ?
濱田:クライミングです。
レモン:フリークライミング?
濱田:そうそう、壁よじよじ登るやつ。あれ大好きやねんけど、でも、今日は登りたないなって思うけど、行ってしまうんですね
レモン:冒頭の質問、一つでも当てはまると、依存症の可能性があるんですか、これ?
常岡:もちろん依存症だっていうことじゃないんですけど、依存症って、すごく悪化した状態をみんなイメージすると思うんですけど、いきなり悪化したところに行くはずはなくて、病気なので。軽いところからだんだん進んでいくんですが、自分でやめたいってものが、でもやめれないってなっていくと、やっぱり依存症の可能性があると、いうふうに考えるかなと思います。
そもそも依存症は精神疾患の一つ。日常に支障をきたしているにもかかわらず、依存先への欲求が一生続く慢性的な脳の病気。アルコール、薬物、ギャンブル、ゲームは国際的に決められた診断基準があるわ。買い物や恋愛に過度にのめりこむことを、依存症とする考え方もあるそうよ。
常岡:わかりやすく説明しちゃうと大きな特徴二つあって、コントロールが喪失されちゃうっていうのが一つと、あともう一つ優先順位が狂うことって言われてます。例えばですけど、仕事があるのに、クライミングいってしまうとかね。クライミング今日やったら明日確実に仕事行けないだろって思うけど、夜中中やってて仕事に実際遅刻してしまうとか、それを繰り返してるのに辞めれないとか。
濱田:人に迷惑はかけてません!
一同:笑
濱田:でもでも…はい。
さらに、当事者ゲストはアルコール依存症の清家(せいけ)英作(えいさく)さん。大阪にある回復施設の施設長。多くの依存症当事者のサポートを20年近く行っているんだって~。
レモン:清家さん、依存症の当事者ということですけども、やはり不都合は生じたりしてるんですか。
清家:不都合、でしかないですよね。
レモン:でしかない!
清家:大事のことができなくなっちゃう。全てアルコールを飲む体に、飲酒欲求に素直に応じる形ですから、飲んじゃいますから。やっぱり仕事も、家庭も、最後は友人も、結果としては全て失っていきますよね。
濱田:でも、好きすぎて、ブレーキが効かんようになってる、だからちょっと意志が弱いかなというイメージ?
常岡:一般にはそういうイメージで語られることが多くて、ただ、実際には聞いてみると、むしろどちらかというと一個のことをしっかりやり遂げなきゃいけないとか責任感が強すぎて、普通は一人じゃできないよねってことを無理やりでも一人でやろうとし続ける人
レモン:えー!
常岡:誰か助けてって言えれば、もっと楽なのにっていう人が多いですよね。
清家:泣きながら飲むとかって普通じゃないじゃないですか。本当は飲みたくないんだけど、飲んでしまう。コンビニにアルコールがあるからとか、自販機にアルコールがあるからじゃなくて、飲むという行為、思考に支配されてますから、
レモン:支配されてる…
レモン:街歩いていて、何かありますか?
清家:垣根に投げ捨ててあるワンカップの瓶を見たとか、ビールの空き缶が挟まっているとかね、そういうのを見たらフラッシュバックのように自分の過去を思い出されますよね
レモン:へ〜
やめられない、とまらない。誘惑は暮らしのいたるところに潜んでいると語る清家さん。
日常に潜む依存の誘惑を街ぶら検証!
<VTR>
そこで! 実際、街中にはどんな依存の引き金が隠れているのか街ぶら検証~! 進行役をつとめてくれるのは。
小籔「初バリバラありがとうございます」
小籔千豊(こやぶ かずとよ)さんだ。
ディレクター「今日、依存症の人と街ぶらロケするんですけど」
小籔「色々お話しはお伺いしてみたいですね。だからそんな方々と会議室とかでお話聞くっていうのはすごくいいなと思うけど、なんで街ぶらなん?とはすごく思いますけどね。」
舞台は大阪を代表する商店街。小籔さんもたびたび訪れた地元民憩いの場だ。今回、協力してくれたのは、依存症当事者のエミさんとショウマさん。さらに助っ人も~。
小籔「お招きいたしましょう。精神科医の入來先生もよろしくお願いします~。ぱっと見一番何かに依存されてそうな いかつさはありますけど・・・」
今回、目で見た映像を録画出来るカメラ付きめがねを装着。
それでは、街ぶら検証スタート~♪ 心がざわついたときに押してもらうボタンも用意。すると・・・
「ブー」
小籔「えっなにがブーですか?」
エミ「薬局ですね~」
アルコール依存症のエミさん。50歳。きっかけは20代での離婚。将来の不安をお酒で紛らわせていたんだって。
ディレクター「一番多いとき(1日で)どれぐらい飲んでた?」
エミ「多い時はもう普通に500mlのロング缶を24缶入ってて4箱。トイレにティッシュが置かれてるよりかビールと酎ハイが並んでた」
ディレクター「トイレに?」
エミ「そう」
33歳でアルコール依存症と診断。
自助グループや再婚した夫の支えもあり、15年お酒をやめられてるそうよ。だけど、今でもお酒の誘惑に反応してしまう~。目線の先にあったのは~。
エミ「消毒用のエタノール、消毒用のアルコール」
小籔「えっ!」
エミ「匂いからしてワクワクしちゃう。最初お金があるときはビールとか酎ハイだったけど、お金なくなったら料理酒とかみりんとかとにかくアルコール入ってりゃいいわって。今消毒用アルコールが街中でも出ているのでもしあったらきっと何かで割って飲んでます」
小籔「当時にコロナ来てたら」
エミ「そう、嬉しくて」
入來「結構ヘアトニックとか、マウスウォッシュあのへんもアルコール入ってる。そのアルコールでもほしいって飲む人がいる」
小籔「ヘアトニックとかってなったら、一の介兄さんとかが頭に塗ってるやつ? 育毛トニックとかヘアトニックをなにかで割るんですか?」
入來「いやもうがぶ飲みですね」
小籔「これがぶ飲み!?」
エミ「味どうでもいい」
小籔「ほな、あぶったイカとヘアトニックがあれば最高?」
エミ「もうわくわく!」
小籔「さぁまだまだ行きましょうか」
思いも寄らぬところに潜む(ひそむ)依存の誘惑・・・。すると、ショウマさんの視線が~。
ショウマ「ブー。コンビニですね」
ギャンブル依存症のショウマさん32歳。学業優秀で周囲の期待にストレスを感じていた時、全てを忘れさせてくれたのがパチンコだったんだって。
ショウマ「大学にも居場所ないし、もう楽しくもないから原付で80分かけて大学の手前のパチンコ屋に寄ってまた80分かけて帰るみたいなことしてました。大学に行かずに」
20歳でギャンブル依存症と診断された後、回復施設へ入所。ギャンブルをやりたい気持ちを我慢し続けて、9年になるそうよ。
小籔「コンビニ?ここから見る限りギャンブル依存症の方が?ってなるようなところがあるようにはみえないんですけど」
ショウマ「ATM」
小籔「やっぱりパチンコスロットやってた人は種ゼニなくなって、おろしにATMに行くって往復を何度もしてるから・・・。しました・・・」
入來「ATMってやっぱり刺激になるんですね。その刺激があるともうスイッチが入っちゃう。脳がギャンブルモードになる。そういう医学の研究もあって。それがわかってるからやっぱりギャンブル依存って病気なんだってことがわかってます。」
小籔「なるほど」
と、ここでエミさんの目線がある方向へ~
エミ「ブー」
小籔「エミさんも?」
エミ「看板に酒! この酒という字にどうしても反応してまう」
今、コンビニでよく見かけるお酒の看板~。
小籔「やっぱりもう字がバーンって?」
エミ「さんずい見てもなんやろって。さんずい見て、見えなくてもさんずいあったらかなって。ほんまに敏感なってる」
小籔「ほんならもう瀬戸内海の方向には住めないですね」
依存の引き金は意外なところにも・・・
ショウマ「ブー」
小籔「どれ? 本屋さ~ん? おじゃまします、すんませーん」
ショウマ「あ~こんなんですね」
小籔「あ~、たしかに、パチンコの機種とコラボしてるタイトル漫画を見ると?」
ショウマ「あの激アツの演出や!」
小籔「なるほど」
パチンコやスロットの中には人気漫画とコラボしている台があるからだ。
ショウマ「自分が止め続ける我慢をしてるときにパッと目に入っちゃうと、それがまた行きたくなる」
小籔「そうか~。連想するわけですね」
一行は休憩タイム。
小籔「喫茶店は大丈夫ですか」
ところが・・・
ショウマ「ブー」
小籔「いや、持ってきてくれはったのに」
一行「わはは」
ショウマさんが反応したのはジュースじゃなくて灰皿~!
ショウマ「すぐ横でタバコ吸う人がたくさんいて」
小籔「昔はね」
ショウマ「やっぱりタバコの匂いでパチンコ屋を連想したりとかギャンブルを思い出したりっていうのはありますね」
これにて街ぶら検証終了。依存症の人たちと歩いてみると、私たちの暮らしは、誘惑であふれていた~。
小籔「僕らの知らんところでざわざわしてる人が隣におるんかと思うと、街の景色が心配というかそういう方がいらっしゃるんだなと思えただけでも大きかった。いろんなお話し聞けました、ありがとうございました。」
海外と日本の依存症対策~回復と治療法
<スタジオ>
レモン:ちょっとマリちゃん! VTR見てえらい うなずいてたやん。
濱田:やっぱりたくさん街中には誘惑があって。でもそれをいちいちこう見てて、こう〜しんどくなってる場合じゃないくらい、いっぱい誘惑があるんで、どうしたらええんかなって。
玉木:極端に、ほなパチンコ屋なくしたらえぇやんかとか、コンビニで酒を売るなとか言う人がたまにいらっしゃるんやけど
レモン:うんうん。
玉木:そういうことではなくて色んな人の見方とか目線があるっていうことを、みんなが考えたうえで、街をつくっていくっていうこと。
ちなみに海外では、依存症対策としていろいろ工夫している国もあるみたい。ノルウェーやスウェーデンでは、20年前までお酒はレジの奥に陳列。直接買えないようになっていたそうよ。今では自由に買えるものの、お酒の広告や宣伝は禁止されているんだって~。
また韓国では、家族がカジノへの出入り禁止を要請すれば、入場を制限できる制度を導入。
さらに、中国ではゲーム会社が18歳未満を対象に、オンラインゲームの提供を金土日・祝日それぞれ1時間のみに規制しているそうよ~!
レモン:我が国日本では、この依存症対策ってどうなってるんですか?
常岡:ギャンブルとかアルコールに対して、法律で依存症対策基本法っていう法律ができて、いろんなことが進んでるとは言われていて、実際少し、医療へのアクセスがしやすくなったりとか、例えば病気であることが少し広がったりとか。
レモン:ほう
常岡:そういう面はあるんですけど。ただ、基本的にはかなりですね、自治体によって差があるのが多分現実で、あと一番問題なのは、日本全体として、やっぱりさっきの依存症者っていうのを弱い人だとか。
レモン:あぁ〜
常岡:依存症から回復するって僕はすごいことだと思うんですけど、そこに対するリスペクトが足りなかったりとか。
レモン:リスペクト。
常岡:そこに関しての、あの政策もそうですけど、一般の人たちみんなの、依存症ってなんなのか、依存症からの回復ってなんなのか、その実感がやっぱりないのが一番問題というかね、足を引っ張ってるのかなって思ってはいます。
現在アルコールをやめて24年になる清家(せいけ)さん。だけど、今も依存症と闘い続けてるんだって。
あずみん:え、もう一滴でも飲んじゃったらまた、も、戻っちゃうんですか?
清家:簡単に言うとそうだと思いますよ。
あずみん:へー。
清家:それが依存症者。
あずみん:あー。
清家:肉体の病気をも発症したというか、なっちゃった人ですよね。
あずみん:もう絶対やめるしかないって感じなんですか。
清家:あんまり僕言葉は好きじゃないんですけど、もう断酒しかないんですよ。
レモン:断酒。
レモン:これズバリ、依存症の回復ってそもそもどういうことになるんですか。何をもって完治とかあるんですかね?
常岡:はい、「回復はあるけど完治はない」って難しい言葉があって。回復って何かって言うと、わかりやすく言っちゃうと、ケアをしながら、自分の、自分らしい生活を取り戻して、ま、前よりも自分らしく好きなことをしっかり楽しんでいくと。そのケアをし続けなきゃいけないっていう意味において、完治はしないって言い方をしたりしてます。
ここで、依存症の主な治療法を紹介。これまでは、この3つ。その中で今、普段の生活の中で、誰もが取り組める4つめの手段が注目されているそうよ~。
あずみん:その4つ目の手段を使って、ギャンブル依存の人が12年ギャンブルをせずに過ごしています。4つ目の手段とは何か? VTRをどうぞ!
ギャンブル依存症アオさん・回復への道
<VTR>
兵庫に依存症と闘い続ける、あるプロフェッショナルがいる。
ディレクター「よろしくおねがいします」
アオさん47歳。ギャンブル依存症だ。毎週自助グループに通いながら治療を続けているアオさん。穏やかそうな生活を送っているが・・・。
息子「ずっと喧嘩してましたね。今もしてますけど。」
アオ「誰?」
ディレクター「お父さんとお母さん」
アオ「昔よりはましなったやろ?でも」
息子「喧嘩というか戦争みたいな感じ。」
アオ「わはは」
ギャンブルを始めたのは27歳。転勤した職場でのストレスから逃れるためだったという。
ディレクター「何でのめり込むぐらいまでなったんですか」
アオ「やっぱり、大当たりをした瞬間というのは、ものすごい興奮というか。いろんな嫌な事とか、いろんなものが全部消えてしまうような感覚なんです」
アオさんは仕事を定時に終えても「残業で遅くなる」と妻に嘘の電話。すぐさまパチンコへ~。毎回 閉店までやり続けていた。お金がなくなると、妻の入浴中に財布からクレジットカードを抜き現金を下ろしていたことも・・・。ギャンブルに依存して8年。
気づくと借金が1000万円以上に膨らんでいた。そしてついに・・・ギャンブルをしていたことがバレ、妻に包丁を突きつけられた。
アオ「修羅場っていうのはこういうことなのかな。ただ頭の中にあるのは、この修羅場が過ぎ去ってしまえばまたギャンブルできる。やっぱ怖いですよ、依存症は」
アオさんが変わるきっかけは通い始めたクリニックでの一言だった。『ギャンブルをやりたい衝動は一生続きます。でもギャンブルをやらずに毎日を過ごす方法はあります』。“ギャンブルをやらずに毎日を過ごす方法”って・・・?
アオ「今日多いな。おはようございます」
ディレクター「今日は今から何をするんですか?」
アオ「今日は走りますよ、全力で走ります」
男性「2、1、スタート!」
始めたのは土日早朝のマラソン。全力で走る達成感。意外な気持ちの変化があったという~。
ディレクター「パチンコ欲は忘れちゃう?」
アオ「忘れる…ここにいるときは何一つ考えないですね、ただただ走ることに集中する」
走り始めて9年。今では100キロマラソンを何度も完走。さらにかけがえのない仲間たちとも出会えた。今回、ギャンブル依存のことを初めて打ち明けた。
マラソン仲間「イメージない。そういうイメージもあるかもしれない。言われてみたら。」
アオ「だから走るのが止められない。そして怪我をする」
マラソン仲間「ギャンブル依存って何か分かりますわ。だからおさえられないんでしょ?」
アオ「おさえれない」
マラソン仲間「休んで体を治さなあかんけどそこでやめられないんでしょ、何か今つながりました」
アオさんがハマるものは、マラソンだけにとどまらない。
ディレクター「こんばんは~。今日はこれから何するんですか?」
アオ「今日はバドミントンです」
仕事終わりに同僚とバドミントンも始めたアオさん。マラソンだけではないのには理由がある。
アオ「たぶん、マラソン一個だけだったら太刀打ちできないと思います。何に?ギャンブルの衝動と。やっぱりギャンブルの病気っていうのはそれぐらい大きいものなので。だからその対策の手段としてマラソンでも、こういったバドミントンでもそれと合わせて自助グループも。そんな対策をいっぱい持っておくことが大事なんじゃないのかなとは思います」
ディレクター「アオさんこれからどこ行く?」
アオ「釣りです、息子と。今日はいっぱい釣れるらしいで」
息子「雨降ったおかげでたまたま昨日から魚が回遊してきて」
借金は2年前に無事完済。
アオ「ばれたか? めっちゃきた」
ギャンブルをしない日々を続け12年。今、ようやく家族との関係も修復しつつある。アオさんに“依存”と“ハマる”の違いを聞いてみた。
アオ「依存といったら何も関係なくずっと一人でやり込んでいく。相手との関係性を隔てるという意味でも捉えられるじゃないですか。本当に苦しかったですよ。ただ、今僕自身が走ったりバドミントンをやっていること。走っている最中は苦しくてしんどいんです(笑)。むちゃくちゃしんどいんですけど、それでも周りにいる仲間たちとワーワー、キャーキャー楽しみながらやっているので本当に楽しみがあるかないかというのが大きな違いかなと思います」
ディレクター「こんなことを聞くのはあれなんですけど、今はギャンブルはしたくないですか。」
アオ「したくないって…どう答えたらいいのかな。難しいな。したくないわけじゃないと思います。多分、やれと言われたらやりますよ。僕自身は、今日1日ギャンブルをやらないというその繰り返しです。ただ、明日のことは分からないです」
依存症本当の回復とは~孤独にさせない社会って?
<スタジオ>
レモン:やー。でも、これ見てたら、ハマるっていうのはある意味すごい集中力の高い、一生懸命なパワーのある人っていう風にも感じましたね、僕は
濱田:や、ハマるって、私本当に才能やと思ってますから。はい。
レモン:つまり、他の事にハマることが、回復にも繋がるとこですかです?
常岡:そうですね。あの他の趣味にハマるってところありますかね。趣味を持って仲間を作って、仲間の中にいるっていうことが、さっき言ったケアの大事なケアになりますし、やっぱ生きやすくなっていくこと、治すためには、繋がりを作れと言われてるんですよ
レモン:孤独は、キーワードですね
常岡:そうですね。孤独っていうのは、依存症に限らず、すべての精神疾患を悪化させる要因なので。逆に言えば、孤独じゃないって風に本人が思えること。
レモン:あぁ
常岡:これはやっぱり回復に向けてのすごい力になるって思ってます。
レモン:本当の回復っどういうことやと思います? 清家さんは。
清家:普通に生きていけるということを、僕は、もう過去分かんなかったですよ。普通に生きるということの意味がね。
レモン:はいはい。
清家:結局は自分自身の生き方をじっくりみて…今現在でも見てるんですが
レモン:ほう
清家:やっぱりそこにはね、生きるということを大切にできてない自分がいたんですよ。だからアルコールのように出会えた時に、自分をこう解放をしてくれたような、今思えば気がしただけなんですけど。ただ僕にとって本当の回復というのは、生きるということですかね。僕が僕として生きていくと言うか、そういうことが分かったんです。
レモン:常岡さん、ズバリね? 孤独にさせないために社会どうしたらいいと思います
常岡:あの人は別だとか、自分とは違う人間だとか、あの自分は依存症にならないとかそうじゃなくて、自分たちの延長線上の生活の延長線上にあるっていうこと、特別じゃないっていうことを理解してもらうことが一番大切なのかなって思っています
濱田:今日いろいろ見聞きして、あ、そういう状態!?っていうことと、だから、今苦しんでらっしゃる方もいるかもしれないんですけど、回復に向けて日々頑張ってる人って、やっぱりリスペクトに値するし。
レモン:戦ってる。
濱田:はい。
玉木:繋がった人たち自身が、どう一緒になって変えていくかっていう、そこが大事なことやなって思うねんな。だから、ほんまに一緒に考えていくっていうことが、もっと必要になってくるなって今日思ったな
レモン:ということで、まだまだ深い話もまだまだあると思うので、またみんなで考えてきたと思います。今日はありがとうございました!
一同:ありがとうございました。
※この記事は2022年9月9日放送「“ハマってしまった人”にきいてみた ~意外と身近な依存症の世界~」を基に作成しました。情報は放送時点でのものです。