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参上!音遊びの会〜即興音楽16年〜

NHK
2021年4月1日 午後6:53 公開

「音遊びの会」は、予測不可能でロックンロール

「音遊びの会」は、神戸を拠点に活躍する、知的障害のあるメンバー、ミュージシャン、ダンサーによる総勢50名の音楽団体。活動を始めて16年が経つ。今回スタジオにお招きした、坂口智基さん、金澤里紗さん、永井崇文さんは初期の頃から参加しているメンバーだ。当初はワークショップから活動をスタートさせ、徐々にステージでの演奏を行うようになり、2013年には海外公演も経験している。これまでに全国各地で行った公演は60回以上にのぼる。「今はバンドのような感じ?」会の代表・飯山ゆいさんは話す。

「音遊びの会」の演奏はまったくの自由で、演奏時間さえはっきりとは定まってはいない。一人ひとりのメンバーが、そのとき気に入った楽器を手にフリースタイルで演奏する。その予測不可能なプレイと展開が魅力だ。ちなみにドラムが得意で、メンバーの中ではリーダー的な存在の崇文さんは自分たちの音楽を「ロックンロール」と話してくれた。

何をやっても正解。心が震えてくる

いとうせいこうさんは、すでに行なった彼らとセッションの感想をこう語った。「(音遊びの会のメンバーは)ものすごい集中して僕の音を聞いてくれてるっていうのがあったから。言葉とかまったくないのに、十分コミュニケーションは成り立ってるんですよ。その信頼感はすごくある。言葉以外でコミュニケーションしてるし、それが音楽の素晴らしさだと思うので、それを僕も教えて貰ったんだよね」。

さらにこうも語る「音楽って、理屈なしにそれぞれのセンスが出せるじゃないですか。しかも出し方は自由だし、何やってもいいわけじゃないですか。何をやっても正解だもんね。やっぱその思い切りのいい人たちのやることにすごく感動するっていうか心が震えてくるっていうか」。

みんなの音と合わせたい気持ち

そんな「音遊びの会」の魅力を体感してみよう、ということで「音遊びの会」のメンバーとセッションを行ったバリバラ・レギュラーメンバーたち。バリバラのご意見番・玉木幸則さんはこんな感想を話してくれた。「不思議な感覚。別に楽器ができるわけでもないんやけど、必然的にみんなの音と合わせたいって気持ちが鮮明に出てくる。もう病みつき。多分、無限大っていうのはこういうことを言うのかな」。

「今日、一緒に演奏してみて分かったのは自由でええんやってこと。誰に何も言われる必要はないんやなぁって思った」。

それを受けて、いとうさんはこう話す。「(音遊びの会のメンバーは)視点とか角度とか、僕らでは思いもしないところに、ちゃんと気づいているって可能性があるから、そこに僕らもちょっとでも気づけたとき、自分の殻が外れるんじゃないかな。その快感がある」。

自由が保障されている場でありたい

あらためて飯山さんは「音遊びの会」の魅力をこう話してくれた。「15年やっていても、何が起こるかわからないところがすごくあって。ステージで「こんなことをやろう」と考えていても、まぁその通りにはならない。その面白さに興奮します」。「ステージでも調子が悪い時は無理に演奏しなくてもいいし、その自由がメンバーに保障されている場でありたいなと思っています」。過去にはメンバーの親たちから「音楽らしい音楽をやってほしい」との要望もあったそうだが、音遊びの会は沈黙もパフォーマンスととらえる。つまり、その場で生まれるものをみんなで楽しむ、そんな多様性のある表現を保ち続けている。

バリバラは、これからも「音遊びの会」の自由なパフォーマンス、その多様なあり方に注目していきます!