#ふつうアップデート 旅行編(2)

NHK
2022年12月2日 午後11:00 公開

バリバラ「#ふつうアップデート」! シリーズでお届けしている旅行特集の後編! 長野県諏訪地域を舞台に、障害のある女性3人と、お笑いコンビ・エルフが1泊2日の旅に出る実験企画! 目的は2つ!

1.旅行を通して、どんなバリアがあるのか徹底検証!

2.実験から見えた課題をみんなでアップデート!

前回は検証編。全員初対面のメンバーで、観光地を巡ってみると…。旅の経験の少なさや、団体行動など、いつもと違う環境でとても疲れた。ということで今回は、「誰もが気兼ねなく楽しめる旅行」をめざすアップデート編!キーワードは、「行き当たりバッチリ!」

<番組の内容>

▶︎旅行を通して見えたバリアの検証結果

▶︎夜の宴会でぶっちゃけトーク!でアップデート案を考える!

▶︎みんなで考える旅行のふつうアップデート

▶︎“行き当たりバッチリ旅!”めざすは標高2,000mの山頂?!

<出演者>

大久保佳代子さん(タレント)

エルフ(お笑い芸人)

まちゃみさん(視覚障害)

笑(え)歩(ふ)さん(発達障害(ASD)・APD)

牛山玲子さん(ユニバーサルサポートすわ代表)

レモンさん(番組MC)

玉木幸則(番組ご意見番)

あずみん(番組コメンテーター)

初日の旅行を通して見えたバリア

<スタジオ>

レモン:さあ後半戦、ゲストの大久保佳代子さん、よろしくお願いします。

大久保:お願いしまーす。お邪魔します。

レモン:いや、もう前回のね、旅でございます、どうでしたか。

大久保:いや、本当にあの事前の準備が大変なのもすっごいわかったし、ちょっとみんながちょっとずつ我慢したりとかっていう。なんか、ちょっと今疲れきってたじゃなそい。

前回見えた課題は2つ。

1.準備や費用など個人の負担が大きくて、旅を諦めてしまう。

2.旅の経験の少なさや、団体行動など、いつもと違う環境でとても疲れる。

あずみん:初めて行く場所や普段と違う行動をするので、私も気を張ってたなと思います。計画に沿って団体行動を取ってたというのもあるので、自分のペースが崩れて、かなり疲れたんちゃうかなと。

まちゃみ:私の場合はみんなの視覚情報を頼りに歩かなきゃいけないので、「この人頼って大丈夫か?」っていう疲れと、耳でいろんな情報を集めなきゃいけないので、誰が何を言ってるかを処理しながら歩かなきゃいけないので、非常に。

レモン:それはきついね。

大久保:どうなっちゃうの!?っていう。大丈夫?って思ってます今。

レモン:大丈夫?と思いながら、ちょっと楽しみにしている。

大久保:バトれバトれって思ってる。

ということで、まずは、「とても疲れちゃう問題」のアップデートを試みる!

夜の宴会でぶっちゃけトーク!アップデート案を考える!

<VTR>

旅の初日の夜。

はる「さあみなさん、いよいよ初日のラストは!宴会で、旅と言えば女子トークで盛り上がろう!ということで。今日お酒を楽しみにされてたえふさん。」

荒川「2個? ビール?」

はる「乾杯の音頭をお願いしてもいいですか?」

全員「乾杯~! お願いします! いえ~い!」

夕食は、地元の旬の食材をふんだんに使った和食懐石! ワカサギの天ぷらに、信州そば。

そしてメインは、すき焼き鍋~!

はる・荒川「サイコー!」

荒川「どれから行く?」

えふ「倒れそうな、グラスに入ったやつ」

荒川「丸くなってるよ、めちゃ滑る プルプル」

荒川「ゴマ? うん、ごま豆腐」

あず「おいしい!」

まちゃみ「うん!」

おいしいご飯とお酒を満喫した5人。初日の旅を振り返った。

あず「私、女子旅初めてだったんだけど、こういうのが女子旅か、みたいなのを車の中でいっぱいいろんなことをしゃべったり、道中しゃべったり。憧れてたのが現実にできるっていうのがすごいうれしかったです」

荒川「旅をしていくときに、友達に障害があっただけってすごく思って。友達がしんどかったらゆっくり歩くのとかが苦になるわけないじゃないですか。だから本当に楽しかったから」

一方、はるさんは…

はる「私の中では1回休憩時間を挟んだじゃないですか。そのときにずっと気になってたのが、「えふちゃん、大丈夫?」って言っちゃったのが自分的にちょっと引っかかってて」

旅の中盤・みんなが楽しみにしていた「万治の石仏」を見に行こうとした時のこと。

はる「えふちゃんとか大丈夫?」

えふ「なんとか大丈夫になりました」

はる「ここを休憩時間にして次の映えスポットに行くというのもありなんですけど」

まちゃみ「できれば休憩スポットにしてもらって、次でパワーをっていうのがいい気がするし・・・」

えふさんは3年前、聞き取り困難の1つ、APD・聴覚情報処理障害と診断された。専門家によると、聴力は正常だが、雑音のある場所や複数の人が同時に話すと、言葉が聞き取りづらくなるという。

例えば、静かな場所で2人きりで話すときは・・・

「最近できたカフェのケーキが流行ってるらしいんだけど、今度食べに行かない?」

一方、周りがざわざわしていて、相手が複数になると…

A)「@@@できた@@@のケーキがはやってる@@@だけど…」

B)「し@@る!ケーキ@@@パフェじゃない?」

A)「ケーキ@@食べに行かない?」

B)「@@@@@ねん」

このように単語がところどころ抜け落ちたり、声と雑音が同じ音量で聞こえたりする。APDに加え、発達障害の特性で集団行動が苦手という笑歩さん。心も体も疲れきっていたため、観光を見送り、全員で休憩を取ることにした。はるさんは、あの時の判断をみんながどう思っていたのか、気になっていた。

はる「まず楽しかったのが一番で、みんなもすごい気を遣ってくださって「もう休んでいいよ」とか言ってくださって、すごいありがたかったっていうのが一番だし」

まちゃみ「万治くん見ないで、休憩にしよう」って言ったのは、きっと「大丈夫」って言って頑張っちゃうなと思って疲れを持って帰ることになるのはしんどいだろうなと思って代わりに言ってしまったんだけど」

えふ「すみません。ありがとうございます」

まちゃみ「それって、でもどうなんだろうっていうのはちょっとあったかも」

えふ「でも行きたかったよね?っていう(笑)」

はる「やっぱり申し訳ないなってなっちゃったか。私たち的には」

まちゃみ「私は別に全然思ってない。みんながそれでよければ」

えふ「もう10回ぐらい「本当?」っていう」

まちゃみ「えふちゃんがそれで今元気でいてくれるんだったら、その決断が正解だと思う」

えふ「やばい。うれしい(笑)」

まちゃみ「だから全然「本当に?」って思わなくてよくて、そのまま受け取ってくれれば」

ここで、荒川さんからアップデートのヒントになる言葉が!?

荒川「わたしもあの時、疲れてたから」

はる「大きい声で「もう休もう!」って(笑)」

えふ「本当それがうらやましい」

まちゃみ「荒川ちゃんの場合、気持ち良く言うじゃん」

えふ「そう!」

まちゃみ「彼女はめちゃくちゃ気持ち良く言うから。ちょっとこの技術を持って帰りたいよね」

えふ「ギャルの特権か分からないですけど(笑)」

荒川「マジ、マブじゃんみたいな」

はる「急にギャル」

みんなで考えたアップデート案は…「疲れたら“休みたい!”とハキハキ言う」

みんなで考える旅のアップデート

<スタジオ>

レモン:まじマブじゃんて、大久保さんどうですか?

大久保:ビールがおいしそう!私もさ、2杯頼んじゃうんだよねあれ。待って空くのが嫌だからね、あれ、すごいわかるわ。お酒飲むとちょっとリラックスもできるしね。

えふ:そうなんです。

大久保:ちょっと言いづらかったことが言いやすくなる。

レモン:えふさんはどうでしたか?

えふ:実はというと、家に帰った後の1週間ぐわーって寝てて、起きた時になんか記憶が飛んでて。「え? 行った? ここどこ?」みたいな感じで私の特性なのかわかんないんですけど、ストレスがかかってるなって思いました。    

スタジオでも、「旅行で疲れちゃう問題」のアップデート案を考えてみよう!

レモン:じゃあ、えふさんのアップデート案はなんでしょう。

えふ:声かけしてくれんのすごくありがたいんです。すごくありがたいんですけど、発達障害があると、「大丈夫?」とか、「これどうですか?」とか、あいまいな表現がわからなくて。

大久保:なるほど。

まちゃみ:そうだよね。

えふ:「今疲れたしんどいよね、ちょっと寝たい?」とか。

レモン:具体的にね。

大久保:「疲れてる? 寝たい? 休む?」とかっていう言葉で。

えふ:そうです。

あずみんとまちゃみさんは、旅行に行く前のアップデート案を考えた!

あずみん:オンライン会議で「旅行どこ行く?」とかっていう打ち合わせをしとったんよね。お互いのその障害の特性も含めて。自己紹介的なのをもっと深めたらよかったなって“トリセツ(取扱説明書)”みたいな。

レモン:そうそうそういうのが特に。

あずみん:アップデートは、そのトリセツを用意する。    

まちゃみ:この旅においては、みんな別行動の時間があってもよかったね。

レモン:なるほどね。

まちゃみ:そこを重視した旅行のプランが立てられなかったってところがあるので。

レモン:もし自由な時間があったら何します?

えふ:寝ます。

レモン:ほら寝たい人がいました。あずみんは?

あずみん:「万治の石仏」行きたい。

レモン:「万治の石仏」行きたい人いました。

まちゃみ:お土産を買う時間が。

大久保:やっぱあるんだよ。

玉木:実は1人1人に生きづらさがあって僕が感じてるしんどさってのは、誰もわかれへん。だから言わなあかん時は言わなあかんし、周りもそれは聞いてみんとわからわからんねっていうことをまず1回は言っとこかな。

続いては、「旅行を諦めてしまう問題」をアップデート!

あずみん:車いすの場合、その辺走っているタクシーやと絶対乗られへんから。

大久保:そうか・・・

あずみん:福祉タクシーの手配。

まちゃみ:横についてくれるヘルパーさんの手配をしなきゃいけない。ヘルパーさんを1人連れていくとなると結構な旅費になってしまう。

事前の準備や手配することがたくさんあったり、公共の移動手段が使えなかったり、旅に出るまでのバリアが多いという障害のある人たち。そんな課題を解決してくれるアップデートツアーがこちら!

あずみん:“行き当たりバッチリ旅”です!

レモン:どういうことや?バッチリ旅?

あずみん:はい。障害のある人の旅をサポートする現地のスペシャリストに旅のプランを全部お任せしてみました。考えてくれたのはこの方、ウッシーさーん!

ウッシー:はーい!ウッシーでーす!

大久保:出た!

「ユニバーサルサポートすわ」代表の牛山玲子(うしやまれいこ)さん。6年前から、諏訪地域を訪れる障害のある人や、高齢者などの旅行をサポートしている! そんな牛山さんが考えたアップデートツアーとは?

 “行き当たりバッチリ旅”めざすは標高2,000mの山頂?!

<VTR>

はる「本日2日目になりましたけど、うっしーさんご提案のプランで行かしてもらうんですけど。今日はどこに行くんですか?」

牛山「発表します! じゃじゃん! 山頂ハイキング」

はる「山頂ハイキング?」

まちゃみ「ホントにやるの?」

あずみん「やるの~? マジ? 山登り? ヤバい」

はる「標高1925?」

牛山「そう、歩くの。みんなで歩く」

ここで「行き当たりバッチリ旅」のプランを紹介!

目的地は、諏訪湖の北東・霧ヶ峰(きりがみね)にそびえ立つ、標高1925メートルの車山(くるまやま)。大自然を満喫しながら、山頂をめざす登山ツアー!

はる「行けるんですか?」

牛山「行ける!」

はる「どんなとこ?」

あずみん「これは期待大だな」

ホテルを出発した一行。まずは、福祉タクシーで霧ヶ峰高原へ。一面に広がるのは、黄金色に輝くススキの草原!

あずみん「心が浄化されていくわ。都会で薄汚れた心が」

全員 (笑)

はる「わーすご!」

あずみん「え~! すごい!」

えふ「リフト動いてるよ」

はる「うっしーさん、これ?」

まちゃみ「うっしー、これ登るやつ?」

牛山「登れる!」

一同「えー、マジ?」

ここから山頂までは、2本のリフトを乗り継ぎ、徒歩で向かう!ちなみに、山登りはえふさんがおよそ10年ぶり、あずみんとまちゃみさんは、今回が人生で初めて!

あずみん「これうちどうやって乗ったらいいんですか?」

牛山「はい。今日は仲間をまず紹介します!」

私たちの旅のお手伝いをしてくれる仲間です。牛山さんが連れてきたのは、「ユニバーサルサポートすわ」のスタッフたち! さらに、ヒミツ道具を持ってきていた!

牛山「そのために使うアイテム」

はる「アイテム?」

牛山「その1。ジャジャン! あずみん袋~!」

あずみん「(笑)えー。なに? 袋?」

牛山「そうそう!」

はる「なに? これ。」

牛山「椅子みたいになっていて。ここに、あずみん座ってもらいます」

これは、あずみんが車いすからリフトへ安全に乗り移るための補助器具。リフトを一時停止させ、補助器具を設置。あずみんのヘルパーが抱え上げ、リフトまで移動し、体をベルトで固定する。さらに、万一にそなえ、両端に「ユニバーサルサポートすわ」のスタッフが座って準備完了!

スタッフ男性「じゃあ、出発します! 行ってきます!」

荒川「いってらっしゃい!」

あずみん「行ってきます!」

山頂駅に到着したあずみんを待っていたのは、牛山さんが事前に手配した車いす! 目がほとんど見えないまちゃみさんも、スタッフのガイドでリフトへ。

スタッフ女性「はい、来ました」

えふ「大丈夫?」

全員、無事に到着! 手ぶらでも安心して山登りを楽しめる、これが「行き当たりバッチリ旅」だ~! ゴールまであと少し! 最後は徒歩で山頂をめざす。しかし、地面はかなりデコボコ! あずみんたちにとって、かなりのハードル! そこで。

牛山「あずみん引っ張り棒~。こんなのを車いすにつけて、引っ張ってあげたいな、って思ってます」

全員「おー!」

牛山さんが用意したのは、車いすをけん引する補助器具。前方のバーに器具を装着。そして、両側をつなぐジョイントを取り付け準備完了!

スタッフ男性「あずみんさん、ちょっと斜めになるよ」

牛山「あずみんごめんね、前があがるよ!」

荒川「そういうことか!」

スタッフ「上げると前輪が引っかからないようになるんで、荒れた道とか砂浜とかも楽に進めるように」

全員「え~!」

えふ「浅草の人力車みたいに・・」

スタッフ男性「上がって行くよ~!」

全員「お~!」

これで、デコボコの山道も、行き当たりバッチリ~! まちゃみさんもガイドを頼りに一歩一歩登っていく。

スタッフ女性「滑りやすいので」

まちゃみ「疲れが・・・」

スタッフ女性「一歩、一歩ゆっくり行きましょう」

えふ「左にまわるよ」

荒川「ちょっとでかいのある。そこもある」

荒川「ヤバい、ヤバい、ヤバい、でっかいのある。やっばいのある、OK!」

ホテルを出発して、およそ2時間…ついに!

スタッフ「じゃあ先頭まで行っちゃいますよ」

あずみん「いちばん先頭ヤバい! 到着~!」

荒川「きれ~!」

まちゃみ「すご~い!」

あずみん「これはヤバいよ」

まちゃみ「全部自分に風が向いてくる」

はる「ふぁーっとね」

あずみん「選択肢にすら入ってなかったからね」

全員「うん、うん」

はる「行けるんだよ、ほんとにね」

牛山「行きますよ~、行き当たり~」

全員「バッチリ〜!」

荒川「イイ感じ~!」

<スタジオ>

レモン:いい感じやなあ~!

大久保:すばらしい~!

レモン:大久保さんどうでしたか?

大久保:感動しますね、みんなのうれしそうな顔見て。

あずみん:山いいですね。

レモン:あずみん、この行き当たりバッチリ旅は、実はこれだけじゃないんやってね。

あずみん:山登りの後にですね。みんなで温泉に入りました!

大久保:キタ!

「ユニバーサルサポートすわ」のスタッフさんのサポートで、ホテルの貸し切り露天風呂に入りました。私だけでなく、まちゃみさんも介助を受けて安全に入ることができたんです。ちなみに私はこれが人生初の温泉!裸の付き合いでめっちゃ絆が深まりました~!

大久保:ちょっと、温泉、尺短くない?

レモン:(笑)

大久保:せっかく女子がこんなにねえ。

レモン:そこ!

大久保:お風呂入るって結構大変だ、タオル巻いてさあ、髪の毛ぬれないようにして。短くない?

ところで、どうして山登りツアーに行ったのか? 牛山さんに聞いてみた。

牛山:今回の旅でどうしても皆さんがやりたいことをですね、事前に聞いていたものですから、自然を満喫してほしいっていう、気持ちがすごくありました。

実は今回の旅に向け、みんなで行きたい場所を出し合っていた時、こんな話が。

えふ:長野県、そもそも観光地で山登り系がめっちゃ多いんですよ。エレベーターもエスカレーターも存在しないので、さあ、登れるでしょうか、っていう。

あずみん:行きたいけどいけるかなぁ…。

まちゃみ:「やりたいかどうか」より、「できるかできないか」で、いろんなことを判断してしまうから、そうするとハイキングとかって、最初に除外しちゃうんですよ。

あずみん:まず本当に選択肢からないから、ほんまにちょっとした、サポートがあるだけで、あ、当たり前に楽しめるんやなっていうのが自分の中ですごいアップデートされました。

牛山:あそこの情景をどうしてもこう、目で見て体験して欲しかった。

「旅行は行けるところに行くのがふつう」だったあずみんたちを「旅行は行きたいところに行く」にアップデートした牛山さん!    

このような、障害のある人や高齢者、外国人など、誰もが気兼ねなく参加できる旅行を「ユニバーサルツーリズム」といい、近年、国や自治体で少しずつ取り組みが進んでいる。

大久保:うちも高齢の両親がいて、本当にもう山なんか登れないとか、後はもう畳のところに正座っていうか座れないとかで、結構旅行するときとか諦めることが多いんですよ。今知れて、もし利用できるなら利用させてもらいたいです。

レモン:全然知らなかったですね。

大久保:知らなかった。

しかし、ユニバーサルツーリズムの普及にはまだまだ課題が…3年前、国が全国の旅行事業者に行ったアンケートでは、「障害者向けのツアー作成は、専門のスペシャリストを養成しないと難しい」「移動などに時間を要するので、ほかのお客様から不満が出る可能性がある」といった声が・・・。

誰もが気兼ねなく旅行を楽しめる社会にするには、どうすればいいの~?

玉木:旅行だけの話じゃなくて日常、地域での暮らしっていうのも、大きくつながってる話。だから、大久保さんのお父さんお母さんが自分の町で、穏やかに買い物に行けるとか、そういう環境を整えていけば、旅行に行っても日常の生活ができるだけのことやから。

大久保:うちの両親とかも、もう歳なんで、例えば買い物行くにももうタクシーを呼ばなきゃいけない。やっぱりお金もかかるし、そういうのが身近なところからもうすごく便利になっていった先に、旅行のエリアに入ってるみたいなイメージですね。

あずみん:今AED(自動体外式除細動器)とか、いっぱい町の中あるじゃないですか。それと同じように、簡易的な折りたたみのスロープ、が町の至る所にあれば、段差があるお店とかパッとあっても、「そこにスロープあるから、これ立てかけたら入れるわ」みたいな。

まちゃみ:車いすの介助のボランティアさんとか結構いるんですけど、ユニバーサルなんちゃらみたいにつくんであれば、やっぱり視覚障害をうまくアテンドする、そういう技術も持ってる人が(どの地域にも)いてくれるといいのになって思います。

牛山:ちょっとしたお出かけ。誰かのライブに行ったりとか、映画を見に行ったりとか、まあそういったことにもですね、連れて行ってあげたいなっていうふうに思いました。

レモン:お節介やでえ。めっちゃ必要なお節介やで。

「ふつうアップデート」次回もお楽しみに~!

※この記事は2022年12月2日放送「#ふつうアップデート 旅行編2」を基に作成しました。情報は放送時点でのものです。