「みんなで決めるアンコール」番組プロデューサーより投票企画開催のご挨拶

NHK
2023年5月9日 午後4:00 公開

「映像の世紀バタフライエフェクト」の放送も2年目に入りました。
去年4月に放送した「モハメド・アリ 勇気の連鎖」から直近の「大東亜共栄圏の3年8か月」まで36本、古今東西、この百年のさまざまな時代の事象を取り上げてきました。私たち制作者にとってうれしいのは、視聴者のみなさんが、放送されたのがずいぶん前にもかかわらず、過去の回を遡って見てくれていることです。
時間の経過に耐えうる番組、古びない、いつ見ても面白いと思えるような番組、目指してきたことが実現しつつあるかなと実感しています。

そこでこのたび、「みんなで決めるアンコール」という試みを実施することになりました。

これまで放送したエピソード、そして5月中に放送される「ハリウッド 夢と狂気の映画の都」「独ソ戦 地獄の戦場」までを含めた計38本の中から、あなたがもう一度見たい1本を投票して欲しいのです。
多くの人が、「私の人生を変えた本」というのを持っているように、「私の心を震わせたワンカット」がないでしょうか。

制作者である私自身にも、そんなワンカットがいくつもあります。
メルケル首相が退任式で、「カラーフィルムを忘れたのね」を聴き涙を浮かべるシーン、スティーブ・ジョブズが「Stay Hungry. Stay Foolish」の言葉の由来を語るシーン。あるいは、「スターリンの死のエンジェル」と呼ばれた女性狙撃手パブリチェンコが、晩年アルコール中毒に苦しみながら語るインタビュー、直近の回で言えば、終戦直後のベルリン市民が馬の死体に群がるシーン。いずれも人間のすばらしさと悲しさが映し出されています。

番組を見ていた時の気分で、心に届く度合いも変わるかもしれません。
落ち込んでいた時に見た「フラーとジョブズ」から絶望から立ち上がる勇気を得たとか「RBG」を見て、今度こそ選挙の投票に行かねばと思ったとか、実際に心を動かされ、一歩を踏み出したという感想も寄せられています。

あなたの記憶に刻まれたあのシーン、心を震わせたワンカットというものがあれば、ぜひ投票にご参加ください。(寺)

投票対象となるエピソード一覧