「西之島」制作ウラ話~海鳥のミステリーサークル?~2022年7月3日放送

NHK
2022年7月3日 午後7:55 公開

◎制作こぼれ話「海鳥の“ミステリーサークル”が大切なワケ」

大噴火後、早くも営巣をはじめていた海鳥たち。本当にたくましいですね。ところで、卵を抱く親鳥のまわりに、白い放射状の模様があったことにお気づきでしょうか?ミステリーサークルの正体は、排泄物。お尻を上げ勢いよく飛ばすため、巣から外へ向かって跡がつきます。この模様が研究者にとっては重要。なぜか?卵を抱く親鳥は、長時間1か所にとどまるので、風向きや太陽の方向などにあわせ少しずつ向きを変えます。長くいるほど四方八方に排泄し、最終的にサークルができます。もし休憩しているだけなら、せいぜい2、3方向だけでサークルにはなりません。休憩か、営巣か、判断するひとつの目安になるそうです。

鳥ごとに模様は様々!確認したい人は・・・

※配信は終了しています↑

◎撮影の現場から「調査船のお風呂」

夏、南の海での調査は暑さとの闘い。甲板は朝7時でも気温30度近く、給水しても一向にクールダウンしません。そんな時みんなが目指すのは冷凍庫のアイス。出航の時、冷凍庫いっぱいに詰まっているのを見て「こんなに食べられるの?」と思いましたが、調査が終わる頃にはすっかり品切れ。なるほど・・・。調査船での生活で意外だったのが、シャワーだけでなくお風呂があること。でも、船では真水がとても貴重なので「海水風呂」です。広くはないので膝を抱えて入ります。

◎ディレクターのお気に入り「奇妙なブーブー」

今回、録音ロガーに記録された鳴き声で西之島にいることが確認されたオナガミズナギドリ。貴重な発見でしたが、声を聞かせてもらった時は思わず笑ってしまいました。ブーブーと文句を言っているような奇妙な鳴き声!ミズナギドリの仲間は種類によって声が全く違い、特徴的。鳥の専門家である川上和人さんも、学生の時、小笠原諸島の聟島で初めて声を聞いた際は鳥とは思わず、驚いたそうです。

ディレクター 三好 真依子