新オープニングVTR:作曲・岩崎太整、撮影監督・大河臣、プロデュース飯野史子、チェロ・グレイ理沙、ドラムス・石若駿/斬新な音と映像で新しい時代の窓を開きます。
太平洋戦争末期の1945年6~8月、沖縄の久米島で日本軍が住民計20人をスパイとみなして次々と殺害する事件が起きた。これまで住民の多くが事件について沈黙を守ってきたが、去年発刊された「久米島町史」には、悲劇を風化させてはいけないと重い口を開いた住民の証言が多数収録され、事件の複雑な背景が明らかになりつつある。なぜ住民は殺されたのか。米軍資料や新たに見つかった日本兵の日誌も分析、事件の深層に迫る。
NHKと長崎原爆資料館が昭和・平成に続いて去年、募集を行った「令和原爆の絵」。被爆者たちが描いた絵には原爆の悲惨さだけでなく、戦後の人生がにじみ出ていた。船員として世界を旅し、アメリカへの憎しみを抱き続けてきた男性が人生の航海の末に辿りついた戦争の意味とは。防空壕で見た夫婦の姿を心に背負ってきた女性が、描くことを決めた理由とは。核の脅威が高まる今、壮絶な光景の絵で孫と対話した89歳の思いにも迫る。
太平洋戦争中、昭和天皇の動向を健康状態まで克明に記した侍従長がいた。海軍大将の百武三郎。開戦当初、戦勝に「天機麗しい」としたが、ミッドウェー海戦の敗北で天皇は衝撃を受ける。短波放送など海外情報も、定期的に進講を受けたことも明らかになった。ガダルカナルの戦いで対立する陸海軍に協力を求めるが戦局は悪化。敵に一撃を与えた上での講和を模索していく。初公開の百武三郎日記を軸に昭和天皇と側近たちの戦争に迫る。
『ETV特集』は、さまざまな社会問題を取り上げるドキュメンタリー番組です。考えるヒントを提供する「心の図書館」であることを目指しています。