クロ現もタテ型動画に挑戦!タテ型コンテンツの魅力とは?

NHK
2022年5月31日 午後2:38 公開

瞬く間に私たちの日常にあふれたタテ型コンテンツ。映画やテレビなどで当たり前だった“横長”の常識を覆し、マンガや映画、SNSなどさまざまなメディアが新規参入。エンタメの世界を一変させています。今回、クローズアップ現代でも、“ひろぴーファミリー”さんのご指導のもと、タテ型コンテンツの制作に挑戦してみました。

(クローズアップ現代 取材班)

【関連番組】

クローズアップ現代 2022年5月31日放送

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タテ型コンテンツとヨコ型コンテンツ 感じ方の違いは?

クローズアップ現代で作成した動画がこちら。上がタテ型動画、下がヨコ型動画。

テーマは、ジェンダーに関する「○○らしさの押しつけ」です。

「女らしさ」の押しつけ タテ型

「女らしさ」の押しつけ ヨコ型

見え方は変わるでしょうか。より“伝わる”のはどちらでしょうか。

スマートフォンで視聴される場合とパソコンで視聴される場合でも、見え方が変わるかもしれません。脳科学実験では、タテ型動画の特徴として、「視線が画面の中で散らばらず集中」し、「脳の血流が活発になる」ことがわかりました。タテ型動画の特徴を利用し、より多くの方に伝えるきっかけになればと思います。

動画のコメント欄で「○○らしさ」の押しつけをされたことがないか、みなさまからご意見を募集したところ、見ていただいた方から、すでに40件を越えるコメントをいただきました。「女性は謝罪が仕事と言われた。」「女子更衣室なんだから、綺麗にしたらって言われた。」また、「男だったらこれくらいの年収はあれよ。」という押しつけや、「男であろうが女であろうが一人の人間としてその人をみてほしい。」などなど、さまざまなご意見をいただきました。(第2弾も制作しています!お楽しみに!)

タテ型動画に挑戦した我々クローズアップ現代班は、テレビという名のヨコ型動画ばかり作ってきました。大流行しているタテ型動画について取材を重ねてきましたが、いざ自分たちが制作するとなると、どのように撮影し、編集して良いか全くわかりません。ということで、番組にもご出演いただいた“ひろぴーファミリー”さんに、アドバイスいただくことに。

その際、我々にお話いただいた縦型動画撮影の極意を、みなさまにご紹介します!

“タテ”で絶大な人気を誇る“ひろぴーファミリー”さん 動画をタテで撮るコツとは

ひろぴーファミリーさんは、長女のひなたちゃん(4)、次女ひまりちゃん(2)、三女ひよりちゃん(1)がいる5人家族。ひろぴーファミリーパパさんが家族のちょっとした日常の一コマを撮影し、SNSに投稿をしています。育児に追われる中、日常の中に潜む子どもたちの面白く、可愛い決定的な瞬間を撮ることは至難の業。そんな中、子どもたちがより際立つように撮るため、工夫を重ねた結果が「縦で撮影すること」でした。

もともとヨコ型で動画を撮影、編集してSNSに投稿していましたが、再生回数は2600回と振るわず。しかし縦動画に編集し直し、曲も替え直して組み替えたところ、100万回の再生数を記録、フォロワー数も急増しました。

パパさんが感じたスマートフォンを縦にして撮影する、“縦撮り”の魅力の一つは、「縦で撮影するほうが、ヨコで撮るよりも情報量が少ない分、注目すべきポイントが絞られる」こと。横で撮影する場合、ワンカットでいろいろな情報を映すことができますが、その分印象に残りにくい可能性があります。一方、縦で撮ると、子どもの姿を集中して目に焼き付けることができるため、面白さを感じやすいと言います。

そんなパパさんが、縦長動画を撮影する際に特に大事にしている3つのポイントについて、取材班が伺ってきました。

パパさんが直伝 子どもたちの縦撮り動画:ポイント3箇条

① 自然体を撮るために…なるべく子どもにバレないように撮影

子供たちは、いつ何時でも可愛い仕草をします。ただ、カメラを向けるとその仕草をしてくれず、どうしても自然体を撮影することができません。決定的な瞬間を逃さないためには、できるだけ子供にバレないように撮影することが大事です。

ただ、子どもにバレないように撮影と言っても、結構難しいですよね。具体的なアドバイスとして、「別のことをしながらカメラを向けること」がポイントとなります。

例えば、片手でスマートフォンを持ち、もう片方の手で片付けをする、などできるだけ撮影している雰囲気をださないよう、別の作業をしながら撮影することで、子どもたちの自然体が撮りやすくなるといいます。

② 迫力を出すために…ローアングルを意識

アングルとは、カメラの角度や視点のこと。このアングルが、動画や写真の迫力や臨場感の決め手になります。まるで目の前にいるかのような迫力を感じさせながら、子どもを撮影する場合、ローアングル、つまり低い位置からの撮影が向いていると考えます。

その時のコツは、スマートフォンで撮影する際、スマートフォンを逆さにして撮ること。

スマホのカメラを下側にして撮影すると、撮影対象がより大きく映すことができ、映像に迫力がでやすいといいます。

③ わくわく感をだすために…壁から覗いた壁越しショットに

子どもが一人で遊んでいる、しかし声をかけてしまうと、その遊びを中断してしまうかもしれない…。そんな時、さりげなく1人で遊んでいるところを映すテクニックの一つに、壁を活用して撮影する方法があります。

壁が映ることで何が良いのか。その理由は、遠目で見ているような、覗き見しているような面白さを演出することにあります。子どもの近くで撮影するよりも、遠くで拡大して撮る方が、子どもが1人で楽しんでいる姿が強調され、面白くなるのです。その際、遠くから撮影していると感じさせるために、壁から覗いているように撮ると、より魅力的に撮影することができるといいます。

子どもだけでなく大人を撮影するときにもこれらのテクニックは使えるといいます。皆さん試してみてください。

パパさんは、タテ型コンテンツはまだまだ進化していくと考えています。

パパさん:

「TikTokやYouTubeなど、いろんなプラットフォームがあり、さまざまな形で動画を発信できる時代になっています。タテ型もヨコ型も、どちらもそれぞれに魅力がありますが、タテ型動画に関しては、スマートフォンで手軽に撮影できること、短い尺での編集のしやすさが今後ますます発展する可能性を感じる点になります。例えばYouTubeであれば編集技術が必要となり、視聴してもらうことが難しく、新規で参入するハードルが高い。しかし短い動画だと、簡単にできるのです。そのため、今後益々、若い人を中心にタテ型動画の編集が流行ると考えます。そこからまた新たな表現や笑いの技術が高度になっていくと思うので、この傾向について僕は嬉しいことではないかと思います」

クローズアップ現代 縦動画を作成して

パパさんによるとタテ型動画が多く見られるためには、わかりやすく、短く、印象に残ることが大切。そのポイントは3つあるといいます。

①「人物を大きく映すこと」

②「平均2秒の短いカットを積み重ね、全体は30秒くらいに」

③「なじみのある音楽」

① 「人物を大きく映すこと」

横動画に比べて、縦動画にしたことで人物を画面いっぱいに映すことができ、迫力のある映像になりやすくなります。登場人物をより近くに感じることで、伝えたいメッセージがより鮮明になったのではないかと感じました。

② 「平均2秒の短いカットを積み重ね、全体は30秒くらいに」

カットの長さはどんどん短くなっています。テレビ番組では、どんなに短くても3秒以上のカットが一般的ですが、ショート動画は情報量が少ない分、一つのカットを素早く変え、飽きさせないようにする工夫が必要で長くても2秒、できれば1秒ごとにカットを変えるということです。さらに、多くの人気タテ型動画は15秒~30秒ほどのものが多く、内容をできるだけ短くすることも大事なポイントだといいます。

しかし、テレビ番組を制作していた私たちの中では、短くすることでメッセージ性は強くなったものの、物事が単純化しすぎるのではないかという意見もありました。

③ 「なじみのある音楽」

動画につける音楽はすごく重要。流行している曲やみんなが知っている曲をかけることで、動画がより親しみをもてるようになると言います。

みなさんは、縦動画と横動画の両方を見比べてどのように感じるでしょうか?

【関連番組】

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