感染急拡大・コロナ"第7波” 「BA.5」・ワクチン・治療薬は?最新情報まとめ

NHK
2022年7月20日 午後6:29 公開

7度目となった新型コロナの感染拡大。20日には全国の新規感染者数が過去最多となる15万2536人と発表されました。これから、私たちはどう行動すればいいのか。

最新ニュースや、政府分科会の尾身茂会長の単独インタビューをまとめました。

(クローズアップ現代取材班)

※7月22日 ニュースへのリンクを一部更新しました。

 

関連番組:クローズアップ現代「徹底検証・新型コロナ“第7波”」

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変異ウイルス「BA.5」とは?

  新型コロナウイルスの一日の感染者数は、7月21日に全国で18万6000人余りと過去最多を更新しました。

政府分科会の尾身茂会長はNHKのインタビューに対し「感染の拡大がまだ続いている。おそらくすぐにピークアウトは起きない」と話しています。
感染拡大の「第7波」に大きく関わっていると考えられているのが、オミクロン株の1つ「BA.5」です。

感染力や感染した場合の重症度はどの程度なのか。今後、どこまで拡大するのか。わかってきたことをまとめました。  

👉【詳しく】過去最多の感染者数 拡大の大きな要因は「BA.5」か|NHKニュース

👉全国のコロナ感染確認 過去最多18万6246人 35都府県で最多|NHKニュース

「BA.5」の特徴は、感染拡大のスピードが従来の1.27倍と早く、ワクチンを接種した人や過去に感染した人も感染します。「発熱」や「喉の痛み」を訴える患者が多いと言われています。

「BA.5」はウイルスの表面にある突起で、細胞に感染する際の足がかりとなる「スパイクたんぱく質」に変異が起き、免疫を逃れる性質があります。WHOによると、「BA.5」はウイルスの働きを抑える中和抗体の効果が、当初広がったオミクロン株の「BA.1」に比べて7分の1以下になったという実験結果があるということです。

また、ワクチン接種や感染によって得られた免疫が時間の経過とともに弱まってきていることも感染の広がりにつながっているとみられています。

重症化しやすいかどうかについては、WHOは変化なしとしています。

👉コロナ変異ウイルス最新情報|新型コロナウイルス特設サイト

 

「必要な対策はすべてやる必要がある」

感染が急拡大する中でも、緊急事態宣言のような“新たな行動制限は現時点ではしない”という、この夏。政府の分科会では、5つの対策を提言しています。

1.ワクチン接種の加速化

2.検査のさらなる活用

3.効率的な換気の提言

4.国・自治体による効率的な医療機能の確保

5.基本的な感染対策の再点検と徹底 

政府分科会 尾身茂 会長

「強い重点措置、緊急事態宣言を出さないかわりに、感染のレベルを一定程度に抑えるために必要な対策は、すべてやる必要があると思います。今まで日本社会が学んできた知見を活用して、それぞれの人が工夫をしていただくことが、一番求められているのではないかと思います」

 

治療薬・ワクチンは?

大阪に本社がある塩野義製薬は、新型コロナの軽症の段階で使える初めての飲み薬について2月に厚生労働省に承認を申請しました。

厚労省は、薬事承認が行われることを前提に、速やかに100万人分を購入し、それ以降も一定数量を購入することに合意したと3月に発表しています。

この飲み薬「ゾコーバ」については、20日夜、厚生労働省の審議会が開かれ「有効性が推定されるという判断はできない」などとして、現時点で承認の判断を行わず、継続審議とすることを決めました。

ことし11月以降に示される新たな治験の結果などを踏まえて改めて審査が行われる見通しで、承認の判断は次回以降の審議会に持ち越されることになりました。

👉国内初のコロナ飲み薬 承認判断行わず継続審議に 厚労省審議会|NHKニュース

👉コロナの飲み薬に関する情報はこちら

 

ワクチンについては、先週14日、岸田総理大臣が会見で、現在60歳以上の人などに行っている4回目のワクチン接種の対象範囲を、医療従事者と高齢者施設のスタッフなどおよそ800万人に拡大し、接種を始めることを表明しました。

また、3回目の接種を終えていない若い世代に対し、感染拡大を踏まえて接種を受けるよう呼びかけました。

また、日本でのワクチン開発も進んでいます。塩野義製薬では開発中の「組み換えたんぱく質ワクチン」という種類の新型コロナウイルスのワクチンについて、すでに12歳以上や18歳以上などを対象にした臨床試験を進めています。19日には、5歳から11歳の子どもを対象とした臨床試験を始めたと発表しました。

会社では、今後、臨床試験の結果を検討しながら、国への承認申請を目指すとしています。

👉新型コロナ ワクチン情報一覧|新型コロナウイルス特設サイト

 

マスク・感染者の隔離 各国の対策は

海外では、マスクの着用義務の撤廃や、感染者の隔離期間の短縮など、規制の緩和が進んでいます。

日本国内でも、政府の分科会では「第7波」の感染収束の見通しが立てば、コロナを疾病の1つとして位置づけるための検討の必要性に言及しました。

尾身会長に「感染症法の上での類型を変え、“一般の病気”のひとつとする」可能性について聞くと、次のような答えが返ってきました。

 

尾身会長

「インフルエンザと同じように、ワクチンがあるだけではなくて、感染した場合すぐにでも一般の人が簡単にアクセスできる治療薬が出てくることが、重要な条件のひとつだと私は思います。

類型については、例えば今コロナに感染しても、費用の個人負担はないわけですね。しかし5類になると、自分で治療費用を捻出することになります。そういうこともあるので、議論をみんなでしっかりすることが大事だと思います」

  

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👉インタビューの詳しい内容はこちら 


📺クローズアップ現代「徹底検証・新型コロナ“第7波”」

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