天気による不調 専門家が質問に答えます

NHK
2022年4月14日 午後3:52 公開

“天気痛”や“気象病”とも呼ばれる、天気や気圧が変化するときに訪れる体の不調。

4月5日放送の「クローズアップ現代」では、「あさイチ」とコラボして視聴者の皆さんから天気による体の不調に関するお悩みを募集。その数は800近くに上りました。

天気による体調不良を長年研究している愛知医科大学病院の佐藤純先生に、特に多かった質問について回答していただきました。その内容をご紹介します。

天気による不調について詳しく知りたい方はこちらから

👉4月5日放送 クローズアップ現代「体の不調 天気のせいかも!? 最新研究で分かる対処法」放送内容をテキストで

👉“天気による不調”チェックリスト&対策

A.頭痛が原因でめまいがある人は少なくありません。

頭痛がそれほど強くなくても頭痛専門医(脳神経内科・脳神経外科、頭痛外来)を一度、受診することをおすすめします。

A.「耳の奥の痛みや耳鳴り」と「急激な眠気、だるさ、肩や腰の痛みの悪化、メンタル不調」は、頭痛に関連した症状の可能性もあります。

天気の影響を受けて症状が起きているかもしれませんので、痛み・症状と天気の日記をつけることで、その関連の可能性が見えてきます。

まずは、耳鼻科、脳神経内科、頭痛専門医などを受診し、処方薬や対処法について相談してみてください。  

A.体全体がしびれる、むくみなどの症状は気圧の変化が引き金になり、頭痛にともなって出ている可能性があります。

まずは脳神経内科、頭痛外来を受診することが基本ですが、むくみやだるさが強い場合は、自律神経が乱れている可能性もあるので、食事をしっかりとる、十分に睡眠をとるなど規則正しい生活も心がけてください。

A.頭痛などが産後、ひどくなることはあります。

ホルモンが関係していると思われますが、原因は詳しくは分かっていません。

市販の頭痛薬を使用する場合は、過剰な服用(月に10日以上服用するなど)に注意してください。どのようなタイプの頭痛なのか、頭痛外来などを受診し、ご自身に合った薬や対処法も医師や薬剤師に相談することをおすすめします。

授乳中の場合は薬の服用が制限されますので、手軽な対処法としては、耳の体操を試すことをおすすめします。耳の周辺の血流やリンパ液の流れがよくなることが期待できます。

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A.ぜんそくや心臓疾患も天気の崩れで悪化するという報告があります。

メカニズムははっきりしていませんが、気圧の変化が影響して自律神経の乱れを誘発し、引き起こされている可能性は十分にあります。

また、頭痛にともなって胸の痛みや胃の痛み、下痢などを訴える人もいます。気圧の変化のあるタイミングに注意し、主治医などと対処法について相談してみてください。

A.エレベーターでの10階ほどの上昇などでも気圧が変化し、頭痛の引き金になってしまう場合があります。特に体調がよくない時や天気・気圧変化の影響がありそうなタイミングには注意することが必要です。

例えば、そうした時、デパートなど商業施設ではエレベーターでなく、エスカレーターを使って移動するとよい場合もあります。自宅マンションのエレベーターなどで、どうしても不安や危険を感じる場合は、一気に10階以上まで昇るのではなく、途中の階に何度か止まりながら昇るのが有効なこともあります。

頭痛の症状に関しては、市販薬を月に10日以上、服用することは避け、頭痛外来などを受診して医師や薬剤師に相談し、薬を処方してもらったりすることをおすすめします。

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