ことしは関東甲信で最も早い梅雨明けに、その後に続く猛暑。これから迎える夏本番。注意が必要なのが「熱中症」です。体調が悪くなるだけでなく、最悪の場合、命を落とす危険性もあります。
先月、熱中症で病院に運ばれた人は過去最多を記録。高齢者だけでなく、幼児から働き盛りの世代まで、あらゆる年齢層で発症しています。
日ごろからできる具体的な予防策は?もし身近な人が熱中症になってしまったら…?応急処置の方法をお伝えします。
(クローズアップ現代取材班)
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熱中症の原因は…?
個人個人で、耐えられる熱中症のリスク要因の容量があります。
リスクとは「暑さ」「湿度」など主に気象条件で、これ以外のリスクを受けると熱中症を発症します。リスクになりうる要因としては「寝不足」「筋力の低下」「水分不足」「服薬」など。これらの要因で私たちの容量は埋まり、熱中症になりやすくなります。
特にことしは、異例の早さで梅雨明けし猛暑が長引く懸念があるので、油断せず、例年以上に注意が必要です。
いますぐ実践できる日常生活での予防策
▼朝
①朝食は必ず食べる。
②歯磨きをするとき、その「行動のついで」に水分を補給する習慣をつけましょう。水分補給は「飲みたい分だけ」では不足しがちです。すでに習慣づいている自分の行動とセットにすると、忘れずに実践しやすくなります。
▼日中…尿の色を確認!
尿の濃さで脱水の程度がわかります。トイレに行った際に確認するように。少し濃いなと思ったらその日の行動を振り、水分をとるように意識しましょう。
ほかにも「手洗い・うがい」のついでに「水分補給」。1日に何回もチャンスを作ることができます。
“〇〇ついで”の水分補給、意識して行いましょう。
▼夜…「睡眠環境を整える」
寝室を涼しくしておく、週に1回2回はシャワーではなく、ぬるま湯のお風呂に入るなどして、安眠につなげることが大切。
子どもが…親が…周りの人が…もし熱中症になったときに応急処置
チェックポイントを確認しながら、場合によっては医療機関を受診したり、救急車を呼んだりすることも想定して動きましょう。
チェック① 「熱中症を疑う症状がありますか?」
チェック② 「呼びかけに応えますか?」
「大丈夫?」と声をかけたとき、ちゃんと返事をする、目が合う、会話のキャッチボールができる。返事をする際に「うー、あー」などうなり声ではダメ。反応がなければ即、救急車を呼ぶ。
対処…「涼しい場所へ避難し、服をゆるめ体を冷やす」
屋内で熱中症になったときも、より涼しい環境に移動する。ベルトやネクタイなど、体を締め付けているものをゆるめ、風通しと血流をよくする。氷水につけたタオルやハンカチ、市販のかち割り氷を用い、袋ごと「首」「脇の下」「足の付け根」に当てて冷やす。
チェック③「水分を自力で摂取できますか?」
冷たい飲み物を、飲みたいだけ飲んでOK。ここで初めて体の中から直接冷やすことができる。
大事なのは、本人に水筒やペットボトルを持たせて飲んでもらうこと。自力で飲めるか否かを確認する。むせずにちゃんと飲めるかどうかで意識の確認もできる。自力で飲めないなら、医療機関に連れて行く。
チェック④ 「症状がよくなりましたか?」
20分間必ず付き添って、症状が改善するかをしっかり確認する。目に力が戻ってきた、会話が往復する、などが改善のサイン。改善しないなら医療機関へ。
簡単に体を冷やす “ペラペラタオル冷却”
手ぬぐいや薄手のタオルを冷たい水に浸して、絞らずに体の広い範囲に隙間なく巻くことで、体を冷やすことができる。頻繁に手ぬぐい・タオルを交換することも大切。
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