スポーツ選手のメンタルヘルスが世界的に問題になる中、オリンピックなどで活躍した3人のトップアスリートが、自身の体験を語ってくれました。
インタビューの詳しい内容を記事にまとめました。
「みんなが求めている僕は、僕じゃない」競泳金メダリスト・萩野公介さん

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「アスリートがみんな強いわけじゃない」バレーボール元日本代表・大山加奈さん

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「真っ白な絵の具に、黒いものが垂らされた感覚」フィギュアスケート・鈴木明子さん

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選手へのひぼう中傷はなぜ起きる?
海外の調査では、トップアスリートの約3割が不安や抑うつ症状を抱えていることが明らかになっています。
その原因のひとつが、ネット上の「ひぼう中傷」や「過度な批判」。2021年東京五輪でも、選手自らが次々と被害を打ち明ける異例の事態となりました。
今回、専門家の協力を得てツイッターのビッグデータを分析したところ、ある傾向が見えてきました。
“価値観の押しつけ”“俺理論” 選手へのひぼう中傷はなぜ起きる 記事はこちら
日本でも始まった実態調査
アスリートの心の問題を把握するため、日本でも国立スポーツ科学センターが本格的な実態調査に乗り出しています。東京オリンピック・パラリンピックに出場した選手と競技団体を対象に、心の健康の状態や現在の相談体制などについてアンケート調査を実施しました。
現在データをまとめていて、近日中に公表したいとしています。

衣笠泰介さん
独立行政法人日本スポーツ振興センター ハイパフォーマンススポーツセンター/国立スポーツ科学センター 先任研究員
「東京2020大会は自国開催だったため選手に高度なプレッシャーがかかりましたし、SNSなどで選手がソーシャルにさらされる機会も増えているため、心の問題が表面化しやすくなっていると思います。これまではアスリートの心をどう守っていくかという全体的な方針がないまま進んでいたのですが、海外ではしっかりと整備されつつあるといった状況もあります。国として中央競技団体として、アスリートを支えていく態勢を社会的な制度も含めてしっかりと考えていく必要があると思っています」