いま、日本各地で大量発生している南米原産の外来種「アルゼンチンアリ」。
体長わずか2.5ミリ。毒針を持たず人間を刺したりすることはありませんが、専門家は、私たちの生活や生態系に深刻な影響を与えかねない生物と警告しています。
＜アルゼンチンアリの被害とは…＞
集団で家の中に侵入したり、体をはいずりまわり不快に感じるという被害が報告されています。また、電子機器などに入り込み、機器をショートさせることもあります。
海外では、アルゼンチンアリの大量発生により、かんきつ類など農作物への被害、在来種が駆逐されたといった被害事例も報告されています。
＜日本での調査結果＞
ことし4月、兵庫県伊丹市でアルゼンチンアリの大量繁殖が確認されました。専門家らのチームが「被害に関する住民調査」を実施し、被害の実態を明るみにしました。
アルゼンチンアリが大量に自宅に侵入し、食べ物に群がっていたという事例、電気製品については、インターフォンや、防犯カメラ、エアコンの室外機などへの侵入が明らかになりました。
中には、浴室の操作パネルが使えなくなり、約80万円をかけて、電気温水器をまるまる取り替えたという家庭もありました。
＜国内の広がりは･･･？＞
日本で初めて確認されたのは、1993年。広島県廿日市市で発見されました。海外から来た貨物船に紛れて侵入したといわれています。2005年には、特定外来生物に指定されています。
国内での広がりは👇
西は山口から、東は東京都まで12都府県にわたって帯状に広がっています。（2022年6月現在）
しかし、これはあくまで確認されているだけで、他にもいる可能性は否定できない状況です。
☛“進撃の小さな巨人” 史上最強の侵略生物⁉アルゼンチンアリ