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全アバター映像公開 ピーター・スコット-モーガンさんインタビュー(後編)

NHK
2021年11月24日 午後10:20 公開

【前編はこちら】

全アバター映像公開 ピーター・スコットーモーガンさんインタビュー(前編)

ーー人間の脳をAIにつなげることでなにを目指しているのですか?

ピーターさん:

I ended my first robotics textbook with these words: "Mankind will one day be able to replace its all-too-vulnerable bodies with more permanent mechanisms, and use the supercomputers as Intelligence Amplifiers." That was 1984.

私のロボット工学の本はこんな言葉で終わっています。「人類はいつの日か脆弱な肉体を 半永久的に機能する機械に置き換え、知性をスーパーコンピューターで強化するだろう」1984年に書きました。

Ever since, I've advocated making AI our partner rather than our rival.

以来私はAIをライバルではなく パートナーにすべきと主張してきました。

Think of AI on its own as a brilliant jazz pianist.

AIをすばらしい腕前のジャズ・ピアニストだとしましょう。

But without anyone to jam with.

しかしセッションを組む相手がいない。

On the one hand, AI can give an impressive solo performance. Wow the audience.

AIもすてきなソロの演奏で 観衆を沸かすことができます。

Yet even so, it’s nowhere near its full potential.

しかしそれではまだ力を 発揮できてはいない。

On the other hand, if the pianist is seamlessly merged with a talented vocalist, who has noticeably different skills, the combined virtuoso performance can seem close to magic.

一方でピアニストが才能のある歌手とセッションを組んだら 魔法のような神がかった演奏が聴けることになるでしょう。

I believe that the most attractive future for humanity is one where people and AI work TOGETHER, Human-Centric AI.

人類にとって最も魅力的なのは 人類と協働する 人間ありきのAIです。

In other words, AI in harmony with people, neither the AI nor the individual giving a solo performance. A mutually dependent partnership, not a rivalry. Synergy, not a zero-sum game. A jazz combo.

AIと人類が共に曲を奏でるように調和するということです。ライバルではなくパートナーとして ジャズの演奏のような 相乗効果が生まれるでしょう。

ーーわくわくする一方で不安も感じます。AIとつなぐことで脳にダメージはないのでしょうか?また、思考がAIに操られるなど倫理的な問題もあるかと思いますがどう考えますか?

ピーターさん:

I see my relationship with AI, a bit like Francis and me.

私とAIとの関係は フランシスとの関係に少し似ています。

I don’t want to be in control. It’s a partnership.

支配される関係ではありません あくまでパートナーです。

I have absolutely no problem with my AI guiding my thinking, provided it makes me sound cleverer. Or funnier. Or simply less forgetful!

AIが私をよりよい方向へ導いてくれるなら何の問題も感じません。むしろ物忘れが改善するならありがたい。

Of course I don’t want my AI to override my wishes.

もちろんAIに意思を無視されたくはありません。

Any more than Francis ever would.

フランシスのようであってほしい。

But I'm willing to give up some control to make the relationship work.

でも自分の意思をある程度手放してでもAIと協調したいのです。

ーーピーターさん、未来の話をさせてください。AIの劇的な進化によって、自分自身のコピーまで作れる可能性が現実のものとなってきています。たとえ脳や身体がなくなってもあなたをコピーしたAIは生き続けることになります。そのAIは、あなただと言えるのでしょうか?

ピーターさん:

Let me build on that great question!

いい質問ですね。

What if, when biological Peter dies, my AI already DOMINATES who I am !?

私の肉体が死を迎えたら AIは私の人格を支配するのか。

Returning to my jazz metaphor, what I’m suggesting is that it may be possible to enjoy the jazz duet creating new material even after the vocalist has died.

ジャズの例えに戻ると歌手が死んだあとでも セッションできるのではないでしょうか。

IF… The pianist has learned to. Sing. Indistinguishably from how the vocalist used to…

もし..生前の歌手と見分けがつかないほどピアニストが上手に歌うことを学んだら…

THAT wouldn’t be a copy. It’d be the CORE of the REAL Peter 2.0!

AIはコピーではなく、真のピーター2.0と言えるはずです。

The REAL me, would survive my biological death!

その真の私であるAIは 肉体の死を乗り越えるのです。

ーーAIこそが真のピーターさんとは驚きです。では、生身のピーターさんの死はピーターさんにはどのような意味を持つのでしょう?

ピーターさん:

My point is that if I survived for 20 years, my AI might have taken up most of the work of interacting with the world.

もしあと20年私が生きたならAIは私の活動の大部分を担っているでしょう。

Maybe even compensated for early-stage dementia.

認知症の私を助けてくれているかもしれない。

So there might be surprisingly little difference when biological me died!

ですから私の肉体が死を迎えても驚くほど小さな違いしかないと思います。

And I would argue that the Peter that was left would still be a real human, because what has humanity, and rule breaking, and, LOVE, got to do with biological cells or silicon chips?

残されたAIのピーターは本物の人間と同じです。慈しむ心や常識を打ち破ること そして愛 これらがあれば生物かAIかなんて 些細な問題です。

ーーピーターさんにとって人生のゴールとはなんでしょうか?

ピーターさん:

I want to help REVOLUTIONIZE what it means to be human.

私は人間という存在に革命を起こしたいのです。

At the moment, we’re unable to evolve. Meanwhile, AI and robotics are accelerating ahead. I want us to jump aboard while we still can!

いま人類は進化できずにいます 一方、AIとロボットは加速度的に進化している。私は人類が進化の波に乗り遅れてほしくないのです。

We’re at the early dawn of escaping the fear of becoming infirm, of being powerless, of feeling trapped in an inadequate body.

老いや障害によって力を失う恐怖から逃れられる時代の夜明けにいます。

I feel incredibly EXCITED about our future. Our adolescent species is about to come of age. Grow up. Become less fearful. Feel more FREE than we have ever felt.

私は人類の未来が楽しみでしかたありません。人類は成熟を遂げ恐れを克服し かつてないほどの自由を感じるようになるでしょう。

ーーAIと人類が共に生きる社会はどのようなものになると思いますか?

ピーターさん:

We’re all living the ORIGIN STORY. Of an Advanced Civilization.

私たちは進化した未来の文明の序章を生きています。

Everyone on the planet, even in the poorest communities, will work closely with AI. But some of us will go far further, and actually MERGE with AI, to EXTEND what being human means.

どんな貧しい地域でもAIと共に生きるようになる 中には私のようにAIと融合し 人類の定義を広げる人もいるでしょう。

We’ll all spend less and less time trapped in the physical world, trapped in our physical bodies. Instead, we’ll inhabit the limitless possibilities of cyber universes, created with ever-greater sophistication by advanced AI.

肉体に閉じ込められた時間は減っていくでしょう。代わりに最新のAIが作り上げた高度なサイバー空間で無限の可能性を追求する。

And populated by a hugely diverse population of pure AI, humans using immersive virtual reality.

AIによって作られた世界では人類の没入型の バーチャル・リアリティーの機械を使います。

And neo humans, part biology part AI, using our infinitely flexible reality to be whoever, or WHATEVER,

そして人間とAIが融合するネオ・ヒューマンは理想の自分を実現するのです。

we choose to be! This is not the FAR future… It’s a few decades away!!!

これは遠い未来ではなくて たった数十年後の話なのです!

ーー本日はありがとうございました。

ピーターさん:

Thank you and hope to see you again, サヨナラ!

ありがとう また会いましょう サヨナラ!

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全アバター映像公開 ピーター・スコットーモーガンさんインタビュー(前編)

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