英雄たちの選択
日本の運命を決めた「選択」に迫る!
2023年8月29日(火) 更新
神を創った将軍 〜徳川家光の戦略〜
徳川幕府を盤石にした三代将軍・徳川家光。病弱で内向的だった“弱い”将軍は島原の乱でキリシタンの反抗を受け精神世界の支配をめざす。それは新たな神の創造だった。 三代将軍・徳川家光は幕府の支配を盤石なものにして泰平の世を築いた将軍として知られるが、実は生まれつき病弱で内向的だった。転換点は1637年(寛永14年)に起きた島原の乱。キリシタンの反抗を経験した家光は鎖国体制に踏み切るとともに、キリスト教の神に劣らぬ日本ならではの神を新たに創造しようとした。自らの弱さをバネに精神世界までも支配しようとした家光の独創的な戦略と知られざる苦闘に迫る。
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ギャラリー
- 徳川幕府三代将軍・徳川家光。将軍の権威を高め、幕府の支配を盤石にして長い平和な世の基礎を築いた。/ 岡山市金山寺 所蔵
- 島原陣図屏風。寛永14年(1637)に起きたキリシタンの反乱。神を世俗の将軍より上位の存在とするキリシタンの思想は家光に衝撃を与えた。 / 秋月郷土館 所蔵
- 日光東照宮。家光は祖父の徳川家康を新しい神として祀り、日本人の精神世界も統一しようと考えた。
- 徳川家光が描いた「兎図」。家光は生まれつき病弱で内向的な性格だったため強い将軍であるために葛藤した。書き残した絵は唯一無二の個性を放っている。