監修: 和光小学校・和光幼稚園 北山ひと美(性教育) 東京大学 汐見稔幸(教育学・教育人間学・育児学)
【ねらい】 からだは個々に違ってそれぞれすば素晴らしい。自分にしかない特徴を好きになろう。 じぶんのからだは唯一無二の宝物だと知ろう。
和光小学校・和光幼稚園 北山ひと美さんからのメッセージ
みー:うーん…みーの目だけちっちゃいんだよな。 なんでみーの目はこんなにちっちゃいんだ?
番組でみーは、ともだちのじーのキラキラした大きな目に憧れていましたね。5歳頃になると、身近なともだちの見た目に憧れたりマネをしたくなったりすることがあります。もしも、みーぐらいの未就学児が「大好きなともだちのような顔になりたい」と言いはじめたら、おとなはどうしたらいいのでしょう。
■そのままの姿を認めてあげて
ママ:ママは生まれたときからずっとずーっと、みーの目が大好きだな。 メガネはずして? みー:こう? ママ:うん!それそれ!やっぱりみーはそのままの目がすてきだよ!
みーのママは、「みーの目が大好き」と伝えていましたね。こどもは、大好きな人からかけられる言葉はとても嬉しいものです。みなさんも、ぜひみーのママのように「そのままの姿が好き」だと伝えてあげてください。こどもはそのままの姿を認めてもらえると、安心して自分の容姿に自信が持てるようになると思います。お子さんと一緒に、お互いの「いいところ探し」をしてみるのもいいかもしれませんね。
■努力することは悪いことではない
みー:みーさ、じーの目みたいに大きな目になりたかったから、 自分で作ってみたんだ ママ:なるほど、わかるよ。
番組の中で、みーはじーのような目になりたくて、顔に大きな目を描いたり紙でつくったメガネを作ったりすることを思いついていましたね。おとなは容姿を変えるのは簡単ではないと知っていますが、未就学児は憧れの容姿になれるはず!とポジティブに思う子もいるものです。どうしたら憧れの容姿になれるか、考えたり努力したりすること、そして試したいという気持ちは大切にしてあげたいですね。
とはいえ、自分のからだだからって、どんなに落書きしたり傷つけたりしてもいいという話ではないですよね。前提として「自分のからだを大切にする」ということを伝えてあげてください。からだにペンなどで書き込むことは、安全性などの観点から特に小さいお子さんの場合は避けたいところです。お子さんが実際に試す前には、からだに有害ではないこと、危なくないことを、おとなの方がしっかり確認してあげてください。
■違うことはすばらしいと伝えて
ママ:どうだった? みー:うーん…みんな、じーの目だったら…ちょっと気持ち悪かった。 いつもの目の方がなんかいいねえ。
ママ:でしょ?みんな違うから、この世界はすてきなんだよ。 ほら、みーの目、どう? みー:うん!そうだね! このみーのちっちゃい目は、みーだけの特別なものなのか!
みーは「みんなじーのめのせかい」を体験した結果、みんなが同じ目をしているよりも、みんなそれぞれに違ういつもの目の方がいいと感じていましたね。包括的性教育でも、からだの特徴はみんな違い、じぶんのからだは唯一無二の宝物だと考えています。こどもたちには、「かわいい」「美しい」「かっこいい」などの価値観は一つではなく多様であることや、それがこの世界をおもしろく、豊かにしているということを伝えていきたいですね。
『チェンジソング』
そんな時は チェンジ チェンジ チェンジ ものの見方を チェンジ チェンジ チェンジ チェンジ チェンジ チェンジ 変えよう チェンジ チェンジ 変えてみよう 見方が変われば 世界も変わる