第1話「なんでパンツをはいているんだろう?」

NHK
2022年3月22日 午後3:29 公開

監修: 和光小学校・和光幼稚園 北山ひと美(性教育) 東京大学 汐見稔幸(教育学・教育人間学・育児学)

【第1話のねらい】パンツってなんで履くの?プライバシーと自分のからだの大切さに気づく。

・パンツで隠しているのは大事なもの
・「からだ」 は実は全部大事なもの
・自分の「からだ」は自分のもの。自分自身で大事にして、ケアしていこう。

【関連キーワード】
プライバシー・プライベートパーツ・自己決定権

みー:なんでみーはパンツ履いているんだろう?

和光小学校・和光幼稚園 北山ひと美さんからのメッセージ
こどもたちは、個人差はありますが、3歳前後から自分の性器について認識しはじめるといわれています。だから他の人の性器や自分の性器をもっとよく知りたいと思って、見せてほしい、触らせてほしい、とも思う時期です。こどもが自分の性器を触ったり、パンツに興味をもったりすることは、自然なことなんですよ。

みー:え、赤ちゃんが出てくる穴があるの? にんぷさん:そうだよ。おんなのひとは生まれたときから穴が3つあるの。おしっこが出る穴とウンチが出る穴とあかちゃんが出てくる穴。

和光小学校・和光幼稚園 北山ひと美さんからのメッセージ
パンツで性器・おしりを守る理由の中の1つに、からだの内側につながっている入口があるところであり、排せつ機能とともに生殖機能ももっている場所である、ということが挙げられます。
こども自身が自分の体の仕組みを具体的に知り、適切にケア(洗う・かゆみを治療するなど)していくことは大切なことです。
じぶんや友達に兄弟ができたりする中で、赤ちゃんに触れる機会も多くなってくると、妊娠・出産について興味が湧き始めることがあります。

なかでも多く聞かれる質問は「赤ちゃんはどこから生まれてくるの?」。
この質問は、こども自身が「赤ちゃんがお母さんのおなかの中にいて、そこから生まれること」はわかっても、「一体どこからどうして生まれてきたんだろう」という素朴な疑問であるとともに、「自分のルーツを知り、親の愛情を確かめたい」という気持ちもあるのではないでしょうか。

こどもたちは自分がお母さんのおなかの中から生まれてきたことは知っていても、どこからどうして生まれてきたのか不思議に思っています。
女の人には赤ちゃんが生まれてくる穴があるということ、それはおしっこがでる穴(尿道口)とウンチが出る穴(肛門)の間にあることがわかると安心します。
もしも「見せて」というようなこどもがいたら、「ここは大切な場所で自分以外の誰にも見せたり触らせたりしないところだよ」と伝えればいいでしょう。
それは、自分の性器を他の人に見せたり触らせたりしない、というメッセージにもなります。

 まずは「どうして聞こうと思ったの?」などとこどもが具体的に何を知りたいのか聞いた上で、それぞれの質問にあった回答をするのが良いでしょう。
 「どこからだと思う?」と聞いてみると、「ぼくは恐竜から生まれてきたんだと思うんだ!だから強いんだよ。」など、こどもが自分が夢中になっていることを親に聞いてほしかった、なんていうケースもあるそうです。その場合は、無理に正しい出産の仕組みを教えなくても、「恐竜は強くてかっこいいよね!」と受け止めることがまず大事かもしれません。

いずれにしても、こどもが知りたいことに対して、おとなが真剣に向き合ってくれた体験が、こどもの自己肯定感を育んだり、自身のからだの理解を深めることに繋がります。

とはいっても、こどもの質問に対して、すぐに答えられないときもありますよね。親もわからなかったり、心の準備が必要なときもあります。それでも大丈夫。「とても大事なことだから、後でゆっくり話してあげるね」と伝えて、タイミングを見て向き合ってみてください。

今回のストーリーには「赤ちゃんが生まれてくる穴がある」というセリフがありましたが、自然分娩のみならず帝王切開で生まれる赤ちゃんもいます。「おなかを切って生まれてくる場合もある」など、その子にあわせて説明するのもよいですね。

みー:体の大事なところってパンツの中だけじゃないですよね!? 歯も目も鼻も口も耳も頭も首も腕も腰も足も、み〜んな大事ですよね?

今回の番組で伝えたいメッセージは「からだ全部が大事なところ」だということ。そして、パンツをはいている部分は、おしっこをしたり、うんちを出す穴があって、体の内部ともつながっている「大事なところ」。そのため、おしりにばいきんがついたり、けがをすることがないよう、パンツをはいて守っている、と紹介しました。

東京大学 汐見稔幸さんからのメッセージ
パンツをはく理由は、当然、人によっても文化によっても異なります。
「羞恥心」や「恥ずかしさ」もそのひとつです。

未就学児でも、4~5歳ころになると男女の違いや社会のルールがだんだんと分かってくる時期です(個人差はあります)。人前で裸になったり、突然トイレをのぞき込まれることは恥ずかしい、ということを理解し始める時期でもあります。

ちなみに、番組の中では 「パンツをはかないと、こすれて痛い」「なんとなく落ち着かない…」と、パンツを履かなかったときの、みーの実感を紹介しています。
もちろん、パンツを履かない嗜好の人、文化的な背景があってパンツを履かない人もいます。こどもが大きくなって、そのような人がいることを知り、質問をしてきたタイミングがあれば、おとなも一緒に考え「なぜパンツを履くのか」話し合ってみるのもいいですね。

パンツってなんで履くんだろう?という問いには、唯一の正解があるわけではありません。上記の内容をひとつの材料に、こどもと一緒に考え、話し合ってみてくださいね。

『やってみようソング ~パンツバージョン~』

パパは みーの かわりに  トイレには いけない みー は みー のこと じぶんでする ワンまるが  おなかいっぱいに なっても みーは ハラペコ みー は みー の こころ ちゃんと見つける

どろんこあそび のあとは からだを ごしごし さむいとき は あったまろう ぽっかぽか きぶん わるくなったら よく  ねよう みー を まもれる ヒーローは みー なのだ~!

ジブン ブン ブン ジブン バン ボン ジブン ブン ブン ジブン バン ボン じぶんで やってみよう ほかの だれでもない じぶんだけの じぶん