■ぜんそくとは?

こちらは、気管支の断面をあらわしたイラストです。
「ぜんそく」とは、気管支の粘膜が慢性的に炎症を起こして腫れ、空気の通り道が狭くなっている状態のことを言います。そのため呼吸がしにくくなり、ヒューヒュー、ゼーゼーといった音がします。
さらにホコリなどの刺激が加わると、筋肉が収縮して気管支をさらに狭くし、ひどいせきや呼吸困難の「ぜんそく発作」を引き起こします。
■何が発作のきっかけに?

炎症を起こしている気道は敏感になっているため、ちょっとしたことが刺激になり、発作のひきがねになります。
ぜんそく発作を起こすきっかけで、頻度が最も高いのが「かぜ」。ウイルスが活発化しやすい春秋の季節の変わり目は要注意です。
また、受動喫煙は吸入ステロイド薬の効果を弱めることが知られています。花火や線香の煙も刺激になります。
運動もぜんそく発作の引き金になることがありますが、すっかりやめてしまうのではなく、医師と相談して無理のない範囲で行うようにしましょう。
■発作のサイン

乳幼児など、まだ自分で息苦しさを言葉で伝えるのが難しい小さな子どもの場合は、親が子どもの様子を見て見きわめる必要があります。
ぜんそく発作で苦しい場合、睡眠がとれないだけでなく、横になること自体が苦しいため、自然と体を起こそうとします。
ヒューヒュー、ゼーゼーと音がする「ぜん鳴」もぜんそく発作のサインです。
呼吸のたびに鎖骨の上部や肋骨と肋骨の間がへこむようなら「陥没呼吸」といって、発作が起きている可能性があります。
これらのサインがひとつでも見られたら、すぐに受診してください。
■ぜんそくの薬

ぜんそく治療の目標は、発作がない状態を維持し、普通の生活を送ることです。
そのために、大きく分けて2種類の、目的が異なる薬を使い分けます。発作が出たときだけ使って発作を治めるのが「発作治療薬」。症状がなくても発作が起こらないよう毎日使うのが、吸入ステロイド薬をはじめとした「長期管理薬」です。
それぞれの薬を症状の程度や年齢によって組み合わせて使います。
■ぜんそくについて さらに詳しく!NHK健康チャンネル