■どうする?骨折・ねんざ・打撲

骨折やねんざ、打撲の応急処置のキーワードは「これあげる」。「こ」は「固定」、「れ」は「冷却」、「あげる」は「上げる」を意味しています。
ものが限られたアウトドアでは、その場にある物を工夫して使い、応急処置をする必要があります。例えば、手首を痛めた場合は、雑誌や新聞紙などを肘から手の甲まで覆うように添え、粘着テープで「固定」します。2つの関節を止めると、しっかり固定できます。そして両端を切ったレジ袋の持ち手を首にかけ、腕を入れて三角巾がわりにして、患部を「上げ」、瞬間冷却剤や冷たいペットボトルで患部を「冷やし」ます。
痛みや腫れが強い、歩けない、曲げられない、明らかに変形している場合や、皮膚が紫色になっているときには、医療機関を受診しましょう。
■どうする?切り傷・すり傷

切り傷やすり傷に対する応急処置は、①止血 ②洗浄 ③傷口の保護 の順に行います。
① 止血清潔なハンカチやガーゼ、タオルなどを傷口に当て、真上から直接圧迫します。傷口を心臓より高い位置に上げると、出血量を抑えることができます。
② 洗浄傷口に砂や土が付いていると、傷口が感染する恐れがあるため、汚れや異物が落ちるまできれいな水で洗い流します。
③ 傷口の保護以前は傷を消毒して乾燥させ治すという考え方でしたが、現在は消毒せずにジュクジュクさせたままの方が早くきれいに治るとされています。傷口の保護には、傷口の乾燥を防ぐハイドロコロイド素材の絆創膏を用います。
傷口を押さえても出血が止まらない場合や、動物や人にかまれた傷の場合、傷口から脂肪や筋肉が見えている状態のときには、すぐに医療機関を受診します。
■どうする?やけど

やけどをした場合の応急処置は、とにかくすぐに冷やすこと。すぐに服が脱げない場合は服の上からでも冷やして下さい。上記にあてはまる場合は、応急処置の後、すぐに皮膚科や救急を受診しましょう。
■どうする?熱中症

立ちくらみやほてり、だるさ、頭痛など、熱中症が疑われる症状があれば、すぐに上記の応急処置をしましょう。応急処置をしても症状が改善しなかったり、吐き気やおう吐がある場合は、無理をせず医療機関を受診します。呼びかけに反応しない、けいれんを起こしている場合は、ためらわず救急車を呼んで下さい。