■歯ブラシだけじゃダメ?
歯の磨き残しがあると細菌のかたまり「プラーク」ができ、虫歯や歯周病を引き起こして、歯を失う原因になります。
歯と歯のすき間に残ったプラークは、歯ブラシだけではなかなか十分に取り除くことができません。そのため、歯ブラシに加え、歯と歯の間をきれいにする「歯間ブラシ」や「デンタルフロス」などを組み合わせて使った方がよいと考えられています。
■歯間ブラシ どうやって使う?
歯間ブラシは、歯の根元で歯と歯が接していないすき間や、歯と歯のすき間が大きいところ、歯ブラシが届かないところに向いています。すき間の大きさに合ったサイズのものを使いましょう。
①歯ぐきを傷つけないように、歯ブラシの先端をやや上に向けて、歯と歯のすき間にゆっくり入れる。
②歯の側面に片方ずつ軽く押し当てながら、5回程度往復させる。
③舌側からも同様に行う。
■デンタルフロス どうやって使う?
デンタルフロスとは、歯の掃除に使う「糸」のこと。歯間ブラシが通らないような歯と歯が接した狭いすき間のところに、デンタルフロスを通して、ノコギリのように行き来させて使います。
① デンタルフロスを40cmくらいに切る。
② 両手の中指に3回ずつ巻きつけ、15cmくらいの長さにしてピンと張る。
③1~2cmの間隔をあけて、両手の親指と人差し指で糸をつまんで持つ。
④歯と歯の間にのこぎりを引くようにゆっくり入れる。
⑤歯の片方の側面に押し当てながら、歯ぐきの溝1〜2ミリまで入れる。
⑥2~3回こすり上げる。
⑦ のこぎりを引くようにしてデンタルフロスを抜く。
⑧もう片方の側面についても同様に行う。
■「オーバーブラッシング」に注意!
強すぎる力で歯をみがくことを「オーバーブラッシング」といいます。オーバーブラッシングを繰り返すと、歯ぐきが下がって歯の根元が露出する「歯肉退縮」が起きることがあります。(上の写真はオーバーブラッシングによって起きた歯肉退縮。青い線がもとの歯茎の位置を示しています。)
歯ぐきが下がると、歯と歯ぐきのすき間から細菌が侵入し、虫歯や歯周病になりやすくなります。また、露出した歯は削れやすく、神経が刺激にさらされると「知覚過敏」の原因にもなります。