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毎週月曜日に各国で取材にあたる特派員がピックアップ。 マーケットが注目する今週の世界の重要イベントを深読みするコーナーです。
【アメリカ】大量解雇などのツイッター 有料サービスの展開は?投稿内容の管理については?
従業員の大量解雇など、ツイッターの経営立て直しを進めるイーロン・マスク氏の改革の行方はどうなっていくのでしょうか。
今後に向け注目すべきポイントは2つあります。
1つ目は「有料サービスの展開」がどうなるかです。
マスク氏は11月、アカウントが本物だと証明する認証マークを月額およそ8ドル払えば誰でも取得できるようにするサービスを導入しました。
しかし、なりすましの被害が相次ぎ、すぐにサービスの中断に追い込まれました。
マスク氏は12月2日から、再びサービスを暫定的に開始するとツイートしており、今回はアカウントを認証するかどうか、人によるチェックを行い、なりすましの対策をとるとしています。
ネット広告収入が減少する中、この有料サービスが新たな収入源になるのかが焦点になっています。
2つ目は「投稿内容の管理のあり方」です。
マスク氏は、これまで利用が停止されていたアカウントの大規模な復活を開始すると発表しています。
ただ、これまで問題があるとして停止されていたアカウントが復活してしまうと、ひぼう中傷や差別などが増えるのではないかという懸念があります。
マスク氏は投稿内容の監視を行う評議会を作り、この評議会を招集するまではアカウントの復活は行わないとしていましたが、今のところ評議会を設置した事実は明らかになっていません。
ニューヨーク・タイムズのマイク・アイザック記者は「マスク氏は『言論の自由』の先にあるビジョンを明確に示していない」と先行きに懸念を示しています。
収益を改善しながら自身が目指す“言論の自由”を実現できるのか。
マスク氏のツイッター改革の行方に、世界が注目しています。
【中国】「宇宙強国」を目指し独自の宇宙ステーションの建設作業へ
「宇宙強国」を目指す中国が重要な一歩として進めているのが、独自の宇宙ステーションの建設です。
年内の完成を目指す中国独自の宇宙ステーションは、29日夜、ステーションの建設作業を行う宇宙飛行士を乗せた宇宙船が打ち上げられる予定です。
完成すれば17か国の研究者らと共同でさまざまな実験が計画されています。
2030年までにアメリカと肩を並べる「宇宙強国」の仲間入りを果たし、2045年までには宇宙開発で世界をリードする国をめざす中国。
中国独自の宇宙ステーションは、ISS=国際宇宙ステーションに使われている技術の応用だとして、技術的にはまだ課題も多いと指摘されているものの、宇宙分野での存在感を急速に高めています。
【アジア】タイ自動車ショー EVの競争激化する日中
日本車が新車販売シェアのおよそ9割を占めるタイで、このところ中国のメーカーがEV・電気自動車を相次いで投入し、競争が激化しています。
12月1日から始まる自動車ショーでも「長城自動車」「BYD」などの中国のメーカーが、EVを発表するとみられます。
これに対してトヨタは、11月タイで新型EVを輸入して販売すると発表。
今後の現地での生産についても検討を進めています。
OPECプラス会合 減産意地か 増産か
前回10月の会合で、1日あたり200万バレル減らす大規模減産に踏み切った「OPECプラス」ですが、アメリカのウォール・ストリート・ジャーナルは、11月の会合で「日量50万バレルの増産が議論される」と伝えました。
これについて、サウジアラビアのエネルギー相は「断固として否定する」とのコメントを発表し、国際的な原油の先物価格が一時、乱高下する事態となりました。
OPECプラスの動向、今後も原油市場に大きな影響を与えそうです。
(この動画は4分58秒あります)