「プーチン大統領は大ロシアを建設する野望を捨てていない。モルドバにはNATOの兵器を装備してもらいたく、現在各国と協議中だ」
イギリス トラス外相のこの発言をきっかけに、NATOがウクライナの隣国モルドバへ本格的な軍事支援に踏み切るかどうか、注目されています。
モルドバは親ロシア派の地域「沿ドニエストル地方」を抱え、プーチン大統領がウクライナの次に狙っているとも言われる国です。
プーチン政権 モルドバへ侵攻の前触れか? モルドバとロシアの関係を解説
モルドバはヨーロッパ最貧国の1つとも言われ、軍隊も5000人程度とぜい弱で、NATOに軍事支援を求める声が出ていたのです。
現在のサンドゥ大統領は親欧米派で3月にはEUへの加盟も申請しています。 さらに今週、親ロシア派でプーチン大統領にも近いといわれているドドン前大統領が国家反逆や汚職の疑いで逮捕されました。
ドドン氏は「政治目的の逮捕だ」と今回の事態を批判しているほか、ロシア政府は懸念を表明する声明を出しており、モルドバをめぐり目の離せない状況が続いています。
油井秀樹(「国際報道2022」キャスター)
前ワシントン支局長。北京・イスラマバードなどに14年駐在しイラク戦争では米軍の従軍記者として戦地を取材した経験も。各国の思惑や背景にも精通。
(この動画は2分21秒あります)