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毎週月曜日に各国で取材にあたる特派員がピックアップ。 マーケットが注目する今週の世界の重要イベントを深読みするコーナーです
「インドにいるみたい」主力の観光業盛り上げに祭りを
タイの首都バンコクでは、21日から本格的な観光再開の起爆剤にしようと大規模なイベントが開かれました。
バンコク中心部、インド系の人たちが多く暮らす地域で、「光の祭典」とも呼ばれるヒンドゥー教の「ディワリ」というお祭りに合わせたものです。
ことし初めて行政が支援する形で行われ、イベントはサモサがふるまわれたり、インドの踊りが披露されたりして、多いに盛り上がっていました。
祭りに参加したインド系の住民は「インドにいるみたいです。タイにも多様な国籍の人々がいて当たり前だし異文化も理解できていいですね」と話していました。
タイとしては、これからインドの観光客に来てもらおうとしています。
タイにとってコロナ拡大前、最大のお客さんだったのは中国からの観光客で全体の3割近くを占めていました。
しかし中国の観光客は帰国時に厳しい隔離が求められ、ことしは8月末までで全体のわずか2%となっています。
一方のインドからの観光客は全体の10%まで増え、国別ではマレーシアに次いで2番目に多くなっています。
中国がゼロコロナ政策を続けている中、タイは新たなビジネス相手としてインドに一段と接近しようとしています。
中国主導のAIIB=アジアインフラ投資銀行 今後の運営姿勢は
AIIB=アジアインフラ投資銀行の年次総会が26日、27日にオンラインで開かれます。
2015年12月に設立されたAIIBは当初57か国でスタートしましたが、その後、加盟を承認された国・地域は100あまりまで増えました。
日本とアメリカが中心のADB=アジア開発銀行の68を大幅に上回っています。
ことしの年次総会はもともとロシアが主催することになっていましたが、ウクライナ侵攻を受けて変更になりました。
AIIBは3月にはロシアに関連する事業をすべて見合わせると発表し、ロシア寄りの姿勢を続ける中国とは、一線を画した対応を取っています。
ことしの年次総会のテーマは、気候変動や危機の中での「持続性あるインフラ」としています。
中国が影響力拡大に利用するという警戒感もある中で、国際機関としての実績を重ねてきた一方、投資や融資は伸び悩んでおり、今後の運営にどのような姿勢を示すか注目されます。
ECB=ヨーロッパ中央銀行理事会が27日に
注目は急激に進むインフレの抑え込みに向け、どの程度の追加利上げがあるかです。
ECBは過去2回の会合で金利を1.25%まで引き上げていますが、多くの政策当局者は今回も追加利上げを支持していて、経済の冷え込みが予想される中当面、厳しいかじ取りが続きそうです。
アメリカ 7-9月期のGDP=国内総生産 27日に発表
アメリカのGDPは、2期連続でマイナスでした。
ただアトランタ地区の連邦準備銀行の予想では、今回はプラス2.9%(10月19日時点)と3期ぶりのプラス予想で、賃金の上昇と堅調な消費が続いていることが、背景に挙げられています。
こうした状況にFRBとしては、景気をいったん冷え込ませることで、まずは物価高騰、インフレを抑え込みたい考えです。
(この動画は4分51秒あります)