ロシアのプーチン大統領が戦勝記念日の式典で演説を行ったまさにすぐあと、ウクライナのクレバ外相が単独インタビューに応じました。
クレバ外相はロシアによる軍事侵攻を「うそ」で始めた戦争と切り捨て、「ウクライナの勝利は民主主義と国際秩序を守る人たちの勝利になる」と強調しました。
また「戦いに勝つこと以外に選択肢はない」と述べたうえ、戦争に勝つにはウクライナ経済の維持が最大の課題と指摘しました。
さらに油井キャスターがウクライナは中国に対しどんな評価をしているのか踏み込むと、中国から「この戦争は中国の利益にならない」と確約を得たとした上で、中国がロシアにいかなる軍事的支援も提供せず、中国企業などを通じてロシアに科せられた制裁を回避するための安全な避難場所を提供しないことだとけん制しました。
またアメリカでは9日、バイデン大統領が「レンドリース法」を復活させる予定です。
武器貸与法と呼ばれ、第二次世界大戦中にルーズベルト大統領が、ナチス・ドイツと戦うイギリスに対して長期的に武器を供給するために成立させた法律です。
今後ウクライナでの戦いは、民主主義対専制主義の争いという様相が色濃くなる見通しで、戦争の拡大化・長期化の懸念も強まっています。
油井秀樹(「国際報道2022」キャスター)
前ワシントン支局長。北京・イスラマバードなどに14年駐在しイラク戦争では米軍の従軍記者として戦地を取材した経験も。各国の思惑や背景にも精通。
(この動画は5分36秒あります)