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毎週月曜日に各国で取材にあたる特派員がピックアップ。 マーケットが注目する今週の世界の重要イベントを深読みするコーナーです
【中国】拡大するネット通販
ネット通販業界2位の「京東」が創業記念日の6月18日にあわせて始めた618セールが行われています。
これはアリババグループが始めた11月11日の「独身の日セール」と2大イベントとなっており、京東の去年のセール取引額は日本円で6兆8000億円あまりに拡大しています。
しかしことしは新型コロナの感染拡大が気になるところで、北京市内ではバーでクラスターが発生し、先週から200人以上の感染が確認されています。
感染対策としても普及しているのが、街なかのいたるところに設置されている、ネット通販で買った品物を受け取る「宅配ロッカー」です。
誰でも使うことができ、配達員が商品を入れると、客はスマートフォンに送られてきた暗証番号を入れて受け取れます。
ネットセールが感染拡大で落ち込む個人消費を回復させるきっかけとなるのか。
それともゼロコロナ政策の影響による物流の混乱がマイナスに働くのか。
景気に大きな影響を与えそうです。
【アメリカ】FRBが大幅利上げ決定の見通し
FRBが14日から開く定例会合で、先月に続き大幅な利上げを決定する見通しです。
連続して0.5%以上利上げするのは1994年以来で、インフレが深刻であることがうかがえます。
FRBは7月の会合まで0.5%を続ける方針を示していますが、先週金曜日に発表された消費者物価は予想に反し上昇率が一段と拡大し、通常の3倍にあたる0.75%の利上げも必要ではないかとの見方もでてきています。
過剰な引き締めは景気減速を招くものの、不十分であれば過度なインフレは抑制できません。
両方のリスクに挟まれFRBにとっては難しいかじ取りが続きます。
【イギリス】18日物価高に対する抗議デモ
自動車団体によれば、平均的な中型車で満タンとなる55リットルをいれたときの価格が9日、初めて100ポンド(約1万6000円)を超えました。
団体は「コストが3桁に達するとは予想していなかっただろう」と指摘しています。
イングランド銀行はインフレ率が年内に10%を超えるとみています。
ジョンソン首相の求心力低迷の要因となっています。
【アジア】"物価の優等生"バナナの価格動向は
日本のバナナの約8割を占めるのがフィリピン産で、小売価格は過去40年間横ばいが続いていました。
ただそのフィリピンでは物流の混乱やウクライナ情勢によって生産コストが上昇しています。
バナナ農家の厳しい経営状況を受け、フィリピン政府は最大の輸出先である日本の小売業界に、値上げを検討するよう異例の申し入れを行ったと言うことです。
(この動画は5分27秒あります)