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毎週月曜日に各国で取材にあたる特派員がピックアップ。 マーケットが注目する今週の世界の重要イベントを深読みするコーナーです
APEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議が開かれていたタイでは、APECの理念1つ、再生可能エネルギーを通じた持続可能な社会を目指そうと、公共交通のEV化が進められています。
バンコクでは、路線バスの2割を“赤バス”と呼ばれる年代物が占めています。
エアコンはなく排ガスが車内に入り込んでしまうため、乗客は暑さとけむさがつらいと言います。
“赤バス”は行政から委託され民間会社が運行していますが、料金を据え置かれ、補助金もないため、これまで新しい車両を買うことができませんでした。
ところが8月になって電気で走るEVバスの導入を条件に、政府が“赤バス”路線への新しい業者の参入を許可したのです。
さらにバンコク名物の三輪タクシー「トゥクトゥク」にも変革の波が。
EVトゥクトゥクが登場したのです。
300台がバンコク中心部を走っています。
経営者によれば20分の充電でおよそ80kmを走れるということです。
初期投資は割高ですが電気代はガソリン代のおよそ半分。
さらに専用アプリで呼ぶこともできるという手軽さが人気となり、利用者は、のべ20万人にのぼります。
アプリで呼べば、ドライバーに高額な料金を求められることもないといいます。
エンジンはなく駆動モーターで走ることから、座席も広くなりました。
経営者は東南アジアの市場でも受け入れられるだろうと期待していると話します。
またタイ政府も2029年までにEVバス、EVボート、EV列車を実現する予定だとし、先進国の仲間入りができるだろうと話しています。
アメリカ25日「ブラックフライデー」年末商戦スタートで個人消費の動向は
ことしは記録的なインフレに直面しているアメリカですが、全米小売業協会は11~12月にかけての小売業の売り上げが去年より6~8%増加すると予測しています。
世界経済にも影響を及ぼすアメリカの個人消費の動向に注目です。
ヨーロッパ クリスマスシーズンもエネルギー高騰で「省エネ対策」
各地でクリスマスシーズンが始まったヨーロッパですが、エネルギー価格の高騰を受けて「省エネ対策」がキーワードになっています。
イギリス、ロンドン有数のショッピング街で、2日クリスマスイルミネーションが始まりました。
去年は終日の点灯でしたが、ことしは省エネ対策として、午後3時から11時までに限定しています。
またフランスパリのシャンゼリゼ通りでも、ことしは点灯時間や期間を短縮し、例年よりエネルギーの消費量を44%削減するということです。
中国 感染対策の見直しを発表 どうなる「ゼロコロナ」…消費の停滞は
中国政府は11日、新型コロナウイルスの感染対策の見直しを発表しました。
特に私たちに関係する項目としては、中国に入国する航空便の運航制限の撤廃や入国者に対する隔離期間の短縮などが行われます。
さらに15日には省をまたぐ旅行の制限を一部、緩和すると発表。
中国メディアによれば、発表直後にオンライン旅行会社のサイトでの検索が、前日の6倍に跳ね上がったということです。
一方で政府は「ゼロコロナ」自体は維持するということです。
このところ中国全土で感染が拡大し、感染者数は連日、2万人を超えていて、北京では多くの飲食店で店内飲食の提供が停止されるなど対策を強化しているところもあり、難しいかじ取りを迫られています。
(この動画は6分10秒あります)