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毎週月曜日に各国で取材にあたる特派員がピックアップ。 マーケットが注目する今週の世界の重要イベントを深読みするコーナーです
4回連続の利上げ? 15日ヨーロッパ中央銀行理事会
インフレの抑制に向けて、ことし7月からすでに3回連続で利上げが行われています。金融政策を決める理事会、今回はどうなるのでしょうか。
11月のユーロ圏19か国の消費者物価指数の伸び率は10%と、引き続き高止まりしていることから、市場では4回連続で今回も利上げが見込まれているということです。
アメリカ 無利子で分割支払い 「消費」刺激する決済サービスに不安の声
年末商戦まっただ中のアメリカですが、金融政策の判断にも影響する個人消費は底堅いといわれています。
ただある決済サービスの使われ方に心配の声があがっています。
「バイナウペイレイター」というサービスなのですが、いったいどういうものでしょうか。
フロリダ州に住む、リゼット・モンソンさんは人気女優が履いていたブーツに一目ぼれ。
700ドル近くと高額でしたが、どうしても手に入れたいと、この仕組みを使って購入したといいます。
それが「バイナウペイレイター」です。
「今買って支払いは後で」という意味の後払い決済サービスです。
最大の特徴は、ネット通販で、このサービスを選ぶと、支払いを「無利子」で分割払いにできることです。
たとえば300ドルほどの化粧品なら77ドルずつ、2週間に1度、4回に分けて、支払います。
少額の分割払いなら欲しいものを購入できると、繰り返し利用してしまったモンソンさんは知らず知らずのうちに返済が積み上がってしまったといいます。
その上で「1回で支払えないものは買わないほうがいいかもしれない、これが私が苦労して学んだ教訓です」と話していました。
インフレが続く中、アメリカでは生活必需品の購入におけるバイナウペイレイターの利用が、去年はおととしの5倍以上に増えました。
支払いが遅れ、少なくとも1回、延滞料を支払った人はおととしの7.9%から、去年は10.5%に増加しています。
ワシントン大学 エド・デハーン准教授
「バイナウペイレイターは利用に際し厳しい審査がない。サービスを使い始めて比較的日が浅い若い世代は、支払い能力以上に使いすぎてしまう」
【角谷メモ】
便利とは言えど…事前にいくらまでなら使って大丈夫かをメモしておくなど、細かく考えておくことはやはり大切だと思いました。
タイ“来年はさらに倍増?”外国人旅行者1000万人到達
年末のホリデーシーズンのこの時期、主力産業である観光業の回復に注目です。
タイ政府は10日、ことしの外国人観光客が1000万人を超えたと発表しました。
タイではすでに入国時の隔離や事前検査などの規制がなくなっており、民間の経済団体によれば、来年はことしの倍、2000万人に達するとの見通しもあります。
そこで期待されているのが、新型コロナ拡大の前には最も多かった中国からの観光客の増加です。
「ゼロコロナ」政策の影響で依然として少ないままですが、来年こそは、戻ってくるのではと期待が広がっています。
アジア経済の行方を占う上で、来年も中国から目が離せないということでしょうか。
中国“来年の経済運営は”近く中央経済工作会議
来年の経済運営の方針を決める重要会議、「中央経済工作会議」が近く開かれます。例年、習近平国家主席らが出席します。
中国では「ゼロコロナ」政策などの影響で7月から9月までのGDP国内総生産の伸び率はプラス3.9%(※前年同期比)にとどまり、この3か月はさらに減速すると予想されています。
政府は感染対策の緩和に踏み切りましたが、経済が順調に回復するかは依然見通しが立っていません。
今回開かれる重要会議では来年、どのように景気を上向かせようというのか、内容に注目です。
(この動画は5分7秒あります)