阿武隈山地の森が蓄えた水が流れる福島県川内村。原発事故から12年、一時は全村避難を余儀なくされたが、暮らしを取り戻しつつある。70年前に父親が裏山から引いた湧き水を使って暮らす家族。澄んだ水にしか生息しないイワナの養殖を続ける男性。避難生活の中で故郷の魅力に気づき、Uターンして古民家カフェを開いた女性。清流の恵みとともにある暮らし、その豊かさを受け継ぐ人たちの思いを訪ねる。
北海道東部の厚岸町はカキやウニ、タラにサンマ…豊かな海の幸で知られる漁師町。多様な魚介類が水揚げされる秘密は厚岸湖に厚岸湾、外洋と異なる“3つの海”があること。特産のカキは湖と湾の両方で育てることで成長スピードを調整。1年中、生で食べられるように。厚岸湾と外洋の境目では60キロものおもりをつけて潜る独特のウニ漁が受け継がれている。赤潮など寄せては返す荒波を越えて、海と生きる厚岸の人たちに出会う旅。
こころのふるさとをみつめて。 昭和58年から放送が始まった「小さな旅」。 日本各地の美しい風景と、そこに育まれる人々の暮らしをご紹介します。