【第87回】「ニコマコス倫理学」アリストテレス

NHK
2022年5月23日 午後4:50 公開

今回、スポットを当てるのは『川口恵里(ブリュッケ)』

<プロフィール>

演出・イラスト:川口恵里(ブリュッケ)

多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻修了。2016年より株式会社ブリュッケに所属。アニメーション作家/イラストレーターとして、TV番組、企業CM、音楽PV、ワークショップ等、幅広く手掛ける。線画台を用いた、空間と光を活かした画づくりが得意。

川口恵里さんに “「ニコマコス倫理学」アリストテレス” のアニメ制作でこだわったポイントをお聞きしました。

今回アニメを担当させて頂く中で、こだわったポイントが3つあります。

まず、1つ目。今回の二コマコス論理学では様々な解説の場面で、A子さんという女性が登場します。

逆上がりを練習する小学生、大学受験のために勉強をする高校生、そして、キャリアアップのために 資格試験の勉強をする会社員として・・・

目標に向かって奮闘するがんばり屋さんな、その年頃の等身大のキャラクターとして描くことにこだわりました。

一生懸命な姿を、具体的にかつコミカルに描いたので、一つ一つのエピソードに親近感を感じて頂けたら嬉しいです。

A子さんが登場する箇所で、2400年以上も前の古代ギリシャの哲学者アリストテレス が現代を生きるA子さんの前に現れ、問い質したり、成功体験を見守ったりするシーンが気に入ってます。

よりよい生き方を探究した哲学者がA子の幸福を考えて現れた少しお節介な妖精、または親戚のおじさんのような温かみのある存在として感じれたらいいなという思いで描きました。

2点目は、今回、多くの場面で登場したケーキの絵です。ひと目で欲の象徴として見えるように、輝いて美味しそうに見えるように力を入れて描きました。

そして、3点目は、「超過」「不足」「中庸」の表現です。「勇気」や「気前の良さ」について、徳が超過したり不足したりしながら最適な状況を表すシーンで。直感的な理解ができるよう、ゲームのような画面構成で徳のゲージを常にサイドに配置して、そのレベルが上がったり下がったりする様子を示しました。

今回、アニメパートにおいて 上記のような、より分かりやすく楽しめるような工夫を試みました、少しでもお役に立てた箇所があれば 嬉しく思います。

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