知里幸恵“アイヌ神謡集” (3)「銀の滴降る降るまわりに」

初回放送日: 2022年9月19日

フクロウのカムイの視点で描かれる「銀の滴」は、最も謎の多い神謡だといわれている。その謎は、アイヌの世界観や知里幸恵の思いに寄り添うと解けていくという。 「銀の滴」に登場するフクロウは、中盤で貧乏な家の子が放った矢で射られるが、その矢をしっかりつかんだと描かれている。ところが、次のシーンでは死者として祭られている。なぜか。それは魂の世界と現実世界が並行して描かれているアイヌの世界観ならでは描写だという。更には、知里幸恵の日本語訳には、そうした世界観が伝わるよう工夫がこらされているという。第三回は、最も有名な「銀の滴」の深層を読み解いていく。