8月22日のニュース7では、事故から12年、東京電力福島第一原発にたまる処理水を政府が24日に薄めて海に放出する判断を示したことについて、地元・福島や国・内外の反応も含めてお伝えしたほか、北海道で66頭もの牛を襲ったヒグマ「OSO18」を駆除したことなどをお伝えしました。
24日に処理水を薄めて海に放出することを決めた政府。
この決定は「理解を得た」と言えるのか。
NHKの世論調査では、放出が「適切だ」と回答した人は53%と過半数を占める一方、30%が「適切ではない」と回答しました。
番組では、政治部と科学文化部の記者がスタジオで解説し、▼政府が800億円の基金を設けて、価格が下落した場合の対策や消費拡大に取り組む考えを持っていることや▼処理水の放出期間は数十年に及ぶことになる、などと指摘。苦渋の判断で受け入れようと考える人たちのためにも、政府と東京電力は廃炉と復興をどのように成し遂げていくのか、責任をもって示していく必要があると話しました。
地元からは、懸念や不安の声が聞かれました。
漁業者の「漁業者の理解なしに放出しないと言っていたのに納得がいかない」という声。
また、津波被害を乗り越え、3年前にようやく営業を再開した相馬市の旅館経営者は「10年かかってお客さんに来てもらえるようになった中での放出は痛手だ」と話しました。
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北海道で最初に牛が襲われた標茶町オソツベツという地名、また足の幅が18センチあるとみられたことから「OSO18」と呼ばれたヒグマ。
北海道は、釧路町で7月30日に駆除されたヒグマが、DNA鑑定の結果「OSO18」と判明したことを明らかにしました。
釧路町に隣接する北海道標茶町と厚岸町では、4年前から今年6月にかけて放牧中の牛、あわせて66頭が襲われ32頭が死ぬ被害が出ていました。いずれも「OSO18」による被害とみられています。
標茶町の酪農家は「ほっとした」と安ど。
「OSO18」の前足の幅は当初想定されていた18センチではなく20センチでした。