新春SP「ハッピーニューアーツ!」で紹介した展覧会/アーティスト情報

NHK
2023年1月1日 午前10:00 公開

東京都庭園美術館の本館からお届けしました

日曜美術館HPでは放送内容に関連した情報を定期的にお届けしています。こちらは1/1放送「SP ハッピーニューアーツ!」(再放送1/8)に合わせたコラムです。

番組中で登場した展覧会や公演の情報について改めてご案内。2023年、新しいアートが私たちを待っています!

滝沢カレンさんと高田純次さん

今回、東京都庭園美術館の本館であり今年建設90周年を迎えるアールデコ様式の「旧朝香宮邸」から番組をお届けしました。東京都庭園美術館では、旧朝香宮邸が建てられた20世紀前半のモダンデザインに焦点をあてた展覧会が行われています。

【展覧会情報】
◎「交歓するモダン 機能と装飾のポリフォニー」
2022年12月17日–3月5日 東京都庭園美術館(東京)

エゴン・シーレ×瀬戸康史

俳優の瀬戸康史さんが今年注目している展覧会は「エゴン・シーレ」。

8年ほど前、オーストリアのウィーンに行ったときにレオポルト美術館で初めて出会って一目惚れしました。

瀬戸康史さん

「自画像は特にビビッときました」

「シーレの絵はいろんな感情がむき出している感じがするんです。僕はもともといろんな感情を内に秘めるタイプなのですが、僕自身の中にも感情を解放したい・むき出しにしたいという気持ちが眠っているのかもしれない」

【展覧会情報】
◎「レオポルド美術館 エゴン・シーレ展 ウィーンが生んだ若き天才」
1月26日-4月9日 東京都美術館(東京)

さくらももこ×滝沢カレン

滝沢カレンさんが来たかった展覧会はこちら!「さくらももこ展」。

滝沢さんは、小学生の頃、漫画『ちびまるこちゃん』の主人公と自身を重ねながら、さくらさんの世界に浸っていたと言います。

「私の大好きな、ずっと会いたかった方、さくらももこさん!」©さくらももこ ©さくらプロダクション

「いろいろ教えてくれたのはちびまる子さんだし。あのときのさくらももこさんがいて、 ちびまる子さんがいたから」

高松市美術館から始まった展覧会。今後は各地に巡回します。

【展覧会情報】
◎「さくらももこ展」
4月22日-5月28日 そごう美術館(神奈川)
6月17日-8月23日 静岡市美術館(静岡)
2023年秋 神戸ゆかりの美術館(兵庫)

大乗寺×井浦新

日本美術を愛する井浦新さん。大好きな円山応挙に会いに、兵庫県の香美町にある「大乗寺」へやってきました。大乗寺は、応挙が弟子たちと総力を挙げて制作した13室165面の障壁画で知られています。

そして応挙が最晩年に描いた襖絵「松に孔雀図」が普段は収蔵庫に納められていますが、もとの客殿で3月まで特別に公開されています。

「松に孔雀図」を鑑賞する井浦新さん

天才絵師の本領を堪能

【展示情報】
◎大乗寺(兵庫)
作品が見られる時間帯は午前9時から午後4時(受付午後3時40分まで) ※行事によって変更になる場合があります。

大阪松竹座×朝吹真理子

作家の朝吹真理子さんは、今年100周年を迎える大阪松竹座へやってきました。

「私がご紹介するのは、坂東玉三郎×鼓童による特別公演、『幽玄』です!」

大学時代は近世歌舞伎の研究をしていた朝吹さん。坂東玉三郎さんの演技に魅了されてきました。

朝吹真理子さん。「いいお芝居を見ると、芝居を見ていた時間が、自分の心の中で永遠に続くんです」

大阪松竹座開場100周年を記念する特別公演、「幽玄」は1月に催されます。

【公演情報】
◎坂東玉三郎×鼓童 初春特別公演 「幽玄」
1月5日-1月28日 大阪松竹座(大阪)

キングオブ音声ガイド2022 梅原裕一郎

2022年に一番音声ガイドを多く担当されたのが声優の梅原裕一郎さん。2023年注目の展覧会や芸術祭を梅原さんの声でご案内します!

梅原裕一郎さん

日本初公開を含む約150点の作品が集結するマティスの展覧会。

(左)アンリ・マティス 「赤の大きな室内」 1948年 (右)「イカロス(版画シリーズ〈ジャズ〉より)」 1947年 共にポンピドゥー・センター/国立近代美術館

【展覧会情報】
◎「マティス展 Henri Matisse: The Path to Color」
4月27日-8月20日 東京都美術館(東京)

  

ポケモンと工芸界の匠たちがタッグを組んだポケモン工芸展!

(左)満田晴穂 「自在ギャラドス」 2022年 (右)吉田泰一郎 「サンダース」 2022年 撮影(2点共に)=斎城 卓

【展覧会情報】
◎「ポケモン×工芸展-美とわざの大発見-」
3月21日-6月11日 国立工芸館(石川)

  

3000年の歴史を誇る湯の町、道後温泉がアートプロジェクトにわき立っています!

大竹伸朗 「熱景/NETSU-KEI」 道後温泉本館

【展覧会情報】
◎「道後オンセナート2022」
2022年4月28日-2月26日 道後温泉地区(愛媛)

  

みちのくで生まれた愛くるしい仏たちが大集合!

「山神像」 岩手県八幡平市 兄川山神社

【展覧会情報】
◎「みちのく いとしい仏たち」 
4月8日-5月21日 岩手県立美術館(岩手)
9月16日-11月19日 龍谷大学 龍谷ミュージアム(京都)
12月2日-2024年2月12日 東京ステーションギャラリー(東京)

  

おどろおどろしいが魅了される幕末土佐の天才絵師、絵金による作品たち。高知県外では約50年ぶりの大規模展。

金蔵 「浮世柄比翼稲妻 鈴ヶ森」二曲一隻屏風・紙本彩色 香南市赤岡町本町一区蔵

※前期展示(4月22日-5月21日)

【展覧会情報】
◎「恐ろしいほど美しい 幕末土佐の天才絵師 絵金」 
4月22日- 6月18日 あべのハルカス美術館(大阪)

片岡球子×高田純次

高田純次さんが注目している展覧会は「片岡球子展」。「片岡球子さんが描くアバンギャルドな富士山が気に入って、以来、新幹線から富士山を見る時には片岡球子さんの絵しか浮かばないんです」。

高田純次さん

昭和から平成に活躍した日本画家、片岡球子は赤富士を背にする葛飾北斎など、歴史上の男たちを大胆に描いた作品を多く残しました。富士山を40年以上描き続けた画家としても知られます。

片岡球子 「面構 葛飾北斎」 1971年 神奈川県立近代美術館蔵

【展覧会情報】
◎「面構(つらがまえ) 片岡球子展 たちむかう絵画」
1月1日-1月29日 そごう美術館(神奈川)

大竹伸朗×古屋兎丸

「帝一の國」で知られる漫画家・古屋兎丸さんが憧れる大竹伸朗さんの展覧会を訪れました。

古屋兎丸さん。「20代の頃、大竹さんの作品を見て、『もっと自分を出していこう』と思ったんです」

「網膜(ニュー・トン・オブ・タンジェ Ⅰ)」 1992-93年

【展覧会情報】
◎「大竹伸朗展」
2022年11月1日- 2月5日 東京国立近代美術館(東京)
5月3日-7月2日 愛媛県美術館(愛媛)
8月5日-9月18日※予定 富山県美術館(富山)

今年注目のアーティスト:AKI INOMATA by 橋爪勇介

総勢22組の日本の現代アーティストを紹介する展覧会が六本木・森美術館で開催されています。美術雑誌のウェブ版編集⻑を務める橋爪勇介さんが、その中から今年注目のアーティストを紹介してくれました。

アーティスト・AKI INOMATAさん

ビーバーがかじった木をもとに、さまざまな形状の彫刻を誕生させたAKI INOMATAさん。「人間以外の生き物にもすごいクリエイティビティーがあるんじゃないか。そういったことを見つめていきたい」。

【展覧会情報】
◎「六本木クロッシング2022展:往来オーライ!」
2022年12月1日-3月26日 森美術館(東京)

  

  

最後に、今年の干支・うさぎにかけて出演者それぞれに今年の抱負を発表してもらいました。

まれてくるうつくしさ、うれしさを、うけとり、うけわたし、うきうき、うるうる、うるわしき一年を!」(小野正嗣)

きをゆく、未来のアートと出会いたい」(滝沢カレン)

こちなく絵を描き、ただ生きる!」(高田純次)

2023年が美の溢れる明るい1年になりますように!