W杯開幕まで2か月! ラグビー垣永選手と下川選手の筋肉に学ぶ!おはSPO筋肉体操

NHK
2023年8月18日 午後2:29 公開

7月の筋肉体操は、ラグビー日本代表の垣永真之介選手と代表候補の下川甲嗣選手です。

9月にフランスで開催されるラグビーW杯に向けて合宿や強化試合などを行い準備を進めています。

スクラムやタックルなど激しいぶつかり合いにも負けない体や、80分の試合を走り続ける体力が必要なラグビー。そんなラグビーの動きから日常生活に役立つ筋肉を鍛えます。

では今月も筋肉体操、一緒に頑張りましょう!

【NEW】第4回 「ONE FOR ALL, ALL FOR ONE」生み出す持久力

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谷本道哉さん

ラグビーはすごく高い強度で延々と走り続けますから、すごく持久的な体力があると思うんですよね。持久力のために何か意識していることとか、チームで取り組んでいることってありますか。

垣永真之介選手

GPSというものを練習中もつけていまして。走行距離と、どのくらい高強度で走ったか、どれくらいのスピードチェンジをしたかをしっかり計られていて、それが低いと、もうちょっと上げましょうとか、そういうのをすごく管理されています。

谷本さん

いろんな要素があるんで難しいですけど、一般の方に伝わりやすいところとしては、走行距離だと大体どれぐらい出たりするんですか?

垣永選手

1試合ですと、バックスっていう、よくボールを持って走る選手で8、9キロくらいで、フォワードの選手で6、7キロぐらいだと思います。

谷本さん

6,7キロっていうとあまり(長くないと)思われるかもしれないですけど、相手を引きずりながら、相手を押し合いながらとか、体感で言うと3倍ぐらい走っている感じですかね。

垣永選手

そのように感じます。

谷本さん

20キロ、ハーフマラソン分ぐらいはエネルギーを消費しているんじゃないかなっていう感じがしますけど、相当きついと思うんですけど、出し切るためにどういう気持ちでいるんですか?

垣永選手

ディフェンスもアタックも1人抜けるともうバラバラになってしまって失点につながったりするので、責任感で動いています。

下川甲嗣選手

垣永さんも言ったんですけど、やっぱりチームスポーツですし、助け合いの部分がすごく大きくて、逆を言えば1人がたくさん走れば数的優位をつくれますし、そういった意味では、一人一人にやっぱり責任感、役割があるので、そこはもう使命感といいますか。

谷本さん

じゃあ個人競技で持久力を競うよりも大変というか、個人競技で持久力を競うよりも、より頑張れるというか、そういうところって感じられますか?

垣永選手

そうですね、僕としてはあまり持久力がない方なので、本当に人に迷惑をかけないよう責任感で頑張っています。さっき下川からもあったとおり助け合いの競技なので、個人競技より、相手を思う気持ちが強ければ強いほど走れるんじゃないかなと思います。

谷本さん

やっぱりこのチームだから走れるとか、感じたりしますか?

垣永選手

そうですね。試合に出られないメンバーもいるので。その選手たちの思いを背負っているのは、少しパフォーマンスに影響すると思います。

下川選手

ラグビーでよく言われるのが「ONE FOR ALL, ALL FOR ONE」っていう言葉があると思うんですけど。「ALL」っていうのは、実際は試合に出ている15人だけではなくて、それ以外の試合に出てないベンチのメンバーやスタンドで見ているメンバー、みんなを含んだ意味だと思います。

谷本さん

めちゃめちゃかっこいいですね!持久的能力というのは健康上めちゃくちゃ大事なんですね。持久的体力が高いほど、心疾患をはじめ、メタボ系の病気のリスクは下がってきますので、みなさんにもぜひ持久的な運動をやっていただきたいです。今回は、責任感、みんなのため、家族のためとか、職場の仲間のために自分が健康でいることが大事という意識で「ONE FOR ALL, ALL FOR ONE」の気持ちで持久運動をしていただきたいと思います。

垣永選手・下川選手

ぜひ!

谷本さん

お二人から、ラグビーの魅力についてちょっと語っていただければと思うんですけど。

垣永選手

僕が一番感じる魅力は、どんな人にでも主役になれる場所があるというので、一番小さい選手で165センチで70キロ、一番大きい選手で2メートル10センチとかで120、130キロっていう選手が15人の中にいて。生まれつきで、身長、体重とかあると思うんですけど、どんな選手でも自分の役割があって、そこでスターになれるポジションがあって、お互いをしっかり認め合ったうえで、ボールを前にみんなで運んでいくのはすごく魅力だと思っています。私自身も昔からすごく太っていて、ラグビーに出会って自分が輝けるポジションを見つけられました。ラグビーという競技に出会えたことで人生が変わったので、ぜひたくさんの人に知ってもらいたい競技だなと思っています。

下川選手

垣永さんが言ったことがすべてだと思います。

谷本さん

それぞれの方の強みを生かせる感じですね。ありがとうございます。

第3回 “もぎ取り力”を鍛えて 強い上半身

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谷本道哉さん

ラグビーの試合で、俺のここのプレーを見てほしいっていうのは、どんなところですか?

垣永真之介選手

僕は「ジャッカル」という「相手からボールをもぎ取るプレー」になります。

下川甲嗣選手

僕は「ブレイクダウン」全般で、その判断も大事ですし、ほんと僕の場合は泥くさいところ。そこを見てほしいって感じです。

※ブレイクダウン:タックルの後、ボールを奪い合う状態。

※ジャッカル:その状態の倒れた相手からボールを奪うこと。

谷本さん

ブレイクダウンっていうのは密集ができている時ですよね。お二人とも密集の中でもボールのもぎ取り合いなんかがあると思いますので、お二人とも他人が持っているボールを奪い取りたいということですよね。ちょっとね、僕から(ボールを)もぎ取っていただいていいですか。

下川選手

強いです、先生も強い。

垣永選手

先生強いっす。

谷本さん

ちょっとがんばりましたけど、試合中はこんな余裕ないですから取られちゃうと思います。

垣永選手

めちゃくちゃ強かったです。

谷本さん

僕、今、取られたくなくて、持ち上げにきたのに合わせて僕、一緒に飛んだんですけど、あれは失格ですよね。

垣永選手

そうですね、あまり足を持ち上げると反則になるので、相手自体を抱え上げるっていうイメージですね。

谷本さん

(体を抱え)上げられている時点で完敗です。

垣永選手

むちゃくちゃ強かったです・・・。

谷本さん

ちょっと頑張ってみましたけど。もぎ取るような力って上半身全体が鍛えられますから、このラグビー選手のガッと、もぎ取っていくような動きでみなさんも上半身を鍛えるといいかなと思います。

垣永選手・下川選手

ぜひ!

第2回 タックルをはじく! 大たい四頭筋を鍛えて強い足腰を手に入れよう

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谷本道哉さん

お二人とも、どこもかしこも筋肉すごいですけど、特にここがっていう部分あります?

垣永真之介選手

私は大たい四頭筋ですね。

谷本さん

大たい四頭筋。太もものまわりですね。下川選手は?

下川甲嗣選手

僕も大たい四頭筋だと思います。

谷本さん

ちょっと見せていただいていいですか。うーわ。僕の(太もも)2本分ぐらいありますよね。僕もラグビーやってたんですけど、大たい四頭筋がでかすぎる人って、タックルで手が回らないので、上に行くしかない。そういうのってありますか?

垣永選手

太ももが大きい選手はタックルしづらいですね。衝撃が強いので。

谷本選手

これははじかれちゃいますよね。やっぱり(大たい四頭筋は)走る力の一番の原動力なんで。これは相手を引きずり倒すと思いますね。

谷本さん

「シシースクワット」ってされたことは?

垣永選手

初めて聞きました。

下川選手

僕もないです。

谷本さん

シシースクワットね、おすすめなんですよ。もも前にめっちゃきます。四頭筋だけじゃなくて腸腰筋、腹筋にきます。一般の方はこれぐらいだと思いますけど、みなさんお強いんで、こう、こんな感じで足をまげて胸を反ると、ももはめっちゃきます。すごくストレッチされるんで、今まで経験してないような筋肉痛が来るかもしれないです。

垣永選手

うおお、難しいですね。

谷本さん

慣れたらね、慣れたら普通にできるんで。こういって、マトリックスですよ。もも前はものすごいきますよ。そうです。反って反って反って反って、もも前めっちゃきてるでしょ?

下川選手

きてます。

谷本さん

ものすごく伸びるんで、新しい刺激になると思います。強いもも前があると足腰のベースになりますので、みなさんもぜひ鍛えていただければと思います。

垣永選手・下川選手

ぜひ!

第1回 強く太い首は肩こり知らず!? 僧帽筋を鍛えて頭をささえよう

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谷本道哉さん

とんでもなくでかいですね。

垣永真之介選手

ありがとうございます。

谷本さん

僕ちょっと変なパンツ履いてますけど。

垣永選手

懐かしの。

谷本さん

昔は、こんな感じで、ももを見せる競技だったので。

谷本さん

フォワードの選手というと、首。むちゃくちゃかっこいいですよね。その首を支える僧帽筋はかなり意識してトレーニングされます?

垣永選手

僕のポジションがプロップと言いまして、スクラムの最前列になります。最前列の選手はスクラムを組むとき、首にかかる重さがだいたい1トンと言われてます。それに耐えるには、やはり首は強くないと大きなケガにつながるので、日々トレーニングに励んでいます。

谷本さん

首で相手を持ち上げますよね。

谷本さん

下川選手は、モールラックの中とかでも、やはり首を使ったりします?

下川甲嗣選手

首を意識して使うことはないと思うんですけど、首だったり、この肩の付け根部分って一番ダメージを受けるし、強ければ強いほど相手にインパクトを与えると思うので、すごく大事だと思ってます。

谷本さん

こんなに大きい僧帽筋があると支えるのが余裕になると思うので、肩こりとかありますか?

垣永選手

肩こりはあまり感じたことはないですね。

谷本さん

僕も、皆さんの言う、いわゆる肩こりって何のことか分からない。強い僧帽筋となると、余裕を持って頭を支えられますからね。ラグビー選手のような肩こり知らずのしっかりとした僧帽筋を、皆さんも目指していただいたらいいかなと思います。

垣永選手・下川選手

ぜひ皆さんも。

谷本さん

トレーニングとしてはシュラッグとかされると思うんですけど、家ではシュラッグできないので、おすすめはアップライトロウ。アップライトロウは僧帽筋から三角筋から、このあたり全体鍛えられるので、おすすめです。