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猫で活況!住宅業界

NHK
2021年6月14日 午後2:27 公開

新型コロナで在宅勤務が増えたこともあって、猫を飼う人が増えています。住宅業界は、猫と暮らせる家にビジネスチャンスを見いだしています。

猫のびのび、飼い主も長く住む 「賃貸経営が安定」

猫と快適に暮らせることを売りにしている、埼玉県内の賃貸住宅。関戸南穂さんは2020年、猫の「こむぎ」を飼うために引っ越してきました。

部屋には、猫が運動できる設備が取り付けられています。壁には透明な素材の足場があり、猫の肉球がよく見えるなど、飼い主を喜ばせる仕掛けも。また、火を使うキッチンはガラスで仕切られ、猫が入りにくくなっています。

さらに、網戸には猫専用の出入り口が。そこをくぐって部屋の外へ出ると、柵に囲まれた“ねこ庭”があります。脱走を防ぎ、外にいるほかの猫とけんかするのを防ぐことができます。

関戸さんは「いちばん『こむぎ』がのびのび生活できているのが感じられるので、うれしくて生活が潤う」と笑顔で話しました。

この物件を仲介しているのは、猫を飼育できる物件を専門にしている不動産会社「ネコリパ不動産」です。20年の成約数は、前の年に比べ50%増加。家賃は周辺の物件より10%ほど割高だといいますが、ほぼ満室になっているといいます

この会社の葛西真理恵さんは「猫にとって快適な部屋に入居できれば、飼い主さんは契約を更新して長く住もうと考える。そうすると大家さんにとっては退去が発生しにくく、賃貸経営が安定する」と話します。

大手住宅メーカーも猫と暮らせる家を販売 「需要増えていく」

一方、大手住宅メーカーも、猫と暮らせる家にビジネスチャンスを見いだしています。ペットを飼育しやすい注文住宅を販売している大和ハウス工業では20年度、こうした住宅の販売戸数が前の年度に比べ20%増加しました。

さらに、猫好きの人向けに売り上げを伸ばそうと、シンクの下に猫用トイレを備えた設備を発売。この猫用トイレは上の部分にセンサーがついていて、猫が用を足して出ていくと、おしっこを自動で流してくれるといいます。価格は36万3000円です。

この会社は、飼い主も猫も快適に暮らせる商品を今後も開発していきたいと考えています。東京本社住宅事業本部の佐藤文さんは「猫は飼っている方にとっては家族なので、今後もペットのための部屋だとか、設備需要は増えていくと思う」と話しています。

散歩が必要な犬と違い、家の中で過ごす猫は「家につく」と、よく言われます。爪を研ぐ柱や、上り下りする足場などをつけると、入居者募集時にセールスポイントにもなるようです。

(経済部 記者 長野幸代)

【2021年6月14日 放送】