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グーグルどう変える!? 日本法人 新トップに聞く

NHK
2021年10月12日 午後0:59 公開

グーグル日本法人の新たなトップに2月、奥山真司代表(55)が就任しました。日用品メーカーや菓子メーカーでキャリアを積んだ、畑違いからの転身です。

GAFAに代表される巨大グローバルIT企業をめぐっては、膨大な個人データを握り巨額の利益を上げる一面に懸念も高まっています。その一つグーグルは、巨大さゆえの課題をどう変えようとしているのか。奥山代表がテレビのインタビューに初めて答えました。

「生活者視点」のイノベーションを マーケティング経験生かす

奥山代表はコロナ禍でリモートワークが続き、東京・渋谷区のオフィスに出勤したのはインタビューを行った10月1日が就任後初めてとのことでした。「本社にやっと来ることができてウキウキしている」といいます。

日本法人が設立されて2021年で20年。奥山代表は巨大IT企業というイメージを大きく変えたいと考えています。

何となく『外国の』とか、『大きい』という少し不思議なイメージがもしあるとすれば、それをよい意味で払拭していく

そのために、日用品メーカーや菓子メーカーでマーケティングを統括し、生活者のニーズを徹底的に探ってきた経験を生かしたいといいます。

生活者の方々の声をまず聴かなければいけない。その声の中から『なぜ』を見つけなければいけない。どこに課題があるのかという生活者視点。私がこの30年以上やってきたことの延長線だと思うので、そのあたりはグーグルの中でどんどん展開していきたい

奥山代表が言う“生活者視点”のイノベーションの一つが、視覚に障害がある人が一人で走ることができるシステムです。スマートフォンが音で進む方向などを教えてくれます。この技術は東京パラリンピックの開会式でも使われました。

中小企業などDX加速へ デジタル技術の訓練サイトを提供

奥山代表が今、日本法人の事業として特に力を入れているのが、中小企業やさまざまな団体などデジタル化が進んでいない人たちのサポートです。

デジタル技術の活用を学べるサイトを作り、2022年度までに1000万人に利用してもらう目標を掲げています。

情報を取る、アクセスするというところで、非常に不利な状況になっている企業もたくさんあるかと思う。デジタルスキリング(訓練)を提供することによって、中小企業の方々のデジタル化、DX化を加速していく

巨大化の弊害に懸念 生活者の課題解決で応える

巨大になりすぎて弊害も指摘されているグローバル企業の責任をどう考えるか、質問しました。

それに対し奥山代表は、日本の“生活者”が抱える課題を解決するビジネスを生み出すことだと強調しました。

ローカルで最も信用される、最も役に立つDXのパートナーになっていく。そういうビジョンを実行していくためには、私のような経営のトップに立つ人間がどんな考え方を持っていて、どこに向かっていこうとしているのか、きちっと積極的に発信していかなければいけない

グーグルのサービスは、今やインフラの一部とも言えると思いますが、膨大な個人データを握って巨額の利益を上げるグローバル企業の一面には懸念も高まっています。

その背景には、何をやっているのかがあまり見えなかったこともあると思います。奥山代表は取材の中で「顔の見えるグーグル日本にしたい」と話していました。今後の発信力に期待したいと思います。

(経済部 記者 岡谷宏基)

【2021年10月12日放送】

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