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スイーツ好調 コロナ禍でも最高益その戦略は?

NHK
2021年4月9日 午後0:43 公開

ケーキやシュークリームなどの洋菓子、アイスクリーム、それに、どら焼きといった和菓子まで、さまざまなスイーツを生産・販売している菓子メーカー「シャトレーゼホールディングス」が、コロナ禍の中でも最高益を記録。その戦略とは?

全国約570店舗 海外にも出店

山梨県北杜市のシャトレーゼの店舗。扱っている商品は、400以上にのぼります。来店客は、「品数がすごく豊富で金額的にもお手ごろ」「(コロナで)あまり出かけないので自宅で楽しんでいる」とその魅力を話していました。

この会社は甲府市の小さな菓子店から始まりました。現在、店舗数は全国およそ570にまで拡大。1月には、王貞治さん出演のCM「ナボナはお菓子のホームラン王です」のフレーズで知られた老舗和菓子店「亀屋万年堂」を買収し、話題になりました。海外進出も積極的に行っていて、インドネシアや台湾などに90店舗余りを出店しています。

生産から販売まで自前主義で「安さ追求」

この会社が創業以来こだわっているのが「安さの追求」です。そのカギは、生産から販売まで自社で賄うビジネスモデルにあります。

例えば、税抜き300円のショートケーキ。工場は、原材料の産地の近くに立地しています。牛乳は搾りたてを入荷し、卵も自社で割るところから加工。各店舗に毎日直送しています。仕入れと生産を一貫して行うことで、大幅なコスト削減と鮮度の高い商品の両立を実現しているのです。

この会社の齊藤寛会長は「基本的に中間業者を通さないので、いい材料が安く仕入れられる。おいしいものをリーズナブルに出す。今の飛躍の原因だと思う」と話します。

「生活圏への出店戦略」がコロナ禍で強みに

そして最高益を後押ししているのが、出店戦略です。郊外の住宅地のそばを選定することで、賃料などのコストを大幅に抑えています。店舗開発部の神坐司さんは「広い敷地で分かりやすい場所、生活道路に面しているのがいちばんいい場所」と言います。

消費者の生活圏への出店戦略は、コロナ禍でも一段と客足を伸ばすことにつながりました。客が人との接触を避け、車で10分程度で店に行くことができ、生菓子をすぐに持ち帰れる。こうした立地が強みを発揮したのです。

齊藤会長は「百貨店などで買っていた客が『何もそこまで行くことはないじゃないか』と見直してくれた。“巣ごもり需要”でさらに固定客が増えた」と話しています。

87歳の齊藤会長。「大事なことは1点だけ。お客様に喜ばれるものをいかに作るか」と語り、最後に「まだまだやりますよ」と話していました。

(甲府放送局 記者 青柳健吾)

【2021年4月9日放送】