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改正「高年齢者雇用安定法」施行 70歳まで働きます?

NHK
2021年4月2日 午後2:07 公開

希望する人全員が70歳まで働けるように、企業が就業機会を確保する、改正「高年齢者雇用安定法」が4月から施行されました。企業には、定年の廃止や、70歳まで定年を延長するなどの措置を講じる努力義務が生じます。私たちの働き方はどう変わるのでしょうか。

日本は55歳が賃金のピーク?

70歳までの就業機会の確保が努力義務となれば、企業にとっては人手不足を補うことにつながる一方、賃金を支払う負担が増えることになります。

賃金は年代別にどう変わっていくのか。グラフで、日本、ドイツ、イギリスの例を見てみましょう。29歳以下の賃金を100とした場合、いずれの国もその後の年代で160~170ぐらいまで上がっていきますが、日本は55歳を過ぎると賃金が急に下がります。

ドイツやイギリスは仕事の内容によって賃金が決まる「ジョブ型」で、同じ仕事をしていると賃金が下がりにくいのです。これ対し、日本では賃金体系が年功序列。かつては定年が55歳だったため賃金もこの年代がピークで、その後は管理職を退くことで下がっていきます。

高齢人材 「働きに応じ適正な給料を」

日本総研の山田久主席研究員は、現状は「職場で4分の1ぐらいが60歳以上の方というのも多くなっている」としたうえで、「将来的に見ると、(高齢人材を)周辺的な仕事で、半分福祉的な意味合いで雇っていると、企業が回らなくなる」と話します。

そして日本の賃金体系が、高齢人材を生かすうえで障害になるのではと指摘。「年齢で一定になったからといって給料をガクッと下げる」のではなく、「働きに応じて給料を適正に決めていくことが大事になっていく」との考えを示しました。

「いくつになっても勉強」が大事

では、これから社会人になる人たちは、働き方についてどう考えていったらいいのでしょうか。山田主席研究員は「従来は若い時にいろんな知識・経験を吸収して、一定年齢になったらそれを発揮していく。これからはそうではない」と話します。

そして「新しい知識・スキルを、いくつになっても継続して取り入れて勉強していくことが大事。それをやるからこそ長く働ける。60歳になっても、企業が求める能力をもってやっていける」とアドバイスしました。

【2021年4月2日放送】