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イギリス 人気は“すべて量り売り”

NHK
2021年9月30日 午後1:01 公開

包装や容器など買い物によって出るごみ。こうしたごみを量り売りを通じて無くす動きがイギリスで進んでいます。

食品やシャンプー 全450種類を量り売り

イギリスの首都・ロンドンの東部にある、天文台で知られる町・グリニッジ。中心部のマーケットにことし4月「ごみゼロの店」がオープンしました。

この店が提供する商品はすべて量り売りで、卵やシリアルなどの食品や、料理に使うビネガーなどの調味料、さらにシャンプーやコンディショナーまで450種類を扱っています。

提供する商品にはプラスチックが一切使われていません。客は、商品を持参した容器に詰めて持ち帰ります。店に入ると、まず持参した容器の重さを量り、欲しいものを入れてから再びはかりに載せて商品名を選択。値段が印刷されたシールを容器に貼って、レジに持っていく仕組みです。

客の一人は「欲しいものを必要なだけ購入できるので買いすぎも防げる」と話します。

人気の背景 オンラインショッピングでごみ増加?

夫と「ごみゼロの店」を経営するヴィトゥテ・ヴィスカッチカイタさんは、どこまで受け入れられるか不安だったといいます。しかし今では、多い日でおよそ100人が訪れるマーケットの人気店になりました。

ヴィスカッチカイタさんは、人気の背景にはコロナ禍でオンラインの買い物が増加し、家庭で包装や容器のごみが増えたこともあると考えています。

包装で埋め尽くされたごみ箱を見たことが、立ち止まって考えるきっかけになったようだ」と話しています。

量り売りの店で集客図る町も

「ごみゼロの店」はイギリスの各地でオープンしていて、現在400近くに上っています。さらにはこうした店を活用して集客を図ろうとする町も現れました。イギリス南東部にある人口3万人のバージェス・ヒルです。

この町では「ごみゼロ」を掲げる4店舗で量り売りをスタート。経営者には改装費用などを支援します。

空き店舗が目立っていた商店街の中心にこうした店を据える計画で、店を目当てに町の外からも多くの客が訪れるようになりました。

活動を進めている町のロバート・エグルストン議員は、環境への意識が高まる時代にごみゼロの町をアピールすることが、地域経済の成長につながると考えています。

環境重視の姿勢は、小さな町にとって持続可能な経済の道しるべになる」と話しました。

イギリスのような量り売りが進めば、シャンプーなども詰め替え用の容器がごみにならなくてすみます。“すべて量り売りの店”が世界に広がっていくか、注目されます。

(ロンドン支局 記者 松崎浩子)

【2021年9月30日放送】

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