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人気のマンゴーは”都会育ち“

NHK
2021年9月14日 午前11:22 公開

“南国の果物”マンゴーは国内では沖縄や九州が主な産地ですが、大都市・大阪でも栽培が始まっています。都市近郊の農業のカタチが変わるかもしれません。

大阪産マンゴー 育つのはベッドタウン

大阪府茨木市の農産物直売所。いち押しは味も香りも甘さいっぱい、大阪産のマンゴーです。価格は高いものだと3個7000円しますが、人気の商品だといいます。

このマンゴーが栽培されている茨木市は人口およそ28万人のベッドタウンです。マンゴーは、南国などと同じ気温に保たれた農業用ハウスで栽培されています。

同じ面積で「米の100倍」の売り上げ

生産者の小川範久さん(58)はこれまで米や野菜をつくっていましたが、4年前にマンゴー栽培を始めました。マンゴー栽培は本州各地で広がっていて、小川さんもその方法を学びました。

小川さんがつくる大阪産のマンゴーは、沖縄や九州産のものと比べて品質は劣らず、価格は手ごろだといいます。

米や野菜からの転換を決意した理由は、マンゴーの単価の高さです。マンゴーは米に比べ、同じ面積で売り上げの額が100倍にもなります。

小川さんは「それなりの大きさで2000円以上の値段をつけていけるのが強み」と話します。

大消費地の近くで“もうかる農業”目指す

小川さんが目指しているのは、栽培する土地が限られる都市近郊でも“もうかる農業”です。大消費地・大阪が近いというメリットもあり、マンゴーの売り上げは着実に伸びています。

4年前に30本だった苗木は現在100本にまで増えています。苗木の質をさらに高め、5年後には1000万円の所得を目指す計画です。

小川さんはこれまで会社に勤めながら農業を営んできましたが、2021年夏から専業農家になりました。息子の大輝さん(30)も勤めていた会社を辞め、マンゴー栽培に取り組むことを決めました。

小川さん親子は、人口の多い大阪のそばにある強みを生かしてマンゴーなどの観光農園をつくることも考えています。

小川さんは「(人口が)何十万人、何百万人いるのは観光農園的にはありがたい。観光農園的な植物を植えて、人が来て楽しめる地域になっていければ」と話しました。

(大阪局 記者 千田慎太郎)

【2021年9月14日放送】

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