【WBC決勝アメリカ戦先発!】今永昇太さんの筋肉に学ぶ!おはSPO筋肉体操

NHK
2022年12月7日 午後5:45 公開

サッカーW杯、日本代表の戦いに本当に、本当に、胸が熱くなりましたね。

勇気を持ったチャレンジに心を動かされました。

さて、野球も世界一を目指す戦いが迫っています。

3月に開幕するWBCです。

今月の筋肉体操はその舞台への出場も期待される、DeNAの今永昇太投手と一緒に鍛えましょう!

プロ7年目の今永投手。

29歳の左腕は、今シーズンついにノーヒットノーランを達成しました。

力強いストレート、本当に魅力的ですよね!

その直球がどう生み出されているのか、谷本先生がひもといてくれました。

そして、今月一緒に体操をするのは…

DeNAのファン歴40年以上、実はDeNA関連のライターもされている、おはよう日本の檜山気象キャスターです。

毎回変わる、檜山さん“秘蔵”のユニフォームにも注目してください!

【NEW!】第4回 ワイドスクワットで力強く歩く

谷本道哉さん

最後は内ももですね。ピッチングで足が大事というところで、軸足で蹴って、前足で止めてという感じだと思うんですけど、前足って止めるだけじゃなくて、ここでもうひと回しするんですよね。最後のひと回しができると、こっちの足が引っ張られてよく飛んでくる。速い球をビュンと投げたあとって、左足が不安定、飛んでこないですか?あれは主に、こっちの前足がギュンとできたあとですよね。そうすると、足がパンと跳ね上がってくるんですよね。後ろ足がパンと跳ね上がる。

内ももの締めはかなり実は大事で、練習で真下投げとかしたことはありますか?

今永昇太投手

ないですかね。

谷本さん

それが、この締めをする練習とかでやったりすると。ピッチャーの方は多分、内ももが少し、今永選手の場合は左ですから、右足がデカいんじゃないかなと思いますけど。少しまくって見せていただいて。どうですかね?ここがもっと下まであります、盛り上がりが。そっちから分かりますね。遠近法で細い方が手前にきちゃっていますけど、正面で、このモリっというのがここで終わっていますけど、こっちの下まで行っているんですよね。盛り上がりが下のほうがありますよね。こっちがやっぱり大きいですよ。いい感じですね。本当、ギュッ、ギュンと。かっこいいと思って。

この内ももの締めで、最後のひと絞りで、足がポーンと跳ねてくる。前足をギュッと締めて、ポンと出てくるんですよね。はい。ここでギュッと締める感じですよね。僕らはここでギュッと締めて、ローキックを決めて。その感覚です。ローキックなんかも、前足を締めてカツンと落としていく。ローキック関係ないですけど、内ももギュンって締めると、やっぱり足が跳ね上がってくる、そうすると速い球がビューンと。何キロでしたっけ?

今永投手

180キロ(笑)。

谷本さん

じゃあ、ここもきっちり鍛えて180キロに近づいていきましょう。ここの内転筋は、ふだん歩く時に足を前に振り出す時にも、後ろに蹴る時にも、どっちにも使うんですよ、実は。足が後ろにある時は前に踏み出す筋肉で、前にある時は足を後ろに蹴る筋肉になるので、内ももに締めるだけの筋肉じゃないですよね。ですから皆さんも、ぜひしっかりと鍛えていただければと思います。

ちょっと僕ばっかりしゃべっているので、内ももで何か、今永選手に話していただきたい。ジーパンが股ずれしちゃうんですよとか、そういう話で。移動のスーツとか。昨年のスーツを着て、新幹線とか飛行機に乗った瞬間に、ちょっと糸がピチピチになってとか。

今永投手

ありますね。座った瞬間に「ビリッ」というのは何度も経験があります。

谷本さん

それはやっぱり、この内もものある、太ももの上の方ですかね?

今永投手

そうですね。やっぱり1年間たって鍛えた証しが、そのスーツで分かる。前、余裕があったスーツが、ちょっと座ったらピキッていったら、大きくなったのかなと。

谷本さん

お尻も大きくなって、内ももも大きくなって、球速も出る。何キロ?

今永投手

185キロ(笑)。

谷本さん

見たいです、ありがとうございます。これはワイドですよね、ワイドスクワット。内ももをよく使うので。奥深く、奥深く、出します。奥深くしゃがんで、スッと立つ。奥深くしゃがんで、スッと。もう1回ぐらいいきましょう。

今永さんにとって、野球に取り組むというのはどういうことですか?

今永投手

人生そのものだと思います。

谷本さん

どの辺りが?

今永投手

人生、例えば野球人生も、いいことがあったり、よくないことがあったり、野球でも初回に失点してしまったけれども試合に勝ったり。人生と同じようなことだなと思うので、それは野球と人生をつなげて考えています。1試合1試合を大事にしていくというのが、人生を大事にしていくことにつながるような。悪いことがあっても、これは何かいいことが起こる前の自分への試練だったりとか。点を取られても、その後抑えれば、勝つチャンスが生まれるかもしれなかったりとか。そういったことを考えながら取り組んでいます。

第3回 広背筋を鍛えて 引き締まった上半身に

谷本道哉さん

「大きな筋肉は足から」というのはあるんですけれど、やっぱりボールを投げるのは腕の振りですね。腕の振りの中では、特にどこを使っている感じがありますか?

今永昇太投手

僕はやっぱり投げ終わった後にフォローする時に、この「広背筋」を意識して。トレーニングでも意識しています。

谷本さん

引っ張られるので感じると思うんですけど、ピッチャーってムチャクチャ後ろに倒れるじゃないですか。そこからグンと腕を後ろから、振るというよりも内側にねじるようにして投げるのがメインなんです。そこでは大胸筋も使うんですけど、広背筋もすごく使うんですよ。だからピッチャーって、背中がだいたい右と左で別人なんですよね。

僕、ジャイアンツの畠世周投手の背中に超音波を当てて測ったことがあるんですけど、まあ見た時点で右だけ「逆三角形」で、広背筋の厚みが1.5倍、ボリュームにすると2倍ぐらい違う。今永投手も左側はモリッとありますけど、右側はちょっとストンとしていますよね。やっぱり投げる左側がハッキリ分かりますね。自分で左右違うのって、分かりますか?

今永投手

そこまで気にしてチェックをしたことなかったので、今言われて初めて気づきました。

谷本さん

広背筋はやっぱり逆三角形に見せる一番大事な筋肉で、ピッチャーのメインどころの一つなんですよね。一般の方はボールを投げないですけど、広背筋はものを床から持ったりする時には大事な筋肉ですから、ぜひ皆さんも鍛えていただきたいと思います。

やり方としては懸垂がいいですけど普段はできませんので、自分で手首を持ってグッと引っ張り、ぐっと引っ張り合いながら、右に左に、引ききる。

今永投手

はい、今のだけでも少し刺激が入りました。

谷本さん

投げる時に広背筋をよく使っているので、引っ張る時も広背筋を使う感覚が分かりやすいんじゃないですかね。これでさらに球速を・・・。

今永投手

けがをしないというのと、来季は153キロではなく、155キロを投げたいなと。

谷本さん

もう一声!

今永投手

157キロぐらい投げられたら……180キロ台で!

谷本さん

大台の160かと思ったら、180キロまでいきましょう。180キロを投げられる広背筋のトレーニングをぜひお願いします。ぜひ投げてください!

第2回 プレッツェルストレッチで腰回りを楽に

谷本道哉さん

やっぱりピッチャーだと、腰がすごくくると思うんですね、腰回りのケアはよくされていますか?

今永昇太投手

そうですね、僕は腰が張ってくる前に大腿四頭筋が張ってくるんで、大腿四頭筋が張り出したら多分無意識に「張ってくるんだろうな」っていう形で、ちゃんと腰のケアをやっています。

谷本さん

投げる時に踏ん張るほうの足、軸足の方ですかね。どっちが張っていきます?

今永投手

両方ですよね。

谷本さん

下半身に負担がかかっている時は、エネルギーを伝えていく途中にある腰にも負担がかかるはずで、今永選手の場合は腰が先にくる。腰の一点だけではなくて股関節周辺を全体的にほぐせるようなことをしていったほうがいいと思うんですけど、何かいいやり方ってありますか?

今永投手

僕は毎日やるストレッチで「プレッツェル」っていうのがありまして。登板前後とか絶対にやっています。

谷本さん

ねじったパン、プレッツェルになる、じゃあちょっとプレッツェルになっていただきましょう。 

お尻とハムストリングがすごすぎて、そこにしか目がいかないです。こんなギュウギュウに肉々しいプレッツェル、見たことないですけどね。

大腿直筋という筋肉はひざをしっかり曲げるんですけど、今永さんがすごくいいのは、足首じゃなくつま先を持っている。つま先を持つと股関節に対するテコも長いし、しっかり曲げてしっかり引けるんですよね。これで大殿筋、中殿筋が伸びていますので。すごく教科書的なプレッツェルストレッチ。これは本にしたいぐらいですね。これで、ももの前、お尻、お尻の横、それから腰まわりの脊柱起立筋とか、腰方形筋とか、全部が伸びて相当気持ちいいですよね。

今永投手

はい、気持ちいいです。

谷本さん

片側だけやると反対側が怒りだすので、もう片側もお願いしますね。

腰回りがよくない人は、腰の部分だけ、腰の周辺の脊柱起立筋とか腰方形筋のあたりをいっぱいマッサージしたり伸ばしたりされるんですけど、全部したほうがいいですよね。大腿四頭筋の下、大腿直筋は股関節をまたいでいますし、大殿筋、中殿筋といった股関節周りの、お尻とか、ももの前とか、その辺も併せてほぐしていく。足を引いたので腸腰筋も伸びたんですよね。酷使しているピッチャーの腰回りも守れるようなストレッチですので、皆さんの腰回りもこれできっと楽になると思います。

今永投手

絶対なります、はい。

第1回 今永式「剛尻スクワット」

谷本道哉さん

今永選手は、身長が178センチのピッチャーとしては大きいほう・・・。

今永昇太投手

ではないとは思います。

谷本さん

でも球速は最高いくつですか?

今永投手

今季、153キロ!

谷本さん

投げられるのもすごいことだと思うんですけど、その球速を出すために特にトレーニングしてることは、例えばどんなものがありますか?

今永投手

スクワットをしたりしますね。バックスクワットで、しっかりと重りをつけてやるというスクワットです。

谷本さん

最初お見かけした時に、お尻が大きいなと。ご自分でどう思われます?

今永投手

本当ですか。自分ではそんな大きい方ではないとは思うんですけど、「ピッチャーっぽいお尻だね」というのはよく言われます。体重は85~86キロなので、90キロぐらいある人はすごい大きいですよ。

谷本さん

よく「剛腕」という言い方をしますけど、わりと腕はそんなにメインで力をだすところではなくて、大もとは下半身から胴体にかけて。研究では7割ぐらいの力、エネルギーを出しているんですよね。やっぱり一番の大もとの1つはお尻があると思いますから、「剛腕」というよりも「剛尻」になってくると思うんです。

なので、お尻を鍛えるようなスクワット。スクワットは下半身全体ですけど、特にお尻を鍛えるスクワットというのは体を支える意味でも重要なので、ぜひ視聴者の皆さんにも今永選手の行っているような「剛尻」を作るスクワットをしていただきたいなと思います。

普段はバーベルを担いで、バックスクワットの時はどんな感じですかね?

今永投手

肩幅よりやや広めにして、僕は膝がちょっと内側に入る癖があるので、その癖を治すためにちょっとだけ開き気味に入れて、ほんの少しだけ、つま先より膝は外側。お尻にグッと力がかかっている状態で、お尻を引いて膝が前に出ない。

谷本さん

すごくお尻が引けているので、更にお尻をきょうは目いっぱい突き出して。つま先が外に開かれている方が股関節を折り畳みやすくなるのもありますから、そのやり方でいきましょうか。

はい、お尻を目いっぱい突き出して、突き出して、もっと目いっぱい前傾します。 

今永投手

めちゃくちゃ、お尻に効いてますよね。きてます!

谷本さん

こんな形でお尻を使って上げていく、めちゃくちゃきれいですね、お尻をちょっと一緒にプリンとしましょうか。目いっぱいお尻を突き出して、「今永式 剛尻スクワット」。このお尻で153キロを投げる見事な「剛尻」だと思います。