南利幸 気象キャスター:暖かくなると花粉が…ということで、2月22日水曜日に兵庫県西宮市でスギの木の写真を撮ってきました。まっ茶色になっています
森下絵理香キャスター:見ているだけでムズムズしてきますね。
まっ茶色の先にはスギの雄花があります。「雄花芽(ゆうかが)」とも言います。アップにした画像はこんな感じです。白いところがありますが、ここが割れて、中から花粉がパンと飛び出てくるということになります。
では、この雄花芽1つの中に花粉が何個ぐらい入っていると思いますか?
「①4000個」か、「②4万個」か、「③40万個」か。
これは私、知りませんでした。結構多いんじゃないですか、「②4万個」くらい?
答えは、バン!「③40万個」ぐらい詰まっているということなんですね。雄花1粒で40万個ですから、木全体にすると何十億、何百億という花粉が生産されていることになります。なので遠くの山からもたくさん飛んでくるということなんですね。
平均的な花粉の飛散時期(スギとヒノキを合わせた数)を見てみましょう。私が観測している兵庫県西宮市で1平方センチメートル当たり何個落ちてくるかというグラフです。今はまだ序盤です。このあと3月にスギのピークがやってきて、4月にヒノキのピークがやってきます。
東京はどうかというと、スギの木が多いですから、スギのピークがいきなり3月中にやってくることになります。今はまだ序盤です。これから本格的な飛散を迎えます。あと2か月ぐらいは続きますよ、ということなんです。
今どれくらい飛んでいるかというと、兵庫県西宮市では2月18日に1平方センチメートル当たり20個を超えました。そのあと寒気が入ってきたり雪や雨が降ったりして少なくなっているんですけれども、もう間もなくすると本格的な飛散がやってきます。
東京はといいますと、もうすでに1平方センチメートル当たり100個を超えた日が2日間も出ました。序盤で100個を超えて、これから最盛期を迎えますから、たぶん3倍4倍5倍ぐらい500個ぐらい飛ぶ日が連続して出てくる可能性は十分にあります。
どういう日に花粉の飛散が多くなるかと言いますと、気温が高い日は花が開く、そして風が強いと遠くから飛んでくる、雨が降らず乾燥していると落ちた花粉も飛びますので、こういう時は多くなります。
そうすると、マスク、眼鏡が大事になりますし、屋外にふとんや洗濯物を干さない。目の中や花の中に花粉を入れない、家の中にも入れないようにしてください。
【2023年2月26日放送】