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“白血病YouTuberにゅーいん” 投稿100本の奥にある思い【取材ノート】

NHK
2021年9月21日 午後8:00 公開

2年前、ユーチューブで見つけたひとつの動画に、私(ディレクター)は衝撃を受けました。
白血病を患うひとりの青年が、自らの闘病生活についてユーモアを交えて語っていました。

「YO~!にゅーいんだよ!めっちゃ嫌だった検査ランキング~!」

なんなんだ。この明るさは。なぜ、笑っているのだろう。
その答えを知りたくて、取材を始めた私。 “白血病Youtuber にゅーいん”こと竹内蔵之介さんと過ごした時間は、気がつけば2年間が経っていました。
(高知放送局ディレクター 添田ひとみ)

「何か爪あとを残したい」心の奥にある思いに触れて

現在23歳の蔵之介さんは、5歳のときから血液のがん・白血病と闘ってきて、人生の大半を病院で過ごしてきました。初めて会ったときは中学生のように幼く見えましたが、それは16年にも及ぶ治療に伴う成長の遅れによるものだと後に知りました。
今回の取材で最も印象に残ったのは、蔵之介さんが3度目となる移植を終え、無事に退院してから半年ほどが経った時のことです。家族で食事に出かけた際に、自分の存在について「価値じゃなくてもいい、何か爪あとを残したい」とぽろっと語ったのです。

動画投稿を始めた当初は、「寂しいからやっている、暇つぶしだ」と語るなど、どこか淡々と自分の現状について話をする印象がありました。しかし、退院から半年が経ち、どんな形でも、自分が生きている証を、少しでも社会に残したいと言う姿に、初めて蔵之介さんの「心の奥」を感じ取れたような気がしました。

100本を超える投稿 その先に

2人に1人はがんになると言われている今日の社会においても、闘病後の社会復帰は容易ではありません。そんななか、人生の大半を病室で過ごしてきた蔵之介さんが打ち込んできたユーチューブ。投稿は100本以上を超え、身の回りにも“変化”が起こります。

社会の「ひとり」になりたいと願い、そのつながりをインターネットの動画投稿に求める青年の心の変化の様子は、9月26日(日)「目撃!にっぽん」の放送で詳しくお伝えします(NHKプラスで10月3日(日)午前6時40分まで配信予定)。

目撃!にっぽん「いま僕にできること “白血病ユーチューバー”の挑戦

ディレクター歴3年目でまだまだ未熟な私に、蔵之介さんは飄々と「この番組は添田さんの集大成ですね~」と達観の様子。どうご覧いただけるか不安ですが・・・。蔵之介さんの思いを、多くの方に届けられたらと思います。

(2021年9月22日放送)