黒島結菜さん 朝ドラ「ちむどんどん」ヒロインが発見した沖縄の魅力とは?【詳しく】

NHK
2022年4月10日 午後6:00 公開

沖縄県の本土復帰50年にあたる2022年。連続テレビ小説「ちむどんどん」がいよいよ4月11日からスタートします。 

沖縄で生まれ育ったヒロインが本土復帰の年に料理人を目指して上京し、沖縄料理の店を開こうとする物語です。演じるのは自身も沖縄出身の俳優・黒島結菜さん。ドラマを通して改めてふるさとと向き合い、気付いた地元の魅力とは? 

インタビューの様子は4月11日(月)の「おはよう日本」7時台で放送予定です。こちらの記事では、企画に入りきらなかった話も含めて、たっぷりお届けします。 

(聞き手:副島萌生アナウンサー) 

「私が“ちむどんどん”するのは収録現場に行くこと」

副島:今回の連続テレビ小説のタイトルが「ちむどんどん」。これは沖縄の言葉だそうですが、どういった意味なんですか? 

黒島:「ちむ」は心や胸で、「どんどん」がドキドキする。 

「ちむどんどん」で「胸がドキドキする、わくわくする」、そういう意味があります。 

副島:日常生活の中で使います? 

黒島:会話の中ではあまり使わないですけど、「ちむどんどん」と言えば意味は沖縄のみなさんは知っていると思います。 

副島:黒島さんのような若い世代でも? 

黒島:知っています。 

副島:そうなんですね。黒島さんご自身が「ちむどんどん」するのはどんなときですか? 

黒島:最近はやっぱり(ドラマ収録)現場に行くのが毎日なので、土日で休みになると、月曜日に現場に行くのがすごく楽しみになっていて。現場に入ってみんなの顔を見ると、「今週も始まる!」みたいな感じで「ちむどんどん」している気がします。本当にそれぐらい現場が今楽しくて、現場が大好きです。 

副島:結構ハードなスケジュールだと聞いていますけど(笑)。 

黒島:大変なときもあるんですけれども、みんな一緒なので。夜遅くなってくると、みんなも「はぁ…」って疲れてくるけど、そんな中でも「みんな頑張ろう!」みたいな、そういうチームになっているので、すごく楽しい、いい雰囲気でできています! 

「やってみると難しい」地元の言葉 

今回の朝ドラは沖縄本島北部のやんばる地域が舞台。劇中も沖縄の言葉で演じています。沖縄出身の黒島さんなら大丈夫かと思いきや意外に苦労も… 

副島:地元・沖縄の言葉を使って演じることについてはどうですか?  

黒島:難しいです。私はイントネーションもそこまでは沖縄っぽくなかったというか、そんなに強くはなかったほうなんです。台本の言葉や言い回しを自分が知っているままやると、沖縄ことば指導の方が「これはちょっと今っぽい」と。当時しゃべっていた言葉づかいも難しいので。だから「沖縄だから大丈夫だろう」と思っていた分、意外とやってみると「あ、難しい」と思って。放送されて地元の人に「ちょっと違うよ」って言われたらどうしようっていう不安はあります(笑)。でもやっぱり地元の言葉を朝ドラで使ってお芝居ができるのはすごくうれしいです。

沖縄の言葉は「ほっとする言葉」

副島:改めて、沖縄の言葉って、黒島さんにとってどんな言葉ですか。 

黒島:聞いていると落ち着くし、柔らかい雰囲気があるなって思います。

家族で沖縄の言葉で喋っていても、(母役で沖縄出身の)仲間由紀恵さんがとても穏やかでやわらかく、聞いていて心地いい話し方をされるので、やっぱりほっとする言葉かなって思います。

離れて気付く ふるさと沖縄の魅力

劇中、ヒロインの比嘉暢子は、最初は西洋料理にひかれますが、やがては沖縄料理の店を開こうとします。 黒島さんも今回のドラマでふるさとと向き合い、その魅力に改めて気付いたそうです

黒島:沖縄から出て東京で仕事をするようになって、改めて沖縄の良さ、地元の良さみたいなものに気付くことが多いです。舞台がやんばるだから、実際にやんばるで撮影したりしたんですけど、自然の壮大さというか、「こんなにも力強い自然がまだ沖縄に残っているんだ」っていう感動がすごくありました。海もとってもきれいだし、緑の色もすごくきれいだし。そんな中で改めて沖縄の良さを感じることはたくさんありました。 

舞台となるのは、黒島さんが生まれる前の沖縄。今回新たに学んだこともあったと言います。 

黒島:(このドラマは)アメリカの統治下だった時代の話もあって「左ハンドル・右側通行」だったり、ドルを使っていたり、違う世界だったんだなって実感することもあります。ちょうど私のおじいちゃん、おばあちゃんが、それこそ暢子ぐらいの時代を生きていて、私のおばあちゃんは島を出るときにパスポートを持って出たとか。そういう話をおじいちゃん、おばあちゃんから聞いたりすると、本当にそういう世界があったんだなとか。その中でも、沖縄の人って力強く生きていくような、私がその時代の方たちに思うイメージみたいなものがあって、ちゃんと自分たちの生き方を見つけて、受け入れて力強くいくみたいなところはあるのかなって思いました。 

副島:そういった話はこのドラマのヒロインが決まってから聞いたんですか。 

黒島:小さいころから聞いていました。だから、全く知らないってことはなかったです。ただ改めてこうやってこの「ちむどんどん」で、沖縄の話をやるとなったときに、地元のことをもうちょっと知ろうと思って、アメリカの統治下だったときの本だったりを読んだりして。沖縄の文化って、そのときのアメリカの文化が入っているから今のお店だったり食べ物があるんだなって思ったりもします。 

副島:勉強する中でもっと地元が好きになるというか、地元の人たちの強さに触れられるって、すてきですね。 

黒島:私自身もいろいろ勉強したし、知らないことも知ることができたし、すごくよかったです。 

「私も暢子のような人生を送りたい」

ヒロイン暢子が料理人の夢を追いかけ上京したように、黒島さんも地元を離れ、東京に出てきました。 黒島さん自身、役と重なるところや、影響を受けるところはあったのでしょうかー?

黒島:台本を読んでいて、暢子は最初は「東京に行って頑張る!」みたいな感じなんです。私にも「東京で知らないものを知りたい」みたいな感じはあって、小学生ぐらいから漠然と「大学で東京に行くんだ!」みたいな、そういう大きい東京への憧れみたいなものがあって、そのあたりがちょっと似ているなと。 

東京で頑張って、いろいろ現実にもぶつかり、でも周りの人に愛され助けられて、その中で成長していく暢子の姿っていうのは、私自身勉強になるというか。すごくすてきな生き方だなって思うので、暢子みたいな人生を送れたら、やっぱりすごくいいなって思いますね。 

「カットがかかっても食べ続ける」くらいおいしい!

副島:今回のドラマのテーマの一つが「料理」。スタジオでも食事シーンが多いと聞いているんですけれど、お味の方はどうですか? 

黒島:おいしいです!本当においしくて、カットがかかっても食べ続けるっていう(笑)。 

副島:結構食べているってスタッフの方に聞きまして(笑)。 

黒島:そうそう、きのうも食べました。今までだったら「これはあとで食べるのでちょっと置いといてください」と言えるけど、今はコロナ禍なのですぐ廃棄されてしまうんですよ。だからもったいないなと思って、なるべくカットがかかったあとにガーッと食べて、マスクして、よし!みたいな(笑)。

ヒロインはあいさつが大切!

これまで朝ドラ「マッサン」や「スカーレット」にも出演してきた黒島さん。初めてヒロインを演じるなかで気づいたこととは? 

副島:今回ヒロインとして臨むに当たって、これまでの朝ドラのヒロインたちから学んで実践しようと思ったことはありますか。 

黒島:やっぱり基本的なあいさつ。そういうところかなって最終的に思いました。お芝居とかその人の性格とかはもちろんそれぞれだし、でもその中で1つだけみんな絶対するのはあいさつだなと思って。朝、現場でちゃんとあいさつをしていたら、いい現場になるんじゃないかなというのは見ていて思ったりもして。「きょうも頑張りましょう」、「おはようございます、きょうもよろしくお願いします」、それだけでやっぱり現場がぱっと明るくなるのを見て、ああやっぱりあいさつって大事だなと思いました。 

副島:私も真似させていただきます(笑)。やっぱりヒロインとして臨む朝ドラは違いますか? 

黒島:セリフも多いし、朝から晩までずっと出番があるし、ヒロインって大変だけど、ヒロインだからみんなが助けてくれたり、まわりの人たちが本当に優しくサポートしてくれたり。いい意味で甘えられるじゃないけど、本当につらいなと思ったら「もう本当につらいです」とか言って、それでもみんなに励ましてもらいながら頑張るみたいな、そういう瞬間もあります。ヒロインだからといって自分だけが頑張るってことじゃないんだな、というのはヒロインをやって半年ぐらいで気付いたというか。やっぱりみんなの助けがあってできることなんだなって思いました。 

ヒロイン直筆・スタッフ全員の名札でチームワーク作りも

黒島さんが撮影初日に配ったのが、手作りのスタッフカードです。一緒に仕事をする人たち全員の名前を覚えたいと、一人ひとり思いを込めて書いたもので、その数はおよそ100枚にもなります。 

黒島:スタッフの数が多いので、名札を作りました。今はマスクもしているから、なかなか名前と顔が覚えられないなって思ったので、名札カードみたいなものがあるといいかなと。スタッフどうしで名前がわからないこともあるという話を聞いて、それならなおさらいいなと思って。撮影部や照明部、技術部といったような部署の名前を書いて、後ろに「ちむどんどん」って書いてお配りしたら、みなさんに喜んでもらえてうれしかったです。 

副島:それはご自身でどんな人かなっていうのを見ながら? 

黒島:そうです。台本にスタッフの名前が書いてあるのでそれを見て、全部書きました。現場スタッフとそうじゃないスタッフもいるけど、台本に書いてある名前を全部書こうと思って。書いているときも、珍しい名字の方や、こういう名前のスタッフもいるんだという発見があって、おもしろかったです。 

上京したヒロインが下宿するのが、沖縄出身者が多い横浜市鶴見です。ドラマのもうひとつの舞台となる街についても聞きました。 

黒島:暢子は東京に一人で出てきて、何も知らないところで地元の三線の音が流れてきたり、なじみのある名前の表札があったり、暢子にとって鶴見は心のよりどころのような場所だったと思うんです。もし鶴見がなかったら、たぶん暢子はあんなにまっすぐに生きてなかったような気がするというか。鶴見で沖縄にゆかりのある人たちが集まって、沖縄のようにみんなで助け合いながら暮らしている場所があるのは、暢子にとってはすごくいいことだったし、それが暢子を支えてくれているので、だから鶴見は、スタジオのセットもすごくすてきなセットが建ったので、そのあたりも楽しみにしていただけたらうれしいなと思います。 

いよいよ放送開始!序盤の見どころは沖縄の自然

副島:まもなく第1話が始まりますが、どんなお気持ちですか。 

黒島:やっとみなさんにみてもらえるうれしさももちろんあるし、私自身が本当に自信を持っておもしろいと思える作品になったので、見ていただけるのが本当に楽しみです。撮影も進み、あと半分ぐらい残っているんですけど、放送されてからの撮影現場ってまた雰囲気が変わるだろうなと思っています。みなさんの感想だったり、ちょっとでも何か元気をもらえれば私たちの励みにもなるので、そういうのも楽しみにしています。 

副島:序盤の見どころは? 

黒島:序盤は暢子が子どものときを描いていて、子役のみなさん演じる比嘉家の子どもたちがもう本当にすてきなんです。比嘉家のいい雰囲気を子どもたちが作ってくれたので、そこを見てほしいなと思います。一人ひとりの表情がいきいきしていて。自然の中でただパーって水をかけあって遊んでいる子どもたちの姿を見て、「なんて美しいんだろう」って思うくらいすてきなシーンがたくさんあるので、ぜひ楽しんでいただけたらうれしいなと思います。 

副島:ありがとうございました。

(構成 おはよう日本 ディレクター 酒井佑陶)

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