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コロナ禍に多発「水辺の事故」 川やため池に潜む危険を解説

NHK
2021年7月8日 午後4:00 公開

コロナ禍で身近な水辺に行きたい気持ちが… でも要注意!

コロナ禍で夏の水難事故が増えている。去年7月~8月の水難事故は504件。
新型コロナ感染拡大前の2019年より40件以上も増加しています。特に河川での事故が目立っています。
大きな原因は、感染対策などでプールや海水浴場が閉鎖されたことだとみられています。ことしも一部の海やプールでは閉鎖が決まっていて、川などの身近な水辺に出かける人も多いのではないでしょうか。暑い夏。水遊びはしたい!ではどんなところに気をつければいいのか。専門家に聞いてみました。
(7月18日の「おはよう日本」でも詳しくお伝えする予定です)

ポイント①:見た目にはわからない“川の危険”

鮎釣りなどが有名で毎年夏になると多くの人が訪れる岐阜県の長良川。
しかし、全国で最も多くの水難事故が発生している川なんです。特に事故が多いポイントが、岐阜県美濃市にある美濃橋周辺です。川遊びやバーベキューの場所となっていますが、泳ぐなどして溺れる人が後を絶たず、去年までの13年間で18人が死亡しています。

                                             (水難学会 斎藤秀俊会長)

ではどんなことに注意が必要なのか?
水難学会の斎藤秀俊会長は、水面から見てもわからないところに危険が潜んでいると指摘します。

水難学会 斎藤秀俊会長 「安全な川は存在しません。川の一番怖いところは“急に深くなること”。緩やかに深くなっていくイメージがあるかもしれませんが、実際には突然深くなるんです。これは水面から見てもわかりません。さらに水中は水面からの見た目以上に流れが速いことにも注意が必要です。ですから、浅いところで遊ぶときにもライフジャケットを着る、深いところにはライフジャケットを着ていても近寄らない。これを守って川遊びを楽しんでほしいと思います」

ポイント②:ため池での水遊びはダメ!

そして、もうひとつ。川のほかにも身近な水辺となっているのが、ため池です。
西日本を中心に全国に約16万か所存在していて、釣りや水遊びの場所となっているものもあります。
しかし、毎年転落した人が亡くなる事故が発生していて、ことし5月にも香川県丸亀市のため池で釣りをしていた親子が亡くなりました。

なぜ、ため池で事故が起きてしまうのか?
一般的なため池は、水漏れや崩壊を防ぐために斜面がゴムシートやコンクリートで覆われています。
足場となる部分がなく、一度転落すると足が滑って脱出ができなくなってしまうのです。
最初に転落した人だけでなく、救助に入った人も溺れてしまうケースが多いのはこのためだといいます。

水難学会 斎藤秀俊会長 「ため池というのは、いとも簡単に落ちてしまうんです。ただ一度落ちると、どんなに頑張っても、あがる事ができないんです。これは、なかなか皆さん理解が追いついていないんですよね。転落対策のロープなどが設置されていれば自力で脱出することが可能なんですが、ため池の多くは農業用に作られていて、本来は水遊びなどに使われることは想定されていません。そのため、ため池には近づかない、入り込まないことが重要です」

(おはよう日本 ディレクター 細川雄矢)