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3回目のワクチン接種 副反応・効果 専門家に聞きました

NHK
2021年9月23日 午前8:53 公開

(高瀬キャスター)

ワクチンの3回目接種、いよいよ、見通しが示されました。
医療従事者は年内、高齢者は年明けということになりそうです。

(桑子キャスター)

この3回目接種をめぐり、SNS上では様々な声が見られました。

「急ぐ必要はない」専門家2人の意見は…

(高瀬キャスター) 

3回目接種は本当に必要なのか。効果や副反応はどうなるのか。
2人の専門家に取材しました。ワクチンに詳しい長崎大学の森内浩幸教授とウイルス免疫学が専門で、アメリカの国立研究機関に勤める峰宗太郎医師です。

まず2人とも、3回目の接種についてこう指摘しています。

(高瀬キャスター)。

ワクチンの効果は、時間の経過とともに低下していくことが国内外で報告されている上、デルタ株のまん延もあり、感染を予防する効果が薄れているという指摘もあります。

(桑子キャスター)。

2回接種しても、感染するケースも相次いでいますよね。

(高瀬キャスター)。

2人が強調するのは「2回の接種で重症化を予防する効果は十分保たれている」という点です。峰医師も「アメリカでも2回接種して感染するケースは出ているが、入院患者でワクチンを接種している人は1割ほどにとどまっている」としています。

(桑子キャスター)。

2回接種からある程度時間がたっても、重症化を防ぐ効果が失われるわけではないから
急ぐ必要はないということなんですね。

3回目の接種 効果は?

(桑子キャスター)。

こうした中で始まる3回目の接種、どんな効果が期待できるのでしょうか。

(高瀬キャスター)。

感染そのものを防ぐ効果が高まることが期待されています。

各製薬会社は、いずれも3回目の接種によって「デルタ株の動きを抑える中和抗体の値が増加する」としています。

ファイザーは追加接種から1か月後は2回目接種の1か月後に比べて、55歳以下で5倍以上、65歳から85歳で11倍以上に上昇。

モデルナは追加接種の2週間後に2回目接種の6か月後から8か月後までと比べておよそ42倍に増加したなどとしています。

さらに、いち早く3回目の接種が始まったイスラエルでは、60歳以上の人の感染リスクが11分の1以下になるというデータも示されています。

副反応は1回目、2回目と比べると?

(桑子キャスター)。

効果が期待できそうということですが、気がかりなのは副反応です。

1回目よりも2回目の方が強く出た人という人が私のまわりでは多かったですが、3回目はどうなるのでしょうか。

(高瀬キャスター)。

副反応についての海外での報告です。
ファイザーは2回目の接種に比べて「頻度が同程度か低かった」
モデルナは「許容できる範囲だった」「副反応の半数以上は軽度か中等度だった」
そして、アストラゼネカでは「1回目の接種後より少なかった」となっています。

さらに、峰医師は、「アナフィラキシーショックなど重篤な副反応についての
データがまだない」と指摘しています。

2回の接種で重症化を防ぐ効果が保たれていて、3回目の接種を急ぐ必要はないということもあって、「慎重に議論する必要がある」としています。

3回目の接種 どう進める?

(高瀬キャスター)

日本では医療従事者、次に高齢者というように接種が進んでいきます。

森内教授は、「コロナ患者に接する医療従事者や、高齢者などは感染や重症化のリスクが高い。リスクとメリットのバランスを考えた上で、メリットが上回る場合は3回の接種を進めていくべき」としています。

(桑子キャスター)。

医療従事者に高齢者、そのあとは一般の人も対象になる可能性が出てくると        思いますが、今後、3回目の接種、どのように進めていくべきなんでしょうか。

(高瀬キャスター)。

お2人の意見はこうです。

今後、出てくるデータを見極めて、接種対象や接種時期など最良の方法を探っていく   べきだとしています。

(桑子キャスター)。

確かに、国民の半数以上が2回の接種が終わっているとはいえ、受けたくても受けられない人もまだ多いですよね。 3回目の接種に向けて議論しながらもまずは、今の接種をきちんと進めていくということでしょうか。

(高瀬キャスター)。

さらに「デルタ株のまん延で、ワクチンだけでは感染拡大は防げない。3回接種が行われるとしても、基本的な感染予防策は続けていく必要がある」と指摘しています。これから冬に向けて第6波が懸念されていますのでできることを続けることが求められるということです。

【2021年9月22日放送】

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