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おはよう調査班 信号機の設置基準とは?

NHK
2021年7月7日 午前11:10 公開

車や歩行者の安全に欠かせない信号機。
全国におよそ20万か所あります。
どんな基準で設置しているのか、信号機を管理する警察を訪ねました。
東京都の信号機を管轄する警視庁交通管制課の川杉さんです。

新井隆太アナウンサー 「われわれの身近にある信号機。どういった基準で設置されているんでしょうか?」

警視庁交通管制課 川杉勝久さん 「“信号機設置の指針”というものがありまして、こちらを参考にして現地の交通状況も考慮しながら信号機を設置している状況です」

「信号機設置の指針」とは、警察庁が全国共通で定めている基準です。
たとえば、その道路を通る車が、原則として1時間300台以上あるかどうか。
また、近すぎて見間違えないよう、原則として隣の信号と150メートル以上離れているか。
歩行者が横断待ちをするスペースがあるかどうか。
こうしたいくつかの条件を参考にしながら各都道府県の警察が設置を検討しています。

信号機設置も“現場”が大事

設置が決まっても、道路上のどこに置くかは警察の担当者が現場で調査しています。
道路の新設にともなって置かれることが多い信号機。その現場に同行させてもらいました。
現場は、羽田空港近くの幹線道路。
新しい道路と交差するため今年度、信号が設置される予定です。
どこに信号機を立てるべきか調べていくと、設置に適していそうな場所にはすでに
道路標識がありました。もしここに立てると標識がみえにくくなる可能性もあります。

また、地中も調べます。
この現場の地下にはモノレールが通っているため信号の柱を地中に埋めるとき鉄道の構造物にぶつかることがないよう確認もしています。
こうして都内で新設される信号機は年間およそ30か所ほど。
道路を作る自治体や建設業者などと協議を重ね、計画から設置まで2~3年ほどかかるといいます。

警視庁交通管制課 川杉勝久さん 「現場での視認性の問題や道路の形なども1つ1つ確認して信号機を設計しています」

信号機は移設・撤去することも

また、信号機は新設するだけではありません。
実は移設や撤去もされているのです。

もともとは、図でみると左側に信号機がありました。
ピンク色部分に新しく道路ができ、交通量の増加が見込まれていました。
そこで図でいうと右側の位置にも信号機の新設が検討されました。
しかし、そうなると水色の矢印で示したように従来の信号機との距離が近くなってします。
そこで、見間違えることなどを防ぐため左側から右側の位置に「移設」することにしたのです。

そして、こちらは東京都多摩市の道路です。
目の前にあった小学校が5年前に統廃合されたこともあり信号機が撤去されました。
こうして街の変化にあわせて信号機も変わっているのです。

住民の要望でも信号機が

一方、気になるのが住民の声から信号機が設置されることはあるかという点です。
東京・江東区にある交差点は近年、大型ショッピングセンターや高層マンションなどができたため交通量が増加しました。5年前に、地元から信号機を求める声が上がりました。
車の交通量が多く子どもも多く通ることから、歩行者と車の走行する時間を分ける「歩車分離式」の信号機が設置されました。

地域の住民 「(ここに信号機が)なかったらだいぶ不安です」 「幼稚園児や小学校の子が多く使うので安心かなと思います」

地域から信号機についての要望は年間千件以上も寄せられます。
去年都内で設置された27か所のうち9か所は地域の声によるものでした。

警視庁交通管制課 川杉勝久さん 「交通というのは“みずもの”といいますか、かなり変化をしております。やはりどうしても事故防止をはかるというのが我々の目的でもありますので慎重に検討しながら(信号機の設置を)進めています」

信号機設置の要望はどうすれば?

ということで住民の要望をもとに信号機が設置されることもあることがわかりました。
最近は各都道府県警察のホームページに「信号機BOX」という名前のご意見箱があります。
こちらから要望を投稿することもできるようです。

(おはよう日本 薄井賢司)

【2021年6月12日放送】