ヨモギからできたモグサを紙で巻いた「棒灸（ぼうきゅう）」。弘法大師空海が中国から持ち帰ったことが起源とされます。肌に敷いた薄い紙の上に火をつけて押しあて、コリや疲れをほぐしてきたありがたい逸品です。

高野山一の聖域、奥之院への参道途中にある不思議な地蔵。目の前を通る人の顔を覚え、参拝した回数を閣魔大王に知らせる数取り地蔵です。たくさん前を通った人ほど、罪が軽くなると伝わります。他にも、化粧をほどこすと願い事が叶うと言われている化粧地蔵など、個性豊かなお地蔵様を見つけるのも、奥之院の楽しみの一つです。

花よりもずっと長持ちして鮮やかな緑を保つ「高野槙」。大滝の里では1,200年にわたり、仏前や墓前に供えられてきました。‟伝統を絶やすわけにはいかない”と定年後に故郷に戻り、高野槙を植えはじめた80歳の達人に出会います。

筒香の集落で育つミョウガは、肉厚でうま味があふれると評判。独特な香りが食欲をそそるミョウガは、薬味ではなく料理にして味わうのが筒香流。天ぷらや、ミョウガをたっぷり入れた炊き込みごはんをいただきます。